エチオピア(29)「しばらくいいわぁ」がデフォ!? 旅の記録をまとめます
2016年9月、約3週間ほどエチオピアを旅して参りました。本日は、エチオピア滞在最終日、そして、次なる国エジプトへと向かう(飛行機で)移動日でもあります。そんなわけで、たいした情報もありませんから、エチオピア滞在についてのあれこれをまとめます。
【エチオピアでおすすめのこと】
■ブンナ(コーヒー)をたっぷり満喫しよう
まずは、エチオピア名物「ブンナ」と呼ばれる濃ーーーいコーヒーでも飲みながら。
ちなみに上の写真は本日の朝食。ドーナツ1個とコーヒーで10ビル(約50円)。
エチオピアでの定番ドリンクといえばなんといってもコーヒー。エチオピアに昔からある「コーヒーセレモニー」という風習がそれを物語っているのですが、とにかく朝昼晩といつでも濃くておいしいコーヒーを飲むことができるのです(コーヒーセレモニーについてはこちらの投稿をご覧ください)
たまにコーヒーに葉っぱが付いてくることがありますが、これはコーヒーの中にジャブンとつけて香りを楽しみます。
ここでワンポイント英会話、あ、英語じゃなかった。エチオピアで話されているアマリックという言葉でした。
リカルタ、アンデマンキャ、スクヮール。
(すみません、お砂糖は、スプーン一杯でお願いします)
エチオピアの方はコーヒーにお砂糖をたっっっぷりと入れるんですね。ですから、そこまで甘くなくていいという場合には、上のように言うとお砂糖1杯だけにしてくれます。
それから、都市部で飲まれている「マキアート」は、ミルクが入っていて飲みやすくなっております。
■各地のタジ(ハニーワイン・ハニービア)を味わおう
コーヒーと並び、エチオピアを代表する飲み物といえばハニーワイン。甘くて、アルコール度数低めのものが多く、お酒に弱い私でも飲むことができた貴重なお酒です。訪問した各町や村で飲み倒しましたので、おいしかったハニーワインベスト3を発表します。
【第1位】Turmi(トゥルミ)
エチオピア南部オモバレーの中で、もっとも南に位置する町トゥルミ。ここのハニーワインは、はちみつたっぷり甘くておいしかったです。お酒の味がほとんどしなくって、ハチミツジュースのようでした。(投稿はこちら)
【第2位】 Dorze(ドルゼ)
写真右。トゥルミよりはお酒の含有量が増えていますが、それでも飲みやすく、ハニーとアルコールのバランスが取れたハニーワインでした。ドルゼは、南部の町の中で最も大きい「アルバミンチ」から少し北に行った町です。(投稿はこちら)
【第3位】ハニーワインではなく「ブルズ」
第2位のドルゼで飲んだ1杯。上写真の左。ブルズとは、ハニーワインのアルコール成分が入っていないもの。つまりハニージュースです。結局、お酒ではなく、ハニーがおいしかったよねっていう話。しかし、エチオピアとハニーとは切っても切れない関係にあるようで、それぞれの町ごとにハニーワインを楽しめます。旅行に行かれる際には、ぜひチャレンジしてみてください。
■お気に入りのインジェラを見つけよう
エチオピアならではの食品といえばこれはもう「インジェラ」で決まり!! エチオピア人のソールフードと言ってしまっていいでしょうね。
テフというイネ科の植物に発酵用のイーストを加え数日置き、それをクレープのように焼いた食べ物。“発酵”ですから、どうしても酸味が強め。そんなことから「見た目ぞうきん、味はゲロ」と一部の旅行者さんから言われておりますが、実はそこまでひどいものではなく、慣れればおいしいと感じますし、エチオピアを出てしまうともう食べられないなんて、ちょっと寂しい気もします。
エチオピアでは毎日毎日インジェラを食べていましたので、ここで私の好きなインジェラのおかずベスト3を発表します。
第1位 ダガビノ
豆をすりつぶしてペースト状にしたもの。これにカレーに近いような味付けがしてあって、とても美味しい。エチオピア人の多くは、水曜と金曜を「ファスティングデー」としていて、夕方まで肉や卵を食べません。かわりに、こういった豆などの料理を食べるんですねぇ。水曜と金曜以外でも、お店によっては用意しています。本日の晩御飯に食べたラスト・インジェラもこちらのダガビノにしました。
第2位 ゴムァン・バシガ
写真右の、野菜たっぷりのやつ。
スピナッチ(ほうれんそう?)とビーフをやさしいお味で煮たもの。たぶん日本人のお口に合うと思います。辛すぎず、とても食べやすい味付けでした。
第3位 トゥブス
