メキシコ(6)死者の日ムード満点!! ドクロまみれのオアハカの日常
現在世界一周をやっております私は、メキシコにあるオアハカという町に滞在しております。今までになく長期で居座ることを決めたオアハカ。その目的は、スペイン語の語学留学であり、この地域に昔から暮らす先住民の皆さんの伝統的な手工芸品の視察・購入であり、そして「死者の日」。大きく言うとこの3つでございます。
【現在地】オアハカ(メキシコ)
Oaxaca(Mexico)
【気温】22度(昼)
【天気】晴れ
【通貨】1ペソ=約5円
死者の日ムード満点のオアハカの町
私が滞在しているオアハカは、現在は「死者の日」(スペイン語でディア・デ・ロス・ムエルトス/Dia de los Muertos)というイベントの真っただ中にありますので、留学と手工芸品は一旦置いといて、この「死者の日」情報をたっぷりしっかりどっぷりご紹介したいと思います。
死者の日ってなんですか? という方、まずはこちらの投稿をご覧ください。もう何度も何度もしつこくリンクを貼っておりますので、「もう知ってるよ、うっとうしいなあ」という方はそのままこのページにとどまってください。
「死者の日」とは、一言で言うと、日本の「お盆」のような風習で、メキシコ全土にて行われる祝祭のことです。
11月1日、2日に亡くなった人が帰ってくる、と言われているんですねえ。
祝祭というからには、それはもうパーッと明るくて、日本のお盆とは全く雰囲気が違います。死者の日を控えたオアハカの町は、いたるところで、故人をお迎えし、もてなすための飾りや食べ物やイベントを見ることができまして、町中総出で「死者の日」を盛り上げようとしているのがうかがえます。
ハロウィンと近いこともあり、いろいろ混ざっちゃってるんですけれども、まず町を歩けばドクロのオブジェがいっぱーい!!
「死者の日」に帰ってくる故人は、ドクロ姿で帰ってくるわけで、それをモチーフにしたディスプレイがあちこちに登場します。
なんかこう、手作り感あふれる温かみのあるドクロ。全然おどろおどろしくなくって、それがいいんだなあ。
それから、おうちやホテルや、一部のレストランなどでは「オフレンダ」と呼ばれる祭壇が設けられます。
町を歩いていると、おうちの庭先や、ホテルのロビーなんかに、それはもう華やかなオフレンダが設置されていて、つい足を止めてコソコソ覗き込んでしまう不審者っぷり。
死者の日を象徴するお花・マリーゴールドをたっぷり使い豪華絢爛な祭壇には、亡くなった人々の好きだったものが飾られるそう。
そのほか、コミカルなドクロの人形なんかもところどころにあしらわれていて、祭壇なのにものすごく楽し気。
そして、町のいたるところに吊るされている「パぺルピカド」という紙を使った飾りも必見。
これもまた死者の日アイテムでして、細かく繊細なドクロを模した絵柄が切り絵の要領で表現されています。
オアハカの青い空と、カラフルなパペルピカドは相性抜群。パペルピカド、欲しかったのですが、サイズが大きいので、小さなしおりタイプのものをお買い上げー。
1枚20ペソ(約100円)。
市場で見かけた「死者の日」と憧れのパン
こんなふうに町の様子も「死者の日」ムード満点なのですが、オアハカに暮らす人々の生活に欠かせない市場(メルカド)にもちょっとした変化が見られます。やってきたのは「Mercado 20 de Noviembre」。町の中心にあるメルカドで、場所はこちら。
まず、お花。そう、マリーゴールドです。おうちの飾りつけや、オフレンダを作るため、それから、お墓を飾り付けるために、この時期大量のマリーゴールドが消費されます。というわけで、たくさん売られてるー!!
このあたりを歩いているとマリーゴールドのいい匂いがします。市場だけでなく、公園でもたっぷりのマリーゴールドが。
車もー!!
