旅の準備|バックパッカーの防犯対策~これで盗られたら諦めがつくよ~
明日4月18日は「防犯の日」。っていうか毎月18日は防犯の日だそうで。1=棒=防。そして、8=ハチ≒ハン=犯。まあそんなにピンとこない人もいるとは思いますが、とにかくそういう日なので、満を持して、私の防犯対策についてご紹介したいと思います。
今まで海外旅行にはけっこう行ってきましたが、セキュリティポーチなんて使ったこともないですし、お財布を複数個に分けてリスク分散なんてやったこともない。つまりまともに防犯対策なんてしてきませんでした。しかし、さすがに今回は話が違います。なんといっても世界一周ですからね。実質1周しませんけど。
とはいえ旅行の期間長いですし、行く場所もけっこうアレなところ。人の数十倍、注意力が散漫な上に、かなり忘れっぽい私。でも、大切なものは1つたりとも失いたくないので、防犯対策についてもしっかりと作戦を練る必要があります。私から何かを奪ってやろうとする悪い人には、正義の鉄槌を下さなければなりませんからね。
こちらを読まれた方は「こいつ必死だなww」と思われるかもしれませんがしかし、考えうるすべての対策を全力でやっておけば、いざ被害にあったときに後悔することはないんじゃないかと考えています。
中途半端なことしかやっていなくて、後になって「あーもっと対策しとけば盗られなかったかもしれないのにぃ」なんて言うのはイヤなのです。だったらやることやって、「これで盗られたら悔いはない」って状態にしておいて、それでなお盗られたのなら、私も納得したうえで、盗難・強盗被害者という立場を甘んじて受け入れることができると思うのです。
【私の防犯対策の全て】
Contents
①夢と希望と偽札が詰まったお財布(ダミー財布A)
言わずと知れた「偽札作戦」。このCHILDREN BANK(子供銀行または玩具銀行)の一万円札は、ダイソーとかいう100円ショップで売っています。私は原宿竹下通り店で買いました。
これをお財布に入れておくだけでオケ。
もし盗られても全然痛くありません。ついでに、有効期限の切れたクレジットカードや、それらしいショップカード、ポイントカードなんかを入れておくとより一層本物感を演出できますね。私からお金を奪ってやったとシメシメと思っている悪い人は、家に帰ってから盛大に叫ぶでしょう。
「ってこれ偽札じゃねーかぁぁぁぁ」
こ、これはかっこ悪いwwww。
悪い人が狙うのは、お金だけではありません。次に気を付けたいのがスマートフォン。iPhoneなんかはとくに海外でも人気が高いですからね。悪党の大好物。盗まれたと言う話、よく耳にします。きっとすごく高値で売れることでしょう。
さらにその中身もかなり重要ですよね。旅の情報をたくさん保存しているかもしれないし、秘密にしておきたいあれやこれやだってたっぷり入っているはずです。こんなん盗られたらマジで超困るんですけどーーー!! そんなiPhoneの盗難対策。
②iPhoneの影武者
人前で軽々しくスマホを出すような女にだけはなりたくはない。常々私はそう思っておりますが、それでも地図をみたり、写真を撮ったり、スマホを人目にさらさなければならないシーンは少なからずありますよね。そんなとき、1人1台持っておいて損はないのがこちらのアイテム。
上の写真、どっちが本物か分かります? 分かんないですよね。裏なんてほら。
もうほぼ同じ。これがいわゆる「モック」です。携帯電話屋さんの店頭で展示してあるやつ。サイズも重さもデザインもほぼ同じ。まあ、私のはiPhone6で、影武者はiPhone6sなんじゃないかっていうのは見る人が見れば分かってしまうかもしれませんがね。
ここだけの話、近くで見ちゃうとけっこう普通にバレバレ。
モック。画面がものすごく平面的。
そりゃそうです。印刷した紙を透明のプレートに挟んであるだけですからね。
本物。モックの画面を撮影して待ち受けにしたからいろいろ不自然。
