レソト(8) サニパス国境の向こう側で見た絶景は完全に別次元だった
本日も、アフリカ大陸にあるとても小さい国「レソト」からお届けいたします。今私が滞在しているのは、サニパスと呼ばれる、レソト~南アフリカの国境付近。「ドラケンスバーグ山脈」、日本語に訳すと、ドラゴン(龍)の山々という名を冠する山脈の一部で、そのネーミングに恥じない実にかっこいい景観を堪能できる場所。
【現在地】サニマウンテンロッジ(レソト)
Sani Mountain Lodge(lesotho)
【天候】晴れ
【気温・湿度】1度・29%(朝)
【為替】1ランド=約7円
視界に入る最も遠くの山まで行ってみよう
昨日は、ここサニマウンテンロッジでのホーストレッキングを満喫し、レソトの絶景に度肝を抜かれたわけですが…。詳細はこちら。
本日は、ホーストレッキングとは反対の方向へ、どこまでも歩いて行ってみようと思います。
私が滞在している「サニマウンテンロッジ」は、写真で見るとこのような立地にあり、
周りには何もないのが特徴的(ロッジの詳細はこちら)。昨日到着したばかりの、南アから来た大家族は、夜私のお気に入りの暖炉ルームを占領しただけで、今日にはもう移動してしまうそうです。
理由は、何もないから。
まあ小さなお子様にはここはちと退屈かもしれません。しかし、ここサニパスの絶景に夢中の私は、まだ足を踏み入れていない国境の向こう側が気になって気になって仕方なく、いよいよ本日はそちら側へと出掛けます。
地図でいうとこのあたり。
こんなとこ勝手に行って大丈夫? とは思うのですが、大丈夫だそうです。
いつものように10枚くらいの洋服をエクストリーム重ね着した、逆に体型カバーなレイヤードスタイル。
リュックには、りんごとオレンジとビスケットと水。鼻水が垂れすぎて赤くなった鼻と口の間から、乾燥と紫外線で皮がむけつつある唇の周りにかけて、ほぼ顔の下半分全体にリップクリームを塗りたくって、元気いっぱい出発します。
昨日のホーストレッキングでお世話になったお馬さん。
羊飼いさんは朝からかっこいい毛布を見に着けていらっしゃいます。
まずは、サニマウンテンロッジのすぐ裏から望む、ドラケンスバーグ山脈方面の景色。
朝早く、遠くの山の間には雲がたまっていて、ここの標高がとても高いことを実感します。なんだかとても幻想的。空と地面がグラデーションでつながっているのもかっこいい。
初日にはこの辺り(ロッジから徒歩10分程度)まで歩いてきましたが、ここですでに景色がすごい! iPhoneのパノラマ撮影機能はレソトのためにあるんじゃないかとすら思えます。
南ア側のボーダーオフィスへと続く道がうねうねと伸び、その両側に切り立った崖。ドラケンスバーグとは、「龍の山々」という意味だそうで、絶壁が幾重にも連なっている様はまさにドラゴン。
どこまでも広がる、まるで地球じゃないみたいな山々の連なりは、天候や時間帯によって、その表情を変え、何度見ても飽きることがありません。このような絶壁に沿って、景色を楽しみながらゆっくりと歩いていきます。
1時間後…。
いやぁ!! いいですなあ。この景色。
景色が雄大過ぎて、自分の存在の小ささを実感。実にちっぽけ。
2時間後…。
そろそろ疲れてきたので、あの崖の先端をゴールとしましょう。
近そうに見えて遠いんですよこれが。そして、先端から見た景色がこちら。
レソトすげええぇぇぇえ。かっけー!!!
ポテンシャルはんぱない。
急な山の斜面に羊飼いさんとたくさんの羊たちを発見。
どうやってあそこまで行ったんだろう…。
基本的に平坦な道ではありますが、強風が吹きつける中歩くのは、思っていたよりキツいなあ。標高のせいかなあ。年齢のせいかなあ。しかし、疲れも一瞬で吹き飛ぶこの眺め。こんなにすごいのに、だーれも人はおらず、なんだか独り占めしている気分です。
ちなみにこのあたりの地面の様子。
ポンポンと咲く、丸っこい黄色いお花畑。
もしかしてここは…
天国??