あと、軽めに済ませたいときは、エッグwithインジェラがおすすめ。
30ビル(約150円)くらいと、お値段も安いです。
■エチオピアンガールになれるヘアスタイルにチャレンジしよう
「アベシャ(エチオピア人)」そして「ファランジ(白人)」と分けて考えることが多いエチオピアで、なんとなく居心地の悪い思いをすることもありました。ローカルの方と、私とでは同じものを食べても支払金額が違っていたり、指をさされて「ファランジ! ファランジ! 」と叫ばれたり。たぶん悪意ではないので、そこまで気にすることではないのかもしれませんが、かつて、THE BLUE HEARTSのヒロトも歌っていました。
生まれたところや皮膚や目の色で いったいこの僕の何がわかるというのだろう
THE BLUE HEARTS『青空』より引用
そう、なにもわかりません。じゃあどうするか。わかる形で示すのです。
こちらの投稿ですね。
「私はあなたたちの生活や文化を知るためにここに来ました。たしかに国籍、肌の色、髪質なんかは違いますがしかし、ほら、どうですかこの髪型!! これ、どう見てもアベシャ(エチオピア人)でしょう!? 」と。
そうしたら、これが本当に本当にびっくりするぐらい好評で。
最初は、自分でやっときながら、なんてへんてこな髪型なんだ!! と落ち込みましたが、それも一瞬のこと。まわりの方々のあまりの反応の良さに、日が経つにつれお気に入りになっていきました。
これは、エチオピアではかなりフォーマル度の高い伝統的な髪型でして、本来このヘアスタイルにTシャツ×短パンは全然そぐわないんですねえ。
たぶんですけど、例えるなら、友達の結婚式とかで和服を着たときに、美容師さんにセットしてもらうかっちりしたまとめ髪。それにTシャツ×短パンを合わせていると思ってください。
かなりちぐはぐで、どう考えてもおかしいはず。しかし、優しいエチオピアの方々は、みすぼらしい格好とキメキメのヘアスタイルのギャップには目をつぶってくださっていて、見ず知らずの人に褒められることが多々ありました。
道を歩いていると笑顔であいさつしてくれる人が格段に増え、食堂やお店でも、なんやかんや話しかけられるようになりました。
男性からは「僕はその髪型が、本当に本当にいいと思っている」とけっこう重い感じでこられたり、女性からは、髪の毛を触りながら「すごく素敵よ。エチオピア人になったらいいじゃない」と言われたり。
もっと早くやっとけばよかったなあ、と。
というわけで、今後エチオピアを旅する方は、ぜひこういった髪型にチャレンジしてみるとよいんじゃないですかね。
【どっちがいいか問題】
・メインバッグ(バックパックかコロコロか)
エチオピアでのハイライト「ダナキル砂漠ツアー」も「南部オモバレー少数民族巡り」も、荷物は最小限がよいので、大きなものはホテルにあずけて行きました。というわけで、メインバッグはどっちでもよいと思います。
メインバッグとは別に、小旅行用の小さめのリュックを用意してそれに数泊分を詰め込めればOK。
・カメラ(コンデジか一眼か)
ダナキル砂漠は、暑くて埃っぽくで、高価な一眼を持ち込むと壊れないか心配…。もちろん、立派な一眼+三脚をお持ちの方もたくさんいらっしゃいましたのでお好みで。
南部オモバレーの少数民族巡りに関しては、絶対コンデジのほうがよいと思います。写真撮るたびにチップを請求される世界ですので、こっそり撮れるコンデジがありがたかったです。
・靴(普通のスニーカーかトレッキングシューズか)
今までで一番「トレッキングシューズで来ればよかった…」と思いました。
まずダナキル砂漠で、足の先の部分の布を岩にひっかけて転びましたからね。火山岩の上は、かなり歩きづらいので、ちゃんとした靴で行くべきです。
南部少数民族巡りに関しては、Tevaのサンダルで行きました。これで困ることはありませんでしたが、足の甲がサンダルの形にくっきりと日焼けしてしまいました。靴で行けばよかったなあ。
【思わぬトラブル(個人的な)】
■ベッドに巣くう虫の襲来
エチオピアのベッドにはインセクトがデフォルトでいると言われております。ここまでアフリカを旅してきて、虫の被害にあったことはほとんどありませんでしたから、まあ大丈夫でしょ、と高をくくっておりましたら、これががっつりやられまして。私、虫とか全然へいきなんですよ。ゴキブリとかアリとかハエとかはね、問題ないです。
でも、刺すとか齧るとかは、これはもうNG。ダメ、ゼッタイ!!
