旅の準備|「エクストリーム・脱靴(だっか)」に適したバックパッカーの靴
こんにちは。この数か月、悩んでは忘れ、また悩んではすぐ忘れ、たまに思い出してはまた悩み、またすぐ忘れ。そんなことを繰り返してきましたが、そろそろ決着をつけなければなりません。それが本日のテーマ。
「世界一周に履いていく靴」
これはねー、みなさん私と同じように悩んでいらっしゃると思うんですよ。やっぱ靴って大事ですからね。ほら、よく言うじゃないですか、
おしゃれは足元から。
ねー。これは悩むよねー。「今日どれ履いてこーかなー」って、ねー。だってさ、来る日も来る日も、持参した2、3足のローテーションでしょ? それはもう真剣に考えないと。私バカみたい。
世界一周の靴の候補としてあがっていたのが、この5足。
ほら、どう見ても1択。こうすると分かりやすいですね。
コロンビア(colombia)のトレッキングシューズ。この武骨なデザイン&フォルム、すごくかっこいいです。防水透湿機能「OMNI TEC」を採用していますから、全天候に対応。トレッキング、ハイキング、そしてバックパッキングにもぴったりな1足です。シューレース、もっとカラフルなやつだったんですけど、「どんなコーデにもすんなりなじむように」という観点から、別途黒を購入して付け替えました。こういう作業をめんどくさがらずにやるところが私の長所だと思っています。
来たるべき世界一周にむけてこんな素敵なシューズを買ったんですよ。で、ためしに履いてみるか、って部屋でためし履きしてみたらさ、これが残念なことに、
まぁ似合ってない。
なんでしょうね、なんか違った。コレジャナイ感。トレッキングシューズ履いてる人の写真を眺めては「わぁーかっけーなー」ってかなり憧れがあって、世界一周に行くときは絶対に超ゴツめのトレッキングシューズにしようって決めてたのに。私が履くとぜんぜんかっこよくない(涙目)。
よく考えたら、かっこいいなって思ってたトレッキングシューズのスタイル見本帳、全員男の人だったかもしれません。男とか女とかないとはいえ、たぶんこれはちょっとある。だってなんか私が履くとバランスおかしいもん。あの筋とか骨とかでゴツゴツしてて、細いんだけど、でも筋肉はしっかり付いてますよっていう男の人特有のシルエットだからこそ、トレッキングシューズのよさが生きてたんじゃないかなって。あ、見た目的にね。機能性の話ではなく。
今から筋トレとかダイエットに励んだって、たぶん私が思い描く理想的なシルエットまでカラダ作り込むのけっこう厳しい。ライザップに数十万つぎ込めば結果にコミットできるかもしんないけど、そんなお金の余裕もないしなー。あぁこんなことなら半年くらい前からジムに通っておけばよかったなあ。まさかこんなところで壁にぶち当たるなんて。立ちはだかるシルエットの壁。さあどうしよう。
でね、またいつものあれですよ。そう、困ったときのあれ。
「教えて! Google先生! 」
「バックパッカー 靴 シルエット」で検索した結果。
あ、そっち?