なんだか異世界な感じしかしないんですけれども。
ちなみに、私がたどり着いた場所は、地図でいうとこのあたりです。南アフリカに片足突っ込んでる状態ですね。
高地なので朝晩は極寒ですが、昼間はポカポカとしてとてもあたたかく、時間がゆったりと流れていて平和そのもの。世界中のすべての国境付近がここのように平和であればいいのに。
ロッジから約4km、よくがんばって歩きました。来るとき4kmなら、帰りもまた4kmです。荷物は軽いとはいえ、とてもいい運動になりました。
夕焼け空と星空の美しさは世界一だと思う
ロッジに戻って少しゆっくりしていると、あっというまに日が沈む時間。山のサンセット時間はとても早く、16:30ごろにはもう日が沈む気配。
サンセット直後の空の色。
何とも言えないカラーリングです。色が別れているところは、地平線ではなく、何らかの大気の層。
この微妙な色が持続するのはそう長い時間ではないのですが、この数分がものすごく美しかったです。
朝焼けから始まり、国境の向こう側の絶景、そして日没まで。すべてが桁違いの美しさ。
レソトのすごさをもっとみなさまにお伝えしたい
レソトって、こんなにすごい場所があるのに、なぜ知名度がそんなに高くないのでしょう。私も行ってみるまで全然知りませんでした。
それはそもそも情報が少なすぎること。そして、こんなこと言ったらあれですけど、情報があってもいまいちな紹介のされ方だからなんじゃないでしょうか?
レソトを紹介する際によく使われるのが、
「アフリカのスイス」そして
「天空の王国」。
国の全土が標高1,500m以上に位置し、さらに風光明媚な景観を楽しめることから「アフリカのスイス」と呼ばれたりしておりますが、そのような高地の絶景スポットに行きたい方は、わざわざアフリカまで来なくても「じゃあスイスでよくね? 」ってなってしまいます。アフリカってだけで、治安があまりよくない印象がありますしね。
「天空の王国」も、その標高の高さとレソトが王国であることを指して使われる表現ですが、これ、“天空の”ってきたら、
“城ラピュタ”ってくるのが普通の日本人の感覚ですからね。レソト完全にくわれちゃってます。ラピュタの知名度にかなうわけないですもん。
しかし私はこの国を旅して思いました。
そういうのもういいんだ。レソトはレソトでいいんだ。私もつい数日前レソトのことを「アフリカのモンゴルみたいだ」と言いましたが、そうではなく、レソトは、
アフリカのレソト。
これで十分。
この先アフリカを旅するバックパッカーのみなさま、レソトをルートに入れてらっしゃらない方は少なくないと思うのですが、そんな方々に一言。
ここに来るまで、まったくレソトに興味がなかった私が言うのもなんですけど、
「え、レソト、行かないんですか!? 」
人のルートに口出しする気はさらさらありませんが、レソトはビザも必要ないですし、通貨もアフリカランドが普通に使えます。英語もかなり通じるし、優しい人がびっくりするぐらい多いです。私はわずか1週間の滞在でしたが、不快な思いをしたことはただの一度もありません。
2週間も3週間もいろとはいいません。むしろそんなにいてもやることないです。ちょっと絶景をたしなみながら、突っ切って行くだけでも全然アリだと思いますので、せっかくならレソト、いかがですか??
レソト関係者でもなんでもないのに熱くレソトの宣伝をしたところで本日は終了とさせていただきます。明日は南アフリカへと移動。三日ほど滞在した自然豊かな山の上を離れ、都会へと下っていきます。今日もまた、最後まで読んでくださってありがとうございました。
コメント4件
はじめまして
私、旅行と模型を趣味にしている「ばーちゃわーるど」と申します。
実はこの度、世界各国の方を想定した簡単な模型を製作しているのですが、
情報が少なくて困っております。
もし可能でしたら下記につきましてご教授頂けないでしょうか。
レソトの方が見て、母国を代表する模型だと
感じられる模型は何がふさわしいと思われるか?
※日本なら「富士山」「桜」「お城」等々
突然のお願いで大変恐縮ですが、
もしご存知でしたらお教え願えれば幸甚でございます。
何卒、よろしくお願い致します。
【オリンピック各国代表を応援するミニジオラマ YOKOSO JAPAN】
http://www.tokyovirtualworld.com/10-yokoso-japan
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* 世界遺産模型の 「工房 ばーちゃわーるど」*
* http://www.tokyovirtualworld.com/
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mayumi様
なかなか日本では手に入らない情報、誠にありがとうございます。
貴重な情報ありがとうございました。
4年後のオリンピックで東京に来られる各国の方が
心から楽しめます様、
誠心誠意製作したいと思います
良い模型が出来ましたら
またご連絡させて頂きたいと思います。