左上のメッセージのとこ、違和感しかないですもんね。っていうか、画面消したら一目瞭然。
モックは画面が消えません。永遠に。
でもさあ、あわてて盗んでいく場合には、それなりに効果が見込めると思うんです。重量もほぼ同じですからね。画面確認しないで持ってったら気付きようがない。その手の中にしっかりとしたiPhoneの重みを感じるわけですから。私からスマホを奪った悪い人は、中古スマホ買取店のカウンターで盛大に叫ぶでしょう。
「ってこれモックじゃねーかぁぁぁぁ」
こうやって恥をかけばいいんです。ちなみにiPhoneのモックはけっこう希少で、私は秋葉原で探しても見つからず、amazonでも楽天でも見つからず、最終的にヤフオクでGETしました。2,000円くらい。本気でこれやりたいんなら、どうぞヤフオクをあたってみてください。
③iphoneのクローン
左が普段使いのiPhone6。で、右がiPhone5です。この2つの中身は全く同じ。完全なるコピー。いわばクローンですね。②で紹介したモックは、ただの張りぼてですが、こちらはしっかりと中身のある実機です。
iPhone6は毎日使いますから、これを失うと本当に本当に困ります。各種予約の管理とかお金の出し入れや管理・確認、すべてiPhone6ですからね。PCにバックアップをとっているとはいえ、無くなるとその後の旅程がけっこうキツくなる。ということで、念のためにiPhone5を追加投入。
写真のiPhone5(64MB)は、秋葉原の中古携帯屋で15,000円で買いました。64MBでこの値段はたぶん底値だと思う。iPhone5の64MBは、だいたい18,800円~22,500円くらいが多かった。これがiPhone5sになると25,000円超えてきます。6とか6sなんてもっともっと高い。とうてい手が出ません。私の経済力だとiPhone5が妥当。
お金、スマホときて次に盗られたら困るもの。そう、それはパスポートです。盗んだパスポートで、どっかの国に不法入国されたり、何らかの身分証明書として使われたらたまったもんじゃありません。
でもさすがにパスポートのモックは売ってません。あったらそれけっこうグレーなところだと思ってかかったほうがいいです。ではどうするか。その対策がこちら。
④役目を終えたパスポートを有効活用
ここで活躍するのが、昔のパスポート。偽札や、iPhoneの影武者同様、こちらを差し出して「さあどうぞ盗んでください」とやるわけです。前回パスポートを作ったのは10代でしたから、有効期限5年の紺色表紙。これを再度ひっぱり出して、ダミーのパスポートとして使用します。
10代のころの私の顔写真を使って悪いことができる人がいるとは考えにくいですもん。今の私でも同一人物って言い張るのは無理がある。まるで別人ですからね。あれ、これまだICじゃないから薄いなあ。時の流れを感じます。
ご覧のとおり使用不可になったパスポートは穴をあけられてしまいます。
これはなんとか隠さなければならない。偽物ってすぐバレてしまいます。そんなとき便利なのがこちら。
PANTONEですね。おすすめは、「296 U」(solid uncoated)。パスポートの表紙、テカテカしてるかと思いきや意外とマットなんですよ。だから、これが一番いいかなって。ほら。
もちろんズバリの色ではないですが、これが一番近いと思います。
裏側からPANTONE 296 U×2を当てて、カバーをかければ、
だいぶカムフラージュできてると思います。遠目に見たら、穴なんて気づきません。金色のところはちょっと不自然ですが、この出来栄えなら文句なし。
デザイン系のお仕事なさってる方はもしかしたらPANTONE持っていらっしゃるかもしれません。そんなん持ってねーよという方は「世界堂」でページごとにばら売りしてますから、本気でこれやりたいんなら、どうぞお買い求めになってください。
こうしておけば、私からパスポートを奪った悪い人は、密入国しようと訪れたイミグレで叫ぶでしょう。
「ってこれ期限切れじゃねーかぁぁぁぁ」