まず、最初に訪れたラリベラ。ここでお腹周りをチクチクと。しかし、虫刺されより、お腹周りに付いた脂肪のほうが衝撃的で、そこまで大事としてとらえておりませんでした。
そして後半、南部オモバレー。こちらでついに本格的な虫の襲来を受けてしまいました。
宿では決して布団の中に入らず、いつも掛け布団の上に簡易シーツを敷いて寝ておりましたが、あまり効果はなく…。
南部を旅行中は、常に何かに刺されるか齧られるかしていて、蚊は基本、そして蚊ではないなにかA、蚊ではないなにかB、蚊ではないなにかCみたいなインセクトの総攻撃を受けていました。
おかげさまで、腕、脚、おなかなどは、自分で見ても引くぐらいの大惨事。幸い、服を脱いで見せる人もいませんので、大した問題ではありませんが、プクッとふくらんだものから、プチっとしたもの、ミミズ腫れのようなものまで、バリエーション豊富な赤いブツブツだらけ。これがまたかゆいんだー。
【エチオピアで虫の襲来を受けたときの対処法】
カンピオーネゲルEX。別にほかのメーカーでもよいのですが、お薬、そしてトラベルシーツみたいなものは持参したほうがよいと思います。あぁ、虫に刺されたとこ痕になっちゃうかなあ。ちゃんと消えるといいなあ。
■パソコンが逝ってしまった
エチオピア南部を旅行中に、人知れず、愛用のラップトップ、「Panasonic Let’s note CF-SX1」がお亡くなりになりました。
正確に言うと、ケーブルのほうがダメになり、電源を補給することができないまま、徐々にバッテリーが失われてゆき、すべてを使い切ったところで静かに息を引き取ったのです。
世界一周、アフリカ北上をスタートして以降、最大のピンチ。なにもエチオピアで壊れなくても…。
ちょっと前からおかしかったんですよねー。三回に一回くらい、電源が入らないことがありました。キーボードも、けっこう禿げて、
あ、剥げてきちゃってて。
オワターとは思いましたが、とりあえず、3日間くらい、iPhoneでやってみたんですよ。
これがまあくっそめんどくさくって。
生命線であるはずのiPhoneをぶんなげたくなりました。壊れた場所が場所ですからね。ネット環境はおろか、電気すらない場所に泊まることもありましたので、これを機にブログやめちゃおうかな、なんて思ったり思わなかったり。まあやめようとは思いませんでしたが、実際問題、ちょっとお休みしてもいいかなーくらいは思いました。
しかーし、ブログの神様はそれを許してはくれませんでした。どっかで見てんでしょうね。
ダメ元で寄った途中のアルバミンチのコンピュータ屋さんで、新たなケーブルを入手することに成功。愛機「Panasonic Let’s note CF-SX1」に、TOSHIBAのケーブルをつなぐことで、人知れずパソコンの復旧を果たしました。
果たしてこれでいいのかどうなのか。電気屋の息子さんであればよーくおわかりになると思うのですが、パソコン素人の私にはわかりません。とりあえず、使えてるからよしとします。
たとえ、コンセントプラグの形状が、エチオピア仕様であったとしても。
ちなみに、次の国エジプトも、偶然同じプラグの形状なんですよね。ブログの神様は、どこまでも私を甘やかさないおつもりのようです。
この臨死体験以降、パソコン本体のUSBポート3つのうち、2つが機能しなくなり、メモリーカードを差し込むところにカードを挿しても読み込まなくなってしまいましたがこれは、パナソニックと東芝をアタッチさせたことによる弊害なのでしょうか。
引き続き、ラップトップ、瀕死。
二代目ラップトップ、どなたかスポンサードしてくれてもいいんですよ。もしかしてパソコン販売関係の人とか、ブログ読んでたりしないかなあ。週一くらいで不自然にブログに登場させ、全身全霊をかけて宣伝するんですけどね。
【海外でパソコン(ケーブル)が壊れたときの対処法】
あきらめず現地の電気屋さんかコンピュータ屋さんへ行ってみましょう。そして、電機メーカーの垣根を超えてケーブルを差し込んでみる勇気を持ちましょう。意外と、行けちゃうかもしれません。(その後の動作に関しては、誰も保証しません)
【エチオピアを旅して思ったこと】
エチオピアは、今まで行ったアフリカ大陸のどの国よりも濃かったです。
そもそもあまり情報がなくかなり手探り状態。ラリベラで人間不信になり、逆に人の優しさにも振れ、感情が大きく揺さぶられました。そして、ダナキル砂漠ツアーでは自然の驚異と初めての気温45度を体感し、まだまだ私の知らないすごいところがあるんだなーと衝撃を受けました。
そして後半の少数民族巡り。これがまた強烈で。電気、水、交通手段、そんなあたりまえのものに不自由する生活は、何の不足もなく満ち足りた生活を送っていた私を心身ともにグッとたくましくさせてくれました。
そう多くはない事前情報により期待していた場所が、想像と全然違ってがっかりすることもありましたし、逆に全然期待していなかったことが思いのほか素晴らしくて感動したりもしました。一筋縄ではいかない場所ではありましたが、そのぶん「旅をしている感」がすごくあったのも事実。未知の場所に行くというのはこれほどまでにドキドキわくわくするもんなのか、と。33歳にして初めて食べるもの、見るもの、体験することが山ほどあって、毎日がカルチャーショック。
虫に刺されてかゆいよう、とか、パソコン壊れて困ったなあなんてことよりも、もっともっと書きたいこと、伝えたいことがたくさんあって、ブログを書くのも楽しかったです。読まれる側にとっては、あまりありがたくなかったかもしれませんが、投稿を何回かに分けたり、1つの投稿がすごく長くなってしまったり。でも、今後エチオピアを旅する方のお力になれればと頑張った結果ですので、そこは笑って許し下さい。
ブログの情報といえば、エチオピア南部を旅するにあたり、ものすごーく参考にさせていただいたサイトが「daiki55.com」というブログ。エチオピアだけでなく、アフリカ南部、東部を完全網羅した非常に細かく丁寧なブログで、本当に本当にお世話になりっぱなしです。足を向けて寝られないですね。
昨日投稿した、エチオピア南部少数民族巡りまとめ私ver.
