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2016-09-15

エチオピア(28)南部少数民族めぐりまとめ【マーケット・移動手段・日程】

エチオピア_少数民族

世界一周! アフリカ北上! なんつって旅をしている私は、現在エチオピアの「アルバミンチ(Arba Minch)」という町にいます。10日にわたる南部少数民族巡りから戻ってきたのが昨日のこと。本日は、ここアルバミンチでゆっくりのんびり過ごし、英気を養うことにします。

現在私が宿泊しているのは「ツーリストホテル」というホテルです。このホテルは、宿泊料が高いけど、ホテル併設のレストランでWifiが使えることで有名。そんなわけで、周囲の経済的なホテルに泊まり、Wifiを使いつつ食事だけをここで済ませるバックパッカーさんも多いと聞きます。

しかし、この日の私は、それはもうとてもとても疲れておりまして、何を思ったか、この「ツーリストホテル」に宿泊することを選んだのです。1泊550ビル(約2,750円)。貧乏バックパッカーが泊るにはちょっと高すぎるお値段ですが、今日は1日引きこもるつもりだし、だったらちょっとぐらい贅沢をしてもいいんじゃなかろうかと。

10日間の少数民族巡りで、とてもたくさんのことをインプットするばかりで、全然アウトプットできてなく、たまりにたまった脳内のいろいろな情報をちゃんと吐きだして整理しておかないと、というわけで、ケーキを食べ食べまとめた情報を公開いたします。今後エチオピア南部「オモバレー」周辺の少数民族さんを巡る旅を個人で敢行なさる方のお役に立てればと思います。

■エチオピア南部オモバレー周辺少数民族巡りまとめ

エチオピア南部、地図でいうとこのあたりなんですけれども。

エチオピア南部

ここはオモバレー(Omo Valley)と呼ばれる谷になったエリア。

オモバレー

エチオピア全土には85もの少数民族が暮らしており、南部にはそのうち46民族、そしてオモバレー周辺には、16の民族がいらっしゃるそうです。

古くからその生活様式を変えることなく暮らす少数民族のみなさんは、見た目もライフスタイルも、とてもとても個性的。日本とは全く違ったカルチャーに触れ、その暮らしを身を持って体験できるなんとも素敵なエリア、それがオモバレーなのです。

【私がお会いした民族】

会った順番に。

ハマル族(Hamar)

エチオピア_少数民族

オモバレー南部のトゥルミ、ディメカなどの周囲に村が点在している。女性は、赤土で髪やボディを塗り固めているのが特徴的。ヤギ皮で作った後ろが長いスカートを着用しており、ビーズで作ったネックレスやブレスレットが美しい。牧畜を主な生業としている。オモバレーの中では、アリ族に次いで2番目に人口が多い民族。ディメカ近郊ハマル族村入村料(1泊):400ビル(約2,000円)

■ハマル族の月曜マーケット、伝統儀礼「ブルジャンプ」の様子はこちら。

■ハマル族のお宅にホームステイしたときの投稿はこちら。

ダサネチ族(Daasanach)

ダサネチ族

オモバレーの最南部に暮らす少数民族。ヤギの毛や皮をまとった女性の衣装はカラフルで華やか。ビール瓶の蓋を利用した帽子がオシャレ。オモラテ近郊ダサネチ族村入村料(ボート代、ガイド代など含め):700ビル(約3,500円)

■ダサネチ族村訪問時の投稿はこちら。

カラ族(Karo)

カラ族

ケニアとの国境に近い、オモバレー南部のオモ川流域に暮らす少数民族。特徴はボディペイント。男性は全身、女性は顔のみに、泥のインクで模様を描く。女性の多くは、下唇にピアスの穴を開けており、鳥の羽や木の枝、お花なんかを挿している。ゴルチョ近郊カラ族村入村料:400ビル(約2,000円)

■カラ族村訪問時の投稿はこちら

ムルシ族(Mursi)