そっちのほうのシルエット? もっとこうなんか、「バックパッカー必見! おしゃれなシルエットをメイクするイチオシ靴10選! 」的なの求めてたんですけどねー。そんなん特集してる人いませんねー。
まあでもね、分かる。私の理想、こんな感じのシルエット。あー、いいねーこのふくらはぎ。男子は男子ってだけでかっこいいからなー。ずるいよなー。
とはいえGoogle先生、私が知りたいのそういうことじゃなくって。検索するとき“シルエット”って入れたのが良くなかったですね。ちょっと欲しがりすぎました。ということで「バックパッカー 靴」で出てきた回答はざっくり言うとこんな感じ。
ビーサン1足あればじゅうぶん。
はいはい、出たよ東南アジア限定バックパッカー論。もちろんサンダルは持ってくけどさー。で、あれでしょ? 汚いシャワーとかでも便利だからビーサンは必須って言うんでしょ? それはもうみんな知ってんだ。ほんとどこにでも現れるなー東南アジア周遊系自称中級バックパッカー。
山に登る、川に入るなどの特殊なイベントを想定している場合にはトレッキングシューズが必要です。
だよねー。やっぱそうだよねー。登山はしないと思うけど、火山はするんだよねー。火山って暑いじゃないですかー。っていうか熱い。ビーサンはどう考えてもダメだろうなー。EVA樹脂もポリエチレンも耐熱温度90度くらいだから、下手したら溶ける。その前に足が無事じゃ済まない。
バックパッカーの靴なんて歩きやすければいいんだからスニーカーで十分。
あのさぁ、それはちょっとスニーカーに失礼じゃないですか? こうやっていつもいつもGoogleで検索して出てきた答えに不満ばっかり言っている私ですが、さすがにこれは足元ないがしろにしすぎ。スニーカーって一口にいっても、いろんな種類がありますからね。ちょっとそこ座れ。
私的セレクト。トレッキングシューズ以外で候補にあがった靴。そして思考の変遷。
■converseオールスターHI(白いレザー)
誰がなんと言おうと、永遠のスタンダード(誰も何も言わない)。私と言えばこのモデル(私の中で)。この「オールスター(ALL STAR)」は、とにかくコーディネートの幅が広い。何にでも合う。カジュアルから上品まで、守備範囲は右に出るものなし。色は清潔感のあるホワイトで決まりでしょうね。何気にレザー素材ですから、多少の雨でも安心です。私の持っているスニーカーの中で一番出番が多いのがこちら。
「歩きなれた靴を履いてきてください」って遠足のとき先生も言ってました。だから、これなかないいと思うんですよ。
ただ難点がひとつ。白は、汚れやすい。すでに履きすぎて汚れてますからね。旅行期間5ヵ月あるので、これは厳しいかもなーということで、次に候補にあがるのが同モデルの黒エナメル。
■converseオールスターHI(黒いエナメル)
こちらもエナメルなので多少水をはじきます。で、黒はオールマイティーカラー。着回し力も問題なし。このチョイスもありですよね。
これを読んでいらっしゃるほとんどの方はオールスターの1足や2足、当然お持ちだと思うんですけど、このスニーカーの弱点は、ソールが薄いこと。約10mm。これだと歩いたときの衝撃がけっこうダイレクトに伝わってきます。スマートで洗練されたフォルムがポイントですから、これはまあ仕方のないこと。
しかしね、世界一周ともなると、やはりその移動距離は無視できない。普段の数倍、いや数百倍の距離を歩きます。こんだけ歩けばそりゃあ疲れます。こうなってくると話は変わってきますよね。そんなとき候補として浮上してくるのが「ジャックパーセル(JACK PURCELL)」。
■converseジャックパーセルHI(黒いキャンバス地)
このスニーカーは、バトミントンプレーヤーだったジャック・パーセルさんが開発に携わっているだけあって、スポーツシーンでも活躍しちゃうくらい履き心地満点。ソールの厚みは約20mm。さらに、かかと部分に厚めのカップインソールが入っていますから、長く歩いても疲れにくい。あとね、なんといっても、このスマイルのラインが好き。なんかいいですよね。つま先がにっこり笑った口元みたいでかわいいです。
しかしね、こんなかわいいスニーカーにも弱点があります。それがこの靴底の仕様。溝が細かく浅いので、かなり滑りやすいんですよ。
雨の日とか、本当に注意して歩かないと危ない。これはちょっと不安が残るなー…。そこで登場するのがVANSのスリッポン。
■VANS スリップオン(黒いキャンバス地)
これもまた不動の人気を誇る、定番中の定番スニーカー。なんせラクですから。スニーカーの老舗VANSが誇るこちらのシューズは、スケボーなどエクストリームスポーツを想定して作られています。シンプルで無駄のないデザインにも関わらず、ホールド力、グリップ性能、柔軟性にたいそう優れているのが特徴。
いわゆる「ワッフルソール」と呼ばれる、VANS独自の靴底は、地面をしっかりつかんで離しません。