より、むしろ彼のまとめを見たほうがより詳しい情報が得られる気がします。勝手にリンク貼らせていただきますが、大変分かりやすいエチオピア少数民族巡りをまとめたページ(こちら)で、運営者の根本大樹さんが、おっしゃっていました。
「もしまた万が一エチオピアに行くことがあったら…いや、もうしばらく絶対に行きたくないけど、万が一…万が一あったら」と。
エチオピアを旅する前にこの部分を読んだ私は、彼はエチオピア楽しくなかったのかな、嫌なことでもあったのかな、できれば私は「もうしばらく絶対にエチオピア行きたくない」って言わないで済む旅にしたいなあ、と思っていました。
しかし、これ、どうもそういうことではないんですよね。エチオピア旅行、本当に楽しかったし、充実していたし、貴重な経験をたくさんした。これは何物にも代えがたい私の宝です。
でも、結局私も思ってしまった…。
「エチオピアしばらくいいわあ」と。
考え方を変えれば、エチオピアという国は「もうしばらくいいわあ」というところまでどっぷり浸かってこそなんじゃないかなあとも思ってみたり。
表面だけ撫でても、エチオピアのことはあまりよくわからないと思います。わたしだって、約3週間滞在してもまだ全然充分じゃない気がしますもの。そんな短い期間でも「あぁ、なるほど、確かにそうだなあ」と共感できる部分もありましたし、逆に「全然分かんない。理解できない」という部分もありました。そもそも全く違う文化を持つ場所に飛び込んだわけですから、これはあたりまえ。でも、言いかえれば、そこに飛び込んでみなければ分からなかったことをたくさん経験できた。
今、私は、エチオピア「本当に素晴らしかったなあ、楽しかったなぁ」と強く思っています。
そして、それと同じくらいの強さで「エチオピアしばらくいいわあー! 」とも思っています。
おかしな話ですが、たぶん、エチオピアという国はデフォルトでそういう仕様になっているんじゃないですかね。
とにかく、これでいいのです。
それでは本日はこれにて終了。長きにわたるエチオピア編も本日で最後です。明日からは、ついにアフリカ最後の国「エジプト」編スタート。本日も最後までお付き合いくださってありがとうございました。
コメント7件
エチオピア仕様のまゆみさんも相変わらずおきれいです。そして行ってみたくなりました。刺したり齧ったりする虫の跋扈する国へ。
エチオピア旅お疲れ様です!
ブログ通勤のお供にさせて頂いているので、大変な状況でも
更新続けてくださって、有難いです(*^^*)
また、夏にマダガスカルに行ったのですが、
mayumiさんのブログで、だいたいの相場とか確認させて頂き、すごく助かりました!
僕の腕があまく、mayumiさんほど、値切れなかったですが笑
エジプト編も楽しみにしています!
mayumiさんとしては、ピラミッドより、ずばりダハブですか??笑
エチオピア旅お疲れ様です!!!
ブログ通勤のお供にさせて頂いているので、大変な状況でも
更新続けてくださって、有難いです(*^^*)
また、夏にマダガスカルに行ったのですが、
mayumiさんのブログで、だいたいの相場とか確認させて頂き、すごく助かりました!
僕の腕があまく、mayumiさんほど、値切れなかったですが笑
エジプト編も楽しみにしています!
mayumiさんとしては、ピラミッドより、ずばりダハブですか??笑
髪型変じゃないですよ~
私、普通に素敵だと思いました!
確かに同じ格好、同じ髪型にするっていいですよね。