あとは、ドクロを模した砂糖菓子や豆のお菓子も登場。
やだかわいい///
ガイコツなのにファンシー。女の子がパパにほしいほしいとせがんでいて、それもまたかわいかったです。
ケーキ屋さんでも、ガイコツのチョコや砂糖菓子がお目見え。
すごく繊細で食べるのがもったいないくらいです。
そして、市場の中でもとくに必見なのは、パン屋さん。
死者の日を象徴する食べ物として「死者のパン」というものがありまして、それがこちら。
スペイン語で「El pan de muerto(エル・パン・デ・ムエルト)」と言いまして、死者をかたどっているそうです。
けっこう、細かいとこまで描き切ってます。
市場の中で、パン屋さんが集まっているエリアは、右も左も上も下も死者のパンだらけ。大小さまざまな死者のパンが、所狭しと並べられています。
この景観はほかでは目にすることができないでしょう。というわけで私は、このちょっと凝った形状の、より人間っぽい死者のパンと、
一番小さい死者のパンを購入してみました。
オアハカ名物のひとつに「ホットチョコレート」があり、市場の中の食堂でも飲むことができまして、このホットチョコレートを注文すると、もれなくパンが付いてきます。
普段はふつうのパンなのですが、
これが死者の日が近づくと、死者のパンに早変わり!
顔がついたぁぁぁ!!!
最初にご紹介した「死者の日」についての過去の投稿で書きました。
私も絶対に食べます。三食、死者のパンでもいいです。
2016年2月の自分の投稿より引用
はい、じゃあ、さっそく食べてみましょう、死者のパン。先ほど購入した、より人間っぽいやつ。
か、顔…。リアル。食べづらすぎる。買うとき「どれにする? 」って聞かれて、わざわざ一番かわいいやつ選んじゃった…。
で、でも食べなきゃ。せっかくの死者の日なんだし。
死者のパンは、ホットチョコレートにひたして食べるのがオアハカ流。(キリッ)
2016年2月の自分の投稿より引用
くっ…
ん、おいしー。人の頭の部分は、固いクラッカーみたいです。そしてパンの部分は、思ったより軽い食感ー。なんかのサイトで“ふわふわ”と表現されていましたが、これはどっちかというと“サクサク”です。
ホットチョコレートが胃にずっしりきますから、パンがサクサクでちょうどよい。
ちなみに、私が買った小さいほうのパンは“ふわふわ”なタイプのパンでした。あとあと聞いた話によると、軽いのは、オフレンダなどに飾る用なのでスカスカ。ずっしりしたやつが普通に食べる用だそうです。あ、でも軽いやつを食べてはいけないということではありません。
お店によっても種類が違うようですので、いろいろチャレンジしてみるとよいんじゃないでしょうか。
あとは、こちらもオフレンダに飾るためなんでしょうけれども、とにかくどこでもキュートながいこつ人形を売っています。これがとにかくかわいい!!!
なんかもう、オアハカ、すげー祭りな感じで、毎日毎日昼夜問わず花火があがってます。それから、いたるところでパレード的なことが行われていて、これまだ10月28日(金)とか29日(土)なんですけど、すでに死者の日関連の仮装をした人々が町を闊歩しています。
仮装したお子様のかわいらしさったらないです。
死者の日っていうよりハロウィン寄りですけど、こんなパレードを見かけた日にはどこまでもついて行ってみたくなりますよね。町を歩いていて、家に帰る途中でしたが、彼らに遭遇してまた町の中心まで戻ってきてしまいました。
このように、10月末の段階で、すでにオアハカの町は「死者の日」一色でございます。ふだんは穏やかでのんびりした小さな町「オアハカ」も、この時期ばかりはだいぶはっちゃけて、普段とはひとあじもふたあじも違う表情に早変わり。
事前にインターネットで集めた情報通り、「死者の日」はメキシコの人々にとってとてもとても大切なイベントのようです。若干、観光客を意識していらっしゃるような部分も見受けられますが、それでも、うきうきした表情の地元の方々を見ていると、ただの外国人観光客である私も、楽しい気持ちになってくるから不思議です。
そして、憧れだったこの光景の中に、今自分が立っている。…感慨深いです。
本日の投稿は、これにて終了です。それでは本日も最後までお付き合いくださってありがとうございました。
か、かわいい・・・こんなにドクロにときめくとは思いませんでした。
底抜けに明るい感じがいいですね~
行きたいとこの候補に急上昇しました!