ちょwwwこれは恥ずかしい。
⑤セキュリティポーチすら囮
たまに聞きますよね。「我々旅行者がセキュリティポーチに貴重品入れてお腹に巻いているということは、悪党どもにとっては周知の事実」なんていう話。直接本人に聞いたわけではないのでホントかどうか知りませんが、実際そうだったら怖いので、私はこのセキュリティポーチすら囮に使うことにしました。
上で紹介した「偽札入り財布」、「iPhoneの影武者」、「パスポートダミー」の偽物三銃士をすべてセキュリティポーチにぶち込み、本命一式は腰に付けた「秘密のポーチ」に入れる作戦。私の防犯意識はものすごく高いですからね、旅行者から絶大な支持を得るセキュリティポーチですら、踏み台にします。
「秘密のポーチ」がこちら。
中にはパスポート(本物)、iPhoneのクローン、本命のクレジットカード、そして、ドル・ユーロ・円の高額紙幣。この「秘密のポーチ」、もうマジでガチで本当に大切なやつ。これだけは死守したい。
■秘密のポーチを作ってみよう! のコーナー
1.適当な大きさのポーチにナスカンを取り付ける。
2.持って行くパンツの腰のとこにDカンを取り付ける。
腰のところに、
こうして2か所付けます。
3.完成
ナスカンで取り外し可能。これで、いい感じに腰のところに秘密のポーチがきます。これもしかしたら特許とか実用新案とか、なんらか取れるんじゃないですかね? 持って行く4本のパンツすべてにDカンを付けておけば、容易に付け替えが可能に。
こうしておけば、悪党は偽物三銃士が入ったセキュリティポーチにばかり目が行き、秘密のポーチの存在に気付くことはありません。偽物一式を私から奪った悪い人は、家に帰る道すがら盛大に叫ぶでしょう。
「っていうかまるごと全部偽物じゃねーかぁぁぁぁ」
これさ、セキュリティポーチ盗られたらむしろ達成感すら覚えるね。シナリオ通りですから。すべては私の掌の上。偽物つかまされた悪党も「さっきあなたから奪ったやつ、全部偽物だったんですけどー」なんて言ってこられるわけありません。もうこれ自首に等しいですからね。してやったりです。
ここまで読んでくださったみなさん。とはいえ、世の中そんなに甘くありません。こんな小手先の防犯テクが一切通用しない場合だっていくらでもあります。もっともっともっと深刻で、1ミリも笑えない状況。そういう状況下においては、しっかり空気読まないと本当に大変なことになります。
そこで用意しておきたいのが、もう一つのダミー財布。上で紹介した偽札満載のお財布をダミー財布Aとし、暫定的にこちらをダミー財布Bとします。
⑥もう一つのダミー財布(ダミー財布B)
ダミー財布Bには、本物のお金を入れてください。でも少額紙幣。盗られたらまあ痛くないわけじゃないけど、数日経てば忘れちゃう程度のお金。それを、いかにも大事なもの入れてますよという感じが出ちゃってるルックスの財布に入れます。メタリックレザーとかおすすめ。小額紙幣の枚数多め、小銭も多めにしておけば、なんとなくたくさんお金が入っている気がしてきますから。「偽札とか出したらマジでヤバイ」みたいなときは迷わずこちらを出しましょう。そして逃走していただいて、できるだけお手頃価格で命と身の安全と、本命の財布を守ってください。
⑦リスクヘッジ用財布
もう一つ財布が出てきます。
これは、メインバッグの奥底に入れておくリスクヘッジのための財布。サブバッグを盗みたいと思う悪党はたくさんいると思いますが、メインバッグはとにかく重いので、これをまるごと盗もうなんていう根性のあるやつはそう多くないと思います。
だから、サブバッグをまるごと持って行かれた時のために、メインバッグにもお財布を。この財布はどんなモチベーションで用意すればいいかというと、わりと普通でいいと思います。普通に、適当なドル、ユーロ、円。それからクレジットカードを入れておきます。
この財布は出番ほぼないので、なんなら存在を忘れてみるのもいいかもしれませんね。で、サブバッグが盗難にあった際に思い出して、「やっべ超ラッキー! 準備期間中の私まじで神」つって喜べばいいと思います。
