レソト(3)ついにゲット! 新たな装備「パソトブランケット」までの軌跡
現在アフリカ大陸にある「レソト王国」に滞在しております。ここは、とんでもない絶景が広がる風光明媚な場所で「アフリカのスイス」と呼ばれるほどの国。しかし私の旅の目的は、すでにそこからずれつつあり、とにかくこの国の人々の「毛布コーディネート」に夢中になってしまっております。
【現在地】マレアレア(レソト)
Malealea(lesotho)
【天候】晴れ
【気温・湿度】17度・29%(昼)
【為替】1ランド=約7円
「パソトブランケット(レソトの伝統的な毛布)」に夢中です
旅人のバイブルのひとつ『地球の歩き方』のレソトページの扉の写真をご覧になったことがありますか? たぶんほとんどの方は無いと思うのですけれども。それがこちら。
現在アフリカを北上している私ですが、当初レソトになんて全く興味がなく、来る予定はありませんでした。しかし、上の写真を見てしまったことから事態は急変します。こちらの投稿でその紆余曲折についてご説明しておりますが、
とりあえず、毛布に目がない私は、勝手に「毛布の国」と命名した、「毛布の民」が暮らすレソトに行かなければならないと気づいてしまったのです。
そして、昨日、南アフリカにある、レソトへの玄関口ブルームフォンテインから、滞在しているマレアレアロッジまで来る途中にも、数え切れないほどの毛布の民を目撃。(マレアレアロッジについての詳細は昨日の投稿をご覧ください)
「やっぱり、レソトは毛布の国だったんだ!! 伝統的にコーディネートに毛布を取り入れてきた人たちから、最先端の毛布のコーディネートテクニックを学ばなくては」
レソトスタイルでホーストレッキングをしたい
滞在中のマレアレアロッジは、周囲の山々をポニー(小さめのサイズの馬)に乗ってトレッキングできることで有名。世界に誇る絶景をポニーの背中から眺めるという、とても楽しそうな体験をぜひ私もやってみたくてここを訪れています。
このポニートレック、ぜひレソトスタイルの毛布を見に着けて体験したいなあ。そう思った私は、ポニートレッキングを明日に設定し、本日どうにかして毛布を手に入れようと画策。
無駄に早起きし、サンライズ前の美しい空の色を堪能。
日の出前の空って、きれいなんですねぇ。
レソトの伝統的なおうちを模したかわいらしいルックスのお部屋が並ぶロッジ内を徘徊していると、
馬のお世話をしていらっしゃる男性を発見。
たいそうかっこよく毛布を着こなしていらっしゃる彼のことを“毛布先輩”と呼ばせていただくことにし、先輩に尋ねます。
「あなたが巻いていらっしゃる毛布、私も同じようなやつが欲しいんですけど、それどこで買いました? あと、英語でこの毛布はなんと呼ぶんですかね? 」
「え、これが欲しいの!? これは
Basotho Brancket(パソトブランケット)
だよ。どこでって、大きな町に行けば売ってると思うけど。マセルとかマフェテンとか…」
マセルはレソトの首都で、もっとも大きな町。マフェテンは、昨日ここへ来るとき乗り合いバンを乗り換えたそこそこ大きな町。
なるほど。毛布先輩がお召しになっている毛布、そう簡単に手に入るものではないのですね。少なくともこのロッジ周辺では100%不可能。
実はこのマレアレアロッジの所在地は、たいそう田舎。周囲に何もなく、電気は夕方17:30くらいから21:30までしか使えません。近くにあるお店と言えば野菜や果物、ちょっとした生活用品を売っているお店が数件のみ。それがこちら。
あのー、最初お店ってわからなくて、失礼な話、ちゃんとしたおうちに住めないような貧しい方々が集まって暮らしているのかと勘違いしたくらいで…。
さすがにここにパソトブランケットは売っていないそうです。残念。
おしゃれ毛布(パソトブランケット)を求めてマフェテンへ
憧れの毛布は、マレアレアロッジ付近では手に入らないことが分かりました。そこで仕方なく、昨日通過した「マフェテン」という町まで出かけてみることにします。
マレアレアロッジからは1本で行け、所要約1時間30分。11:00ごろ出発し、13:00前には到着しました。着いたのはマフェテンのミニバスターミナル。たくさんのミニバスが出入りし、たくさん人が行きかう場所。
ここで毛布情報を手に入れようと聞き込み開始。そこらへんにいたおじさんに聞くと、「ああそれなら、あっちにお店があるよ」と教えてくれ、最後に
「俺の写真撮ってくれよ」と。
行ってみると、毛布、あるにはあるのですが、お値段850ランド(約7,000円)。
これは高い。高すぎる。
続いて、近くでお店をやっている女性に聞いてみると「それならこっちよ」とまた別のお店を教えてくれ、最後に
「私の写真撮ってよ」と。
とりあえず、レソトの方は、自分のお写真を撮ってもらいたい願望が強い方が多く、ことあるごとに写真撮影大会みたいになります。みなさん明るく親切で、写真を見せるとすごくうれしそうにしてくれて、こういったコミュニケーション方法はとてもいいですなあ。
そして、教えていただいた店に足を運んだのですが、こちらは800ランド(約6,000円)。うーん、毛布、けっこう高級品なんですね。
まあ確かに「毛布」としてとらえればためらう金額ではありますが、「おしゃれなアウター」としてとらえれば、これは破格のお値段かもしれません。
しかし、貧乏旅行者の私からすると、毛布に6,000円も7,000円も出してる場合ではないのです。
これは購入をあきらめざるを得ないかなあと残念な気持ちで歩いていると、突如目に飛び込んできた1件のお店。
これは…!?