ムルシ族

ジンカという町からさらに1時間ほど北に行ったあたりに村がある。女性の多くは耳や下唇にお皿のような大きなピアスを入れているのが特徴。オモバレーに暮らす少数民族の中でもっともインパクトのある外見なだけに、訪れる観光客も多く、撮影料に対してかなり厳しい。ジンカのマーケットでもその姿を見ることができる。

■ジンカのマーケットでムルシ族とお会いした投稿はこちら

アリ族(Aari)

アリ族

ジンカの町からほど近いエリア暮らす少数民族。オモバレーの中では最も人口が多い。見た目にこれといった特徴はないが、生活用品から食料品まで、いろいろなものを作る技術に長けており、今なお自給自足に近い暮らしを営んでいる。ジンカ近郊アリ族村入村料(1泊&もろもろ体験付き):600ビル(約3,000円)

■アリ族のお宅にホームステイした投稿はこちら

コンソ族(Konso)

コンソ族

女性は2段になったフェミニンなスカートを身に着けておりとてもかわいらしい。平地の少ない地域で、様々な工夫をして農業を営んでいる。山の斜面に階段状に造られた伝統的な村の構造は世界遺産として登録もされている。

■コンソ族村訪問時の投稿はこちら

ドルゼ族(Dorze)

ドルゼ族

代々続く機織り技術によって、美しい布を作り生計を立てている民族。男性は父親から機織りを教わり、女性は母親から糸紬ぎを教わる。もともとはオモバレーに住む民族であったが、北部に移動してきたといわれている。笹で作った象の形を模した住居や、フォルスバナナ(偽バナナ)を原料としたピザを主食にしているなど、他の民族とは違う個性的な生活を営んでいる。ドルゼ族村入村料(フォルスバナナピザ、ウィービング体験付き):200ビル(約1,000円)

■ドルゼ族村訪問時の投稿はこちら

【少数民族の人々に出会える町】

これらの少数民族の方々にお会いするための起点となる町は以下の4つ。

  • トゥルミ(Turmi):ハマル族、ダサネチ族、カラ族
  • ジンカ(Jinka):ムルシ族、アリ族
  • コンソ(Konso):コンソ族
  • ドルゼ(Dorze):ドルゼ族

地図で表すと、このようになります。ピンクの文字は、実際に訪問したところ。青の文字は、行っていません。

エチオピア_オモバレー

各民族さんにお会いするための手段は2通り。

  • 村を訪問する
  • マーケット開催日に合わせて訪れる

村へ行けば、もちろんそれぞれの暮らしぶりを見ることができます。しかし入村料がかかったり、そこへ行くまでの交通手段がなかったりとなかなかめんどう。そのため、より効率よくたくさんの少数民族さんにお会いしたいなら、マーケットを訪れるのがベスト。週に1回もしくは2回、決まった曜日に開かれるマーケットに行けば、その周囲暮らす方々がたくさん集まっていらっしゃいますので、嫌というほどそのお姿を拝むことができるのです。

【マーケット開催情報】(2016年9月現在)

エチオピア南部少数民族巡り_マーケット

村訪問、マーケット訪問を適宜組み合わせて、それぞれの少数民族さんとお会いするのがよいでしょう。というわけで、私のスケジュールがこちら。

【私のスケジュール】

エチオピア南部少数民族巡り_マーケット

9日間の日程で、まずは一番の難所、南部のトゥルミ近郊からスタートし、順番に町をめぐって、最終的に出発地点のアルバミンチ戻ってくるというルートです。

私はアフリカ北上をしていますから、アルバミンチに戻る必要がありましたが、アフリカを南下なさる方は、途中の「コンソ」という町から、ケニアとの国境(モヤレ)に行くことができますので、そこは各自都合のよいルートをお選びください。

【私の移動手段・所要時間】

公共交通機関が著しく発達していないエチオピア南部。ルートや日程などの計画を事前に立てづらいんですねえ。使える交通手段は以下の4種。

  1. 公共のミニバス(ハイエースタイプ。安い)
  2. 通称「ガバメントカー」(公務員さんを乗せたダットサンみたいな車)
  3. お金のある旅行者を乗せたツアー会社の車(4WD車)
  4. 通称「いすゞ」(様々な荷物を運ぶ大型トラックの荷台。いすゞ製が大半を占めるのでこう呼ばれている)

バスの正確な時間は誰も知らないし、それ以外はほとんどヒッチハイクのようなもんなんです。観光地のくせに、なんだよこの選択肢、と実際行くまでは不安で仕方ありませんでしたが、行ってみれば意外となんとかなるもので、事前に予想していたよりは、驚くほどスムーズに旅をすることができました。

上記4種の次の選択肢として、高額ではありますが「5.バイクタクシー」を含めれば怖いものなしです。時間をお金で買うわけですね。

というわけで、私が利用した交通手段と金額、所要時間を参考までに残します。きっとファランジ価格(外国人価格)であったり、ふつうにぼられたりしていると思いますので、交渉次第でもっと安くなると思います。

エチオピア南部少数民族巡り_マーケット

①アルバミンチからカイヤファール(Arba Minch to Kayafer)

アルバミンチのバスターミナルから大型バスが出ています。早朝(5:00~5:30くらい)に行っておけばたぶん乗れるんじゃないかと。カイヤファールより先のジンカまで行っても同じ値段です。

料金:90ビル(約450円)/所要時間:約5時間半(途中のコンソで朝食休憩30分を挟みます)

②カイヤファールからディメカ(Kayafer to Dimeka)

ジンカからディメカに行くミニバスがたまたま通りかかったので乗せてもらいました。時間は不定期だと思いますが、ジンカから南部に行くバスは1日何本かはあるんじゃないかなあ…。

料金:50ビル(約250円)/所要時間:約1時間15分

③ディメカからトゥルミ(Dimeka to Turmi)

トゥルミの町のマーケットに間に合いたかったので、時間節約のためバイクタクシーに。要交渉です。がんばればもっと安くなるかもしれません。この区間2回ほどバイクタクシーを利用しましたが、かなり高額でした。時間がたっぷりあるなら、何かしらの乗り物をヒッチハイクするほうがよいと思います。

料金:150ビル(約750円)、100ビル(約1,000円)/所要時間:約30分

④トゥルミからオモラテ(Turmi to Omorate)

公務員さんを乗せた車、通称ガバメントカーをヒッチハイク。快適な4WD車です。オモラテ行きの公共バスは、あるのかないのかよくわかりません。

料金:50ビル(約250円)/所要時間:約1時間10分

⑤オモラテからトゥルミ(Omorate to Turmi)

イスズと呼ばれる大型トラックの荷台に乗せてもらいました。途中検問があるところは「隠れろ!! 」と言われて、小さくなって隠れました。違法なのかもしれません。オモラテの町中には、ジュースやビール瓶の回収、店で売るものの配達、などなどでイスズをちらほら見かけました。この区間は、公共バス、ガバメントカーはあきらめて、イスズにターゲットを絞ったほうが良い気がします。オモラテは、南の端なので、ここを出たトラックはほぼ100%Turmiを通過します。ですので、ドライバーさんに出発時刻を尋ねてまわれば、1台くらい乗せてもらえるんじゃないかなあ。

料金:50ビル(約250円)/所要時間:約1時間30分

⑥トゥルミからゴルチョ(Turmi to Gorcho)

カラ族村へ行くルートです。ここが一番交通機関がありません。私はあきらめてガイドのアスマモさんにバイクをレンタルしてもらって行きました。

料金:バイクレンタル費用1日600ビル(約3,000円)/所要時間:約2時間(たいした距離ではないのですが、道が悪い。砂地です。)

⑦トゥルミからジンカ(Turmi to Jinka)

偶然通った公共のミニバス。朝10:00ごろトゥルミの町を出発しました。定期便なのかどうか不明。このルートはバスが走っているようですが、ターゲットをバスだけに絞らず、イスズの利用も視野に入れたほうがよいと思います。

料金:35ビル(約175円)/所要時間:約2時間30分

⑧ジンカからコンソ(Jinka to Konso)

ジンカの町のバスターミナルから朝7:00ごろ出発したミニバス。移動した日がエチオピアの正月(9月11日)の翌日だったため、本数はかなり少なかったです。

料金:70ビル(約350円)/所要時間:約2時間30分

⑨コンソからアルバミンチ(Konso to Arba Minchi)

コンソの町のバスターミナルから朝7:20発のミニバス。満席になったら発車するタイプですので、早めにバスターミナルに行って待機しておけば公共のミニバスに乗れると思います。

料金:35ビル(約175円)/所要時間:約2時間

⑩アルバミンチからチェンチャ(Arba Minchi to Chencha)

アルバミンチのバスターミナルから公共の中型バスが出ています。満席になったら出発するタイプ。終点がチェンチャですが、ドルゼまで行きたい場合もこのバスに乗り、チェンチャの手前で降ろしてもらいましょう。

料金:20ビル(約100円)/所要時間:約1時間

⑪ドルゼからアルバミンチ(Dorze to Arba Minchi)

バスもあるようですが、とりあえず、乗れそうな車にかたっぱしから声をかけたほうがよいです。運よくガバメントカーゲット。ドルゼやチェンチャでマーケットが開かれる日であれば、アルバミンチに行く車はたくさん走っていますので、何かしらには乗れるんじゃないかなあ。

料金:25ビル(約125円)/所要時間:約30分

【持って行くといいんじゃないかなというアイテム】

  • 懐中電灯的なライト:夜まっくら
  • 虫よけ&虫刺されの薬:虫すごい
  • 虫よけ用のトラベルシーツ:虫すごい
  • モバイルバッテリー:電源のないホテルもザラ
  • 羊一くん日曜太陽光充電セット(日曜以外もOK):尊敬してやまないブロガー『モーストリー サンダーストーム ぷりこーしょん』のふじ羊一先輩推奨。世界を視野に入れたバックパッカーが少なくとも1台は所持しておくべき最強ツール。非常に有意義な使用レポートはこちら。iPad proの場合1時間で7%くらい充電できるようです。※私は持って行ってないです。

【個人で巡るか4WDをチャーターするか】

エチオピア南部少数民族巡りですが、時間がない方は4WDチャーターのほうが、断然効率がよいので、そちらをおすすめします。数人仲間が集まれば、そのほうが安いと思います。時間がある、そして、4WD車の費用をシェアできるパートナーがいない、そんな方はぜひ個人でどうぞー。さすがに10日ぐらい日程に余裕をみておけば、どうにかなるもんだなあと感じましたよ。

少数民族の方々の村に宿泊できたのが、私にとってはすごくよい経験でした。地元のガイドさんに頼めば連れて行ってくれるのかもしれませんが、私はアルバミンチにいるガイドのアスマモさんという方にアレンジしてもらいました。彼に払う金額は、ガイド料&コーディネーター料として、1日35ドル。たぶん、現地のガイド料の相場からしたらすごく高いのでしょうが、彼に会わないとできなかった経験をたくさんさせていただいたので、お願いしてよかったと思っています。

この金額も、グループで割ればもっと安くなるので、もしハマル族さんとかアリ族さんのお宅にホームステイをしてみたい方は、アスマモさん(asemamawasefa@yahoo.com)に連絡とってみるとよいんじゃないですかね。万が一揉めても、いろいろ責任は負えませんけれども。そこはご自身の判断で。

それでは本日はこれにて終了。長々とした投稿でしたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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コメント2件

  • ふじロデオオーバードライブローリングサンダーストームヨークシャーテリヤキチキンヤショクコウジスポーツ より:

    本人がイマイチとレビューしてる日曜充電セットを推奨するんじゃねえw

    • mayumi mayumi より:

      ふじロデオオーバードライブローリングサンダーストームヨークシャーテリヤキチキンヤショクコウジスポーツさん
      確かに、アフリカ5ヶ月のうち、日曜充電セット持って来ればよかったぁぁあぁって思ったことは一度もありません。
      でも、だからこそ、ソーラーパネルをバックパックにくくりつけてる人とか、見てみたいなあって。
      ふじさんは、あれ持ってくんですよねえ?…ねえ!?

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