【最終話】住所不定無職33歳世界一周バックパッカーが旅の終わりに想うこと

アフリカ5か月、中米5か月の旅を終え、日本に帰国しました。昨日の投稿では、到着直後にまあいろいろあったよね的なことを書きましたが、本日は、旅を終えた今の心境について書いてみようと思います。

旅を終えた今の心境

こうして無事に旅を終えて帰ってきたわけですけれども、メキシコから日本に帰国する飛行機に乗るときとか、成田に着いた瞬間とかは、とくに感慨というものはなかったです。

が、今こうしてブログを書いていると、じわじわといろいろな感情がこみあげてきました。

33歳にして、せっかく就職できた会社を辞めて、仕事も家も手放して長期海外旅行に行った人間が、その旅の終わりに何を想うか。気になるところだとは思います。出発前、自分だって、旅が終わった時どうなっちゃってるのか想像もつきませんでしたから。

えっとー、まずは、

重大な犯罪被害に合うことなく、重篤なケガや病気にかかることもなく、元気いっぱい帰国できたことにがなによりもありがたいなぁと思います(虫刺され以外)。

それから旅の内容に関して言うと、

達成感、というよりは、満足感。

こちらの地図でいうと、薄い青が、今回の旅より前に行っていたところ。濃い青が、今回行ったところ。

一目瞭然でひとっつも世界一周してないですからね、なにかをやり遂げた感はあまりないのです。そして、ブログのタイトルに「世界一周」とか入れなくてほんとよかったなって、そう思います。

ただ、出発前にも書きましたが、こちら、

 The used key is always bright. 

なぜ世界一周に、なぜ今、旅立つのか、その理由を真剣に考えてみた

https://sekainodokokade.com/blog/why-am-i-go

ストレスでアゴが出てきた。 違った。ストレスがアゴに出てきた。何を隠そう、私はハートが弱い。ほかの女子たちの追随を許さない抜きんでたフィジカルの強さに比べると、メンタルの弱さたるや、まさに天と地ほどの差がある。サラリーマンにとって最も重要な資...

今まで自分が行ってきた場所にアフリカと中南米を合わせたら、なんかまぁ世界一周って呼んでいいよねってくらいの範囲になると思うので、トータルで世界一周ってことで。

「たとえそれが世界一周じゃなかろうと、自分が世界一周って呼びたくなったら、それは世界一周だ」

2016年3月2日の自分のブログより引用

ごめんなさい、ちょっと何言ってるか分かんないですね。

要は、私は一生かけてのんびり「世界一周」をしいていくつもりなので、そこに関しては、まだ道半ばということです。でも、

やりたかったことをやったなぁ、いろいろ行けて楽しかったなぁ

という満足感はすごくあります。あたりまえです。1年かけて遊びほうけていたわけですから。

そういった満足感と同じ強さで、「旅が終わってしまったんだなぁ。終わってほしくなかったなぁ」という悲しさももちろんあります。夏休みが終わるのと同じです。

とはいえ、その辺も全部ひっくるめて、全体としては、非常に心穏やかなんですねぇ。

どのくらい穏やかかって言うと、この歌ぐらい。『いつも何度でも』

なんだかこの歌が、今の心境にぴったりです。木村弓さんの透明すぎる声、歌詞の意味、静謐なメロディー。これ聞くとほんと泣きそうになる。じっくり聞いて、歌詞もしっかり味わってみてください。

しみるなあー。終わっちゃったんだなぁー。

自分のやったことに後悔はないか

「いい歳して仕事辞めて旅にでたことに後悔はないのか? 」

旅が終わった今この瞬間に関して言えば、これはもう

「一切ありません」

と即答できます。

ただ、この先もし万が一、後悔するとしたら、それは、私がさえない人生を送り、毎日楽しくないなぁと感じ、「昔はよかった」「あの頃に戻りたい」みたいなことを言い始めたときでしょうね。

そうなったらやっぱり「あーあ仕事辞めなきゃよかったなぁ。世界一周とかバカなことしなきゃよかったなぁ」なんて思い始めるかもしれません。

できればそれは避けたい。

ですから、私はそうならないように、この先も、思う存分やりたいことをやり、これまで以上に楽しく充実した生活を送り、「あのとき決断した自分、グッジョブ」と思い続けていられるように生きていかなければならないのです。

「人生楽しんだもん勝ち」とかそういうことが言いたいわけではありません。勝ち負けではないのです。人と比べてどうとかっていうのではなく、なんと言いますか、

それが、自分の決断に対する、自分自身による、責任の取り方。

でね、それってつまり、言い換えれば、

後悔するもしないも、これからの人生どう生きるか次第ってこと。

すべては自分次第ですから、それはもうめいいっぱいがんばるしかないかなぁと思っています。

とあるバックパッカーの末路について

旅が終わったと同時に、人生も終わるならこれほどラクなことは無い気もしますが、そういうわけにもいきません。私はこの先も生きていかなければなりませんから。

生きていくためには食べなければならなくって、食べていくためにはお金を稼がなければならず、そのためには勤労の必要があります。

こうしてドヤって書くほどのことではありません。あたりまえのことです。

じゃあこれから何をやるか、いわゆる、バックパッカーの末路についてですけれども、これに関しては、ちゃんと見つけてきました。10か月、ただ遊んでいたわけではありません。

いや、ただ遊んでただけなんですけど。

しかし、それすらも私の糧になったんじゃないかなぁと…。達成感が薄いくせに旅を終わりにしたのは、日本でやりたいことがあるからです。

“身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ”とか言いますが、

仕事、家、貯金、恋愛をする機会、白い肌、髪の毛のキューティクル、標準的な衛生観念…

自らの意思とは言え、ここ1年で失ったものは数知れず。こうして羅列してみると泣きそうになるのですがしかし、そんな状況に身を置いたからこそ、見出せた未来。

数日前から新たな定住先に到着し、はれて「住所不定無職」を卒業いたしました。

新たな出会い、新たな生活、新たな仕事、これ以上ないくらい全体的に新しいことだらけの生活がスタートしております。

The used key is always bright.ですからね、まだまだ足を止めるわけにはいきません。

これからのブログについて

この投稿をもって、約1年にわたりほぼ毎日更新をしてきたブログが一旦の一区切りを迎えます。いやー、うれしくもありさみしくもあるなぁ。

こうして振り返ってみると、毎日毎日、自分の思うことを好き勝手に書き綴ってきた10か月でございました。

おまけに文字数が異常に多く、誤字脱字もふんだんに盛り込まれておりまして、そんなものを毎日読んでくださった方には、本当に感謝してもしきれません。旅も終わったことですし、あと数記事ほど投稿し、4月いっぱいを目途に、ブログ村「世界一周」カテゴリーから抜けます。

「書くのめんどくせぇなぁ」と思ったことももちろんありましたが、今となっては大切な宝物になったこのブログ。さすがに今後は毎日更新できませんが、これからも引き続き少しずつ育てていくつもりです。

それでは本日の投稿はこれにて終了。本日も最後までお付き合いくださってありがとうございました。

そして、長きにわたり、『The used key is always bright.』を読んでくださって、本当にありがとうございました。心から御礼申し上げます。

mayumi