⑧私の考えたフォーメーション
いろいろ紹介してきましたが、もう本物だか偽物だか、何が何だかわからなくなってしまっている方も多いかと思いますので、きちんと整理してみましょう。いくら立派な偽物を揃えたからと言って、そのフォーメーションをうまく組み立てないと、真の実力を発揮することができませんからね。これが、私の考えたフォーメーション。
【秘密のポーチ】(腰)
重要度★★★★★
・パスポート(本物)★★★★★
・本命カードと高額紙幣★★★★★
・iPhoneのクローン★★★★★
【サブバッグ】(前)
重要度★★★★☆
・普段使いの財布★★★★☆
・ダミー財布B(小額紙幣)★★★☆☆
・本物のiPhone6★★★★★
あ、普段使いのお財布は、私のお気に入り旅財布で、前にこちらで紹介したやつです。
【メインバッグ】(後ろ)
重要度★★★★☆
【セキュリティポーチ】(ウエスト)
重要度☆☆☆☆☆
・ダミー財布A(偽札)☆☆☆☆☆
・iPhoneの影武者☆☆☆☆☆
・ダミーパスポート☆☆☆☆☆
これ見てもらうと分かると思うんですけど、セキュリティポーチには偽物しか入ってないことになります。圧倒的な不要感。「あれ? これセキュリティポーチいる? 」っていう考えが沸き上がってくるかもしれませんが、それはどうにか抑えつけて、おとなしく偽物しか入っていないただのお荷物でしかないポーチをウエストに巻き付けておいてください。
⑧基本的なこと
みなさん準備してらっしゃると思いますが念のため。
・たくさんの鍵
昨日100円ショップで買ってきたばかりのダイヤル式南京錠の暗証番号をセットしてたら、何かのはずみで手が滑って、予期せぬ番号にセットしてしまい、開かなくなりました。「あ、やばいやばい」つってね、5分ぐらいカチャカチャやっていたら、見事開錠に成功。あぁよかったー、と安堵したんですけど。
まあいいわけないんですけど。こういうこともありますので、南京錠は100円ショップのものと、東急ハンズとかで売っているものと、両方用意して適宜使い分けるのがいいんじゃないですかね。バックパックのファスナーには一応TASロックのやつ付けてます。それと、ワイヤーロックもあると便利らしいですよ。
・重要書類&そのコピー
ファイルはメインバッグ用とサブバッグ用に2冊用意しました。パスポート、海外旅行保険の英文証明書はそれぞれコピーを入れておきます。イエローカード、完了した予防接種の英文リスト、国際免許証はサブバッグに現本を。メインバッグにコピーを(意味あんのかな)。あとは、確保済みの航空券のEチケットも一応2枚ずつ用意してそれぞれに入れる。
Can☆Doに背表紙が平らなファイル売ってました。
これはかさばらなくていいですね。
勢いあまって、クレジットカードの表裏コピーも入れようとしましたが「これ逆に危なくね!? 」ってことに気付いてやめました。
私もね、今までやらなかっただけで、全然やればできるってことがお分かりいただけたと思います。まあちょっと本気出せばこんなもんですよ。
で、最後になりましたが、これね、自分で仕掛けておきながら、自分でも何が真実で何が嘘なのかわからなくなるパターンです。常識も科学も政治家も、すべて嘘なんじゃないかって。あと大人は嘘つきだからって。もう何を信じて生きていけばいいのか分からなくなっちゃったよ、って。
「悲報。Mayumiさん、荷物重いからって間違って本物のiPhone6捨てちゃって、ここ数日モックを大切に持ち歩いていたことに今気づいた模様」みたいな投稿をいつかするかもしれませんのでお楽しみにー。
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。今日はちょっと長かったですね。
す、すごい防犯対策・・・!
ボクはあっさりとiPhone盗まれてしまったので、次回はこの記事を参考にして対策します!