キューバ(20)レメディオスに来た理由と町の様子を紹介します
世界一周的なことをしております私は、現在キューバのレメディオスという町に滞在しております。それほどメジャーではないレメディオスという町ですが、1年に1度だけ、それはそれは盛大に盛り上がるという噂。そんな話を耳にして、はるばるやってまいったわけです。
【現在地】レメディオス(キューバ)
Remedios(Cuba)
【気温】30度(昼)
【天気】晴れ
【通貨】1CUC=約115円、1CUP=約4円
レメディオスに来た理由について
レメディオスでクリスマスイブ、そしてクリスマスを過ごしたい。
これはキューバ旅行を決めたと同時に決まっておりました。レメディオス(Remedios)というキューバ中部の町のことを知っていらっしゃる方はそう多くはないと思うのですが、まぁ、私もちょっと前までは知りませんでした。
世界には様々なイベントごとやフェスティバルがありまして、中でもクリスマスは世界各国でいろいろな行事が行われています。私はとくにこれと言った宗教を持っていませんので、日本にいるときには、
クリスマス=大手を振ってケーキを食べられる日
ってだけの意味しかありませんでした。ただまあ、東京の至る所で見られるイルミネーションや大きなクリスマスツリーはきれいだなぁと感じておりましたし、クリスマスそしてその後に控えるお正月にむけて、なんとなく浮き足立った人々や街の雰囲気もけっこう好きでした。
ただ、クリスマスイブに遅くまで会社に残って仕事をしていると帰らなくていいのか、と余計な心配をされたり、ショートケーキを一個買うのもあれだなと、無駄にホールケーキまるごと買い食べるのに苦労したり、
お一人様には少々めんどくさいイベントであるのも事実。
正直今でもクリスマスにとくに何か深い思い入れがあるわけではないので、なにもせず普通の1日をすごしてもよいのですが、せっかくなら、
ドカンと、
ド派手に、
度肝を抜かれる
今までに体験したことのないクリスマスを過ごしてみようと思い立ったのです。そうしてGoogle先生のお力を借りながらいろいろと探しまわった末にたどり着いた場所が、
Cuba、Remedios。
キューバにあるレメディオスという町で毎年クリスマスイブに開催されるお祭り「ラスパランダス(Las Parrandas)」だったのです。
パランダ(Parranda)とは、日本語に直訳するとこうなります。
“バカ騒ぎ”。もしくは“どんちゃん騒ぎ”とかですかね。つまりですね、クリスマスイブの夜を、バカ騒ぎをして過ごそうぜ! と。それはそれは盛大に祝うイベントなのです。
キューバの人はおそらくみんな知っているくらい超メジャー。
そしてキューバを旅していて接した旅行者の1割くらいはご存知のようでした。
えー、知る人ぞ知る、な感じのイベントみたいですね。こうしてドヤって書いていますが、私にしたって、この時点で詳細がほとんどわかっていないのですから。とりあえず、「クリスマスイブにレメディオスに行けばなんだかすごいお祭りに参加できる」と、ただそれだけの情報をにぎりしめ、この町へとやってきたのです。
レメディオスで滞在したカサ
レメディオスで滞在したカサ・パティキュラールは、トリニダーのカサのオーナーさんが予約をしてくれておりました。事前に、Viazulバスで向かうことを伝えていたので、バスが到着すると、私を出迎えてくれる人がおりました。
ビーシータクシー(自転車タクシー)のドライバーさんを手配してくれていたんですねえ。
彼の運転するタクシーに乗り、到着したのがこちら。ピンクの建物です。
オーナーは「オマラさん」というおばあさん。
彼女とその娘さんが切り盛りしていらっしゃいます。オールスペイン語ですが、超感じがよくて、超優しくて、キューバを1か月旅した中で、一番大好きなお二人です。
中に入ると、とても懐かしい感じがするレトロなお部屋。
素敵な中庭もあります。
ポイントはその立地。レメディオスはとても小さな町で、中心に教会と広場があり、その周りにこじんまりと町が広がっている感じです。そしてオマラさん宅は、中心の公園から徒歩1分。地図でいうとこのあたりです。
カサの前から見える教会。
本当に近いんです。先にご紹介した「ラス・パランダス」というお祭りのメイン会場は中央の公園ですから、この立地は最高だといえるでしょう!!
