メキシコ(14)ミトラ遺跡、イエルベ・エル・アグアetc.オアハカ周辺ツアー
現在世界一周をしております私は、メキシコにあるオアハカという町に滞在しております。私の世界一周のハイライト「死者の日」を終え、楽しかった「スペイン語留学」も終え、あさってはついに次の町へと移動します。というわけで、最後にオアハカ周辺の観光名所を一気にぐるっとまわってくれるツアーに参加してまいりました。
【現在地】オアハカ(メキシコ)
Oaxaca(Mexico)
【気温】22度(昼)
【天気】晴れ
【通貨】1ペソ=約5円
オアハカ周辺の見どころツアーにレッツゴー!!
私は、留学していたICO(Instituto Cultural Oaxaca)にてツアーの申し込みをいたしました。ただ、このツアーはオアハカの旅行会社が催行しているツアーに参加するという形でして、学校がお迎えのルートに入っているというだけで、学校主催ではありません。
Contents
■9:30 学校集合
ソカロやサントドミンゴ教会などをまわってほかのツアー参加者さんを乗せ、最後が私の通う学校だったみたいです。
■10:30 学校出発
■11:30 「トゥーレの木(Árbol del Tule)」到着
あれー、なんか見覚えがあるー!!
そう。オアハカに着いて早々に一人で行った「トゥーレの木」。ここがツアーのコースに含まれています。とても雰囲気の良い場所なので、また来たいなあと思っておりましたから、2回目とはいえとてもうれしかったです。
トゥーレの木は「世界でもっとも太い木」としてギネスブックにも記載されており、大人30人が手をつながないと幹を囲めないんだとか。幹周なんと45m。詳細はこちらのページでご紹介いたしました。
【入場料】10ペソ(約50円)
■11:30 「トゥーレの木」出発
■12:45 「イエルべ・エル・アグア(Hierve el Agua)」到着
続いてやってきたのは、イエルべ・エル・アグア。ここは、オアハカ周辺で有名な“絶景スポット”です。
Hierve el Aguaは「沸騰した水」という意味で ミネラル濃度の高い炭酸水がわき出ています。水温が高くて沸騰しているのではなく、この炭酸の泡が沸騰しているように見えるということですね。水温は24度前後ですので、天然のプールといったところ。
もともとは、古くからここに暮らす「サポテコ族」の聖地だったそうで、2,500年前にはすでに灌漑設備が整えられていたんだとか。
天然プールは棚田状になっており、山の斜面に段々に連なっています。水の色は、とても澄んだターコイズブルー。この世のものとは思えないたいそう美しい景観を拝むことができるんだそうで、まれにみる絶景スポットとして話題になっています。
プールにたどり着くまでの景色もなかなか見事。
標高が高い山の上。遠くまで見渡せる山々を見ていると清々しい気分になります。サボテンが群生しているのがメキシコっぽいですねえ。
さあ、それではどうぞ。「イエルベ・エル・アグア」こちらでーす!!
ぜ っ け い ス ポッ ト…?
この日は週末で、絶景を背に水浴びを楽しむ家族連れやカップルがたくさんいらっしゃいましたー。
観光客というより、地元の方々のほうが多い印象。水の色、きれい。景色も、きれい。でも…想