世界中のスケーターから支持されるだけあってその履き心地にも定評あり。ソールの厚み約15mmありますので、地面からの衝撃をしっかり吸収して、最高の歩き心地を実現してくれます。
ここであることに気が付きます。「私のバックパック、くっそ重かったんだ…」20kgぎりぎり超えるか超えないか。そこでちょっと想像してみました。
宿に到着する
↓
土足禁止
↓
(靴を脱ぐために紐をほどかなきゃ)
↓
バックパック背負ったまま前かがみになる
↓
流れでダブルコークスクリュー1080
そうそう、この感じ。これをね、バックパック背負った状態でやるわけです。宿の入り口で。
前かがみになった状態から、前転の要領でクルンとやれば「フロントフリップ(前方に縦回転)」。この技は基本中の基本ですから、けっこう容易にできると思います。でもこれだと普通すぎてあまり高得点は見込めません。ランドセル背負った子供でもできちゃう。
やっぱり上を目指すなら、一か八かの大勝負に出ないと。バックパックの重さ、ランドセルの比じゃないですもん。失敗を恐れていては何も始まりませんから、とりあえずやってみましょうか。
宿の入り口に向かって一直線に走り込み、一旦腰を落として溜めを作りつつ、そこから反動をつけて勢いたっぷりに前かがみ。バックパックの重さを利用して重心移動させてく感じ、分かります? で、靴ひもほどくと見せかけて、横3回転しつつ縦2回転ぶちかませれば夢の「ダブルコークスクリュー1080」。
これがいわゆる「エクストリーム・脱靴(だっか)」。
わぁかっこいい。どう見てもかっこいい一択。私、横ノリ系のスポーツとかやったことないですけど、見るのは大好きです。靴脱ぐときこんなんやってる人いたらまじで惚れるわあ。とはいえ、見るのとやるのとでは大違い。私のような素人が軽々しく手を出そうものなら、大怪我するのは目に見えています。絶対回転足りないまま着地に失敗して玄関大参事。
到着早々予期せぬアクロバチックな3D系エア見せつけられたら、宿の人もドン引き。まさかこんなところで、こんな大技見られると思ってませんから。
結論:紐のついた靴はNG。
よって、世界一周に履いていく靴は、エクストリームスポーツを想定してデザインされたVANSのスリッポン一択。一応自分が華麗にトリック決めちゃう場面を想定してスケシューをチョイスしておきましょう。でもあぶないから紐は無し。これで完璧。
ほらね、一口にスニーカーといっても、いろいろあるんです。中途半端な知識でスニーカーに関するアドバイスをするとこういう頭のおかしい人に噛みつかれる場合があるということをよく覚えておいてください。
このような紆余曲折があって、最終的にVANSのスリッポンというもっとも簡素なスニーカーで行くことになりそうです。火山行くけどゆうても数日なんでね。そこはなんとか足が焼けないように靴下を重ね履きしてしのげばいいんじゃないかなって。
今日もまた、めんどくさかったですね。こいつ旅の靴にどんだけ悩むんだよって。でもまだまだです。ここで終わると思ったら大間違い。ほら、
ここからは、VANSスリッポンの中でもどの色を持って行くかについてですが…って、さすがにもうやめます。徐々に「この子気持ち悪いな」って思われ始めているころだと思いますから。それに、色は安定の黒って決まってるんです。ボルドーもモスグリーンも好きなんですが、今回はお留守番。
ということで、私が旅に持って行く&履いていく靴は、スニーカー含め合計3足。
●VANSのスリッポン(右)
このまま順調に、何事もなく、考えが変わらなければこれを持って行きます。
●Tevaのサンダル(真ん中)
長年愛用しているTevaのスポーツサンダル。これ超お気に入り。ほんとお気に入り。すごい古くて汚ないんですけど、これは絶対必要。ハードな山歩きなんかは、VANSよりむしろこっちのサンダルのほうが適してる。
もしTevaを買われる方がいらっしゃったら、低価格・おしゃれ路線の「HURRICANE」より、若干値段が高いですが本格派「TERRA FI LITE」のほうがよいと思います。こっちのがよりアウトドア向けに特化しておりますので。ストラップの内側にパットが付いていてフィット感や履き心地が高いし、靴擦れにもなりにくい気がします。
●ISLAND SLIPPERのサンダル(右)
アメリカのレザーサンダルメーカー「アイランド スリッパ」のもの。トング型のビーサン風デザインなのにクロコレザーっていうのが無性に気に入っていて。履けば履くほど足になじむレザーなので、ワンシーズンで使い捨てるのではなく、長く愛用できる逸品。ものすごくカビとか生えやすそうなんですけど、私はこれを持って行きます。
みなさんも、大いに悩んで悩んで悩みまくって、ご自身の旅のスタイルと洋服のコーディネートに合った最高の1足を連れて行ってあげてくださいね。
それでは 本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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