というわけで、一泊30CUC(約3,300円)。ちょっとお高めです。
とはいえ、お部屋には冷蔵庫も付いていて、この中に入れてあるお水やジュースも購入することができます。
そして、ダブルベッドが1つと、シングルベッドが1つ。
完全にオーバースペックですが、しかたがありません。
それに、聞いた話によると、ラス・パランダスの期間は、レメディオスの町のカサの値段は1.5倍~2倍くらいになるそう…。キューバのぼっち旅行はお金がかかります。カサの詳細はこちらです。
レメディオスの町を散策してみよう
12月24日に行われるラス・パランダスへの情熱が高まりすぎて、若干前のめりぎみ、12月22日にこの町に到着。とりあえず、町の中を散策してみることにします。
まずは腹ごしらえ。こちらのお店で購入したのは、
豚バラ肉ハンバーガー。
日本ではあまり見かけない、豚バラ肉をサンドしたハンバーガーですが、これがすごくおいしくて、かなり頻繁に食しました。8CUP(約32円)。
それから、ナチュラルヨーグルト。
ヨーグルトとか久しぶり!! 冷たくて、お砂糖たっぷりで甘くて、すごくおいしい!! 3CUP(約12円)。
デザートはアイス。5CUP(約20円)
町を歩いていると、靴の修理屋さんを発見。
キューバは、慢性的にモノが不足しております。そのため、今あるものを大切に使い、壊れたり破れたりしても、すぐに捨てたりせず、このように修理するのがあたりまえ。
職人さんかっこいいし、壁に飾られたゲバラさんもかっこいい。
木製のコマみたいなもので遊ぶ子供たち。
素朴な遊びだー。
なんだかものすごく平和だなこの町。
続いて、私の好きなパン屋さん。
普通のパン屋さんですけども、しっかり壁には国旗とゲバラさんのお顔が。
ちなみに、このパン屋さんはおそらく、配給用のパンを買えるところだと思います。
社会主義国家キューバでは、今も「配給制度」があります。タダでなんでもかんでももらえるというわけではなく、
生活に最低限必要な食品などを、かなり安い値段で購入することができる。
というシステムだそう。お店に買い物に訪れたお客さんは、みなさん配給手帳的なものを持っていらっしゃっいました。
私も購入してみたところ、1個1CUP(約4円)でしたので、キューバの方は、それ以下の値段で手に入れていらっしゃるんだと思います。
それから、スーパーにも行ってみました。先日、キューバはお金が2種類あってどうのこうので、とにかくすごく混乱して困っていますみたいなことを書きました。
本日行ったスーパーは、取扱商品は主に輸入品で、本来CUC(兌換ペソ)を使う「外貨ショップ」なんだと思うのですが、値段はCUCとCUP(人民ペソ)が併記してありました。
内部はこのようになっております。
味気のない陳列方法ですが、そこがまたキューバっぽい。
お水も、牛乳も、基本的に、1つの品物につき1メーカーです。日本のように、たくさんのメーカーが品質や値段を競合しているということがないんですねえ。
家電の取り扱いもあります。
コーヒーに入れる牛乳を買ってみたところ、
1本2CUC(約220円)。
みなさん、本日の投稿で、私が食べたり買ったりしたものの値段を思い出してみてください。
豚バラバーガー:8CUP(約32円)
ナチュラルヨーグルト:3CUP(約12円)
アイス:5CUP(約20円)
パン:1CUP(約4円)
で、牛乳:2CUC(約220円)
はぁぁあ!?
ってね、なりますよね。なりませんか? わたしはなりました。これこそがもうさんざん書いている、キューバの物価の難しいところ。こちらの投稿で描きましたが、
キューバの人々の平均月収は2,800円です。そう考えると、上で羅列した値段は、牛乳以外のもののほうが妥当なのです(外国人にとってはすごく安いんですけどね)。
その単位を見ていただければ分かるように、安いものはCUP(MN、モネダ、人民ペソとも呼ばれる)。主にキューバの人が使われる通貨です。で、牛乳は、CUC(兌換ペソ)。
実はキューバでは、牛乳がとても貴重品。国内での生産が全くないわけではないのですが、搾乳後の加工設備や保存設備なんかが整っておらず、広く流通させることが難しいのです。よって、ほとんどが海外から輸入されたロングライフ牛乳か、キューバ産だといわゆる脱脂粉乳。キューバでは、輸入品=贅沢品ですので、こんなとんでもない価格になってしまうのです。
そして、こちらをご覧ください。
外国から輸入されたと思われるお菓子。ガラスのショーケースに入れられ厳重にディスプレイ。
お値段1箱3CUC(約330円)とか3.85CUC(約400円)とか。
ちょっとこれはもうキューバの方からしたら、とんでもなく高級品。この陳列方法に疑問の余地はありません。むしろ正しい。ちょっとスーパーに立ち寄っただけで、またキューバのお金事情が本当に複雑だなあと実感させられます。
スーパーの目の前には「ラス・パランダス」の舞台となる公園があります。
そのそばには、Iglesia de San Juan Batista(イグレシア・デ・サンファン・バチスタ教会)。
と、「ラス・パランダス」に使われるであろう何らかの建造物の足場的なもの。
おぉ、これを使うのかあ、とわくわくしつつ、ちょっと疑問が。
今日が12月22日で、二日後にはイベント本番ですけれども、それにしては、準備が進んでないような気がしなくもないんですけど。大丈夫ですか? ちゃんと間に合いますか?
あれ? そういえば、“世界中から観光客が集まる”って何かで見ましたけども、町を歩いてみた感じ、1ミリもそのような印象を受けておりませんねえ。
むしろ、閑散。
あれ? もしかして…
いやいやいやいや。そんなわけないですよね。まだあと2日あるし。世界中からの観光客は、まだレメディオス入りしていないのでしょう。準備もほら、レメディオスの人スロースターターなだけで、こっからの追い上げがすごいんじゃないかなあ。
そしてこの時の嫌な予感が、まさか現実になろうとは、このときの私は知る由もなかった。のパターンなんですねえ、残念ながら。
というわけで、続きはまあたあしたー。本日も最後までお付き合いくださってありがとうございました。
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