ファ、ファッションブランケット!?
これは間違いない!!
きっと私が求めている、かっこよくてそれでいてお財布に優しい価格のパソトブランケットがあるに違いない!!
そうして勢いよく入店した私が見たものは…
やったー!! いっぱいある!! 品ぞろえがぶっちぎりで豊富です。さすが「ファッションブランケット」という店名を掲げているだけある。
レソト中のデザインが揃っているのではないかと思わせる模様のバリエーションにテンションが上がります。
で、お値段はいかほど??
だよね。ここだけガクッと安いわけないですよね。やっぱり800ランド(6,000円)。「ファッションブランケット」という店名に過剰に期待しすぎていたようです。
しかし店内の様子をご覧ください。
このように、洋服を扱うお店の一角にあるのだから、やはりレソトではこの毛布は「ファッションアイテム」に該当するんだなあと一人感動。
いろんな種類があって、どれも素敵。なのに、お値段は全然素敵ではありません。
がっかりしながらも店内にいた男のスタッフさんに話しかけてみます。
「私、こういったパソトブランケットが欲しいんですけど…」
「おお、これか!! かっこいいだろう。これをこうして…
ほら、写真撮って!! 」
「え? あ、は、はいっ」
あわてて撮影。
「やっぱ、毛布かっこいいですね!! 私も欲しいんですけど…」
「だろ? レソトの男はこうやって着るんだ」
毛布をまとってかっこよくポーズを決めてくださったお店のスタッフさん。レソトの方は、なんだか無邪気でかわいらしい方が多いです。
「クールです!! すごくいい!! 私もそれ着てみたいんですけど、お値段がね、ちょっと高いですよね。もう少しお手頃価格のやつってないですかね?」
「あるよ」
え!? あるの?
「ほら、こっちはどうだ? これは女性用で、少し安いぞ」
「うーん。分かりますけど、私はパソトブランケットが欲しいんですよ。男とか女とかではなく。チェック柄もいいですけど、それよりも、なんだかよく分からない模様の、レソトの男の人が見に着けてるやつが欲しくって…」
少し考えた後、「あ、じゃあこれなんかどうだ? あんたにピッタリじゃないか! 」
そう言って指さした先にあったのは、
キッズサイズ200ランド(1,400円)。
「そうそう!! これこれ!! 柄は大人用と同じで、サイズが小さいんですね」
面積がかなり縮小されたぶん、ガクッと安くなりました。巻いてみると、若干小さい気もしますが、これでじゅうぶん!!
このブランケット、かなり目が詰まっていてしっかり編まれておりますので、抜群の暖かさ。それと同時になかなかの重さなんですよ。これ大人用の大きいほうだと、相当な重量。むしろ私にはいろんな意味でキッズサイズのほうがよいみたいです。
「しかもこれはKhotsoのやつだぞ!! ここのはクオリティが高くて人気なんだ!! ほら」
「そ、そうなんですか!? まったく存じ上げませんでしたがレソトの人がこぞって欲しがるブランドなんですね!? それはうれしい」
こんなに羊をたくさん見るのにアクリル100%なんだ、とか、あ、MADE IN SOUTH AFRICAなんだ、とか、そいうのは大きな問題ではありません。きっとこの「Khotso」というブランドは、毛布界のルイヴィトンくらいの位置付けなんでしょう。
やっと見つけた理想の毛布(パソトブランケット)。
「ファッションブランケット」という店名に恥じない充実の品揃えでございました。
いっしょに選んでくれた男性と、レジにいらっしゃった女性。
元気よく「ありがとう!! 」とお礼を行って店を出て、ふたたび乗り合いバスに乗り場へ。
同じバスだった女性。いやー、いい感じの毛布ですね。
おじさんを隠し撮り。これもまた素敵な毛布だ。
わあ!! こっちにも!!
こちらにもいらっしゃる!
いかがですか? みなさんが思っていらっしゃる以上に、ここレソトでは毛布旋風が吹き荒れておりまして、見過ごすことのできないビッグトレンドとなっているのですよ。
こうしてマレアレアロッジへと戻ってきたのが17:00。今日はホテルの敷地内で、地元の歌とダンスをしてくれるイベントがあり、とても盛り上がっておりました。
最後に、私が買った毛布の写真をどうぞ。
とりあえず、着用。
明日は、この毛布を着用してポニートレッキングに行ってまいります。とても楽しみです。本日も最後まで読んでくださってありがとうございました。
コメント4件
レソトブランケットめっちゃ好きです!現地に行って買わないと安く手に入らないので羨ましいです!日本では静岡でしか売ってなくて、値段は、3万円と高級な上、大学生の自分にはとても手が届きません。
レソトの値段はお手頃だと思いますよ!
はじめまして。
レソト王国の大使館に遊びに行って初めてあの帽子をかぶってブランケットで身をつつみました。とても素敵でした!日本でブランケット探してみたのですがなかなか見つかりませんでした。。
素敵な旅お気をつけて!幸運を願ってます!