キューバ(40)眠らないレメディオスの町と火薬まみれのラスパランダス
世界一周中の私はキューバのレメディオスに滞在中。本日は、昨日の投稿の続きとなります。キューバを代表するお祭りのひとつ「ラスパランダス」に参加している私は、雨で終了した昼の部にがっくりと肩をおとしたものの、突如始まった夜の部に再び大興奮。祭りの続きをとくとご覧くださいませ。
【現在地】レメディオス(キューバ)
Remedios(Cuba)
【気温】30度(昼)
【天気】晴れ
【通貨】1CUC=約115円、1CUP=約4円
想像を絶する盛り上がりを見せたラスパランダス昼の部の投稿はこちら。
突然の雨のせいで中止になったかのように思えたラス・パランダス(Las Parrandas)通称爆薬祭りですが、夜19:00、再びの爆裂音が響き渡りました。窓から見えるあでやかな花火にボルテージも急上昇。
ダッシュで中央広場まで駆けつけると、
うわぁあぁあああ!!!
すげーぇ!!!
やっぱ暗くなってからの方がだいぶいいです。夜の闇が火花と火の粉と消えそびれてくすぶってる火種とで超明るい。打ち上げてんの、目の前ですからね。迫力が違います。
日本の花火大会で見るような大輪の花火が上がったかと思うと、今度はロケット花火が次々と打ち上げられます。
だいたいは当然空に向かって飛んでいきますが、そのうち数十パーセントは、観覧している人ごみに向かって一直線。ちょwwあぶなww。
町のシンボルでもあるかわいらしい教会にも容赦なく激突し、煙が上がっています。
本来はこれをクリスマスイブにやるんです。キリスト教もくそもないイベントです。
せっかくなので、昼間と同じように、花火の応酬のど真ん中。最前線にある中央広場の屋根付きの建物に潜入してみました。地図でみるとこうなっております。
やっぱりここがベストポジション!!
火元が近い!!
不発のロケット花火が飛び込んできて公園が燃えとるー!!
花火の嵐がひと段落すると、すぐさま次の花火をセットした台が運び込まれます。
昼間、私の度肝を抜いたガトリング。暗い場所でやるとこうなるんだなぁ。マジですげぇ。
そうして激しい打ち合いは途切れることなく延々と続くのです。
こんなのを長時間続けていると、恐怖感とかそういうものがどんどん麻痺してくるようで、びっくりするほど近距離から打ち上げられる花火を見ても、怖いと思わなくなります。しかしまあその音と光の勢いがすごいので、茫然としてしまって、ただただ黙って見守るしかない状態。それがこちらです。
21:00こうして夜の部の花火大戦争終了。広場には、楽器を持った人々がなだれ込んできました。
観客もそれに加わり、にぎやかなパレードが始まりました。
そもそも祭りの詳細なプログラムがよくわかっておりませんから、なるほどこれがクライマックスか、と納得。
そして、花火が強烈すぎてすっかり存在を忘れておりましたが、広場の周囲に設置された電飾たっぷりの大きな建造物にも灯りがともされ、キラキラとかがやいておりました。
楽しみにしていたラスパランダスですが、始まってみると、それはもうあっという間の出来事で…。名残惜しい気持ちもありますが、まあ時間も時間ですからね。近隣住民への配慮とか、火薬のにおいや騒音の問題もありますし。
22:00ちょっぴりさみしい気持ちでカサへと帰還。さすがに1日歩き回って疲れましたので、シャワーは明日の朝でいいか、とベッドにもぐりこみます。
数分後…
バンバンバーン!!!!
ちょ、まだあんの!?
またしても大量の火薬が爆発する大きな音が聞こえてきました。近隣住民こそが祭りの当事者ですから、迷惑もくそもないということですね分かります。
先ほどの花火は、広場の中心ど真ん中で観覧しましたが、今度は、ちょっと遠くから鑑賞してみたいと思います。
実は、現在滞在しているのは、ラスパランダスへの異常な熱意を持つ私のために、オーナーのオマラさんが用意してくれたスペシャルなお部屋。2週間前、ここを立ち去る際にした「mayumiのために、とっておきの部屋を用意しておくからね」という約束を守ってくださったのです。
カサの立地は、地図で言うとこのようになっておりまして、中央広場から徒歩1分という好立地。
そして、何より最高なのは、絶好の位置にベランダがついてるんですよ。
このベランダから中央広場方向を眺めると、
すげぇきれー!!!
そういえば去年の夏は花火大会行けなかったもんなぁ。だってマラウィだかタンザニアだかにいましたもん。正直に申し上げますとですね、去年どころか、かれこれ10年以上行ってないんじゃないかなぁ、花火大会。
というわけで、しばらく花火大会気分でカサのベランダから鑑賞。
風流な感じとかは全くなく、戦場さながらの悲惨な状態の教会と、今にもこっちに向かって飛んできそうな地対空ミサイルを思わせる大型のロケット花火、そして真冬の夜空のやたら低い位置で花開く大輪の花火に怯えながらの花火大会inキューバ。
このような激しい花火が、約3時間続きました。そして、あらためて思います。
やっぱりたまってるんでしょうねぇ、
鬱憤
的なものが。
わかる! 今の私にはすごくよくわかります。 キューバに来て3週間が過ぎましたけど、この3週間で嫌という程感じた言いようのない閉塞感。
それから、うまくいかない旅程、予期せぬトラブル、理解に苦しむ様々なルールや習慣。募るイライラやモヤモヤに比例して、日に日に重くなるブログ内容。
わずか3週間でこれですよ。
だったら生まれて死ぬまでここで過ごすキューバの人は、
鬱憤、ストレス、フラストレーション、不平、不満、愚痴、
なんかもういろいろ溜まってるに決まってます。
そうじゃなきゃこんな危なっかしい祭り開かないですもん。
ここまで危険と隣り合わせの状況に身を置いてこそ得られる「生きてる」という実感。そしてそれとともに、解消される1年分の負の感情。この祭りはね、キューバの人にとって、必要不可欠なんだと思います。
すべてのモヤモヤ、イライラを打ち砕き、スカッとした気持ちにさせてくれる奇跡のお祭り「ラス・パランダス」。
打ち上げ花火がひと段落し、時刻は夜中の1時をまわりました。さすがに終わりかなあ、なんて思っておりましたところ、
えー、再びの爆発音でございます。
まだ終わりではありませんでした。本気で眠らない町「レメディオス」。この小さな町にどんだけ火薬隠し持ってたんだろう…。
せっかくなので、再び広場におもむき、定位置と化した中央の屋根付きの建物で祭りの行方を見守ります。花火は再び勢いを取り戻し、公園を白煙と爆音で包み込んでゆきます。
再開から3時間。ひときわ華やかに、最後の力を振り絞るかのように、連続した花火があがりました。
そして、朝の4時、ついに本当に、花火が底をつきたようで、ラスパランダス【戦闘モード】が終了いたしました。
いやー長かったー!!
昼の部から合わせると、途中小休憩をはさみつつ、正味12時間ほど花火をぶっぱなし続けていらっしゃったことになります。
キューバ、底知れない。
おまけにさらに驚愕の事実なんですけれども、「ラス・パランダス」はこれで終わりではありません。
そう、このあと待っているのはラス・パランダス【ファンタジーモード】です。とはいえ、長くなってしまいましたので、続きは明日の投稿に持ち越します。本日も最後まで読んでくださってありがとうございました。【ファンタジーモード】こそ、この祭りのハイライト。ぜひご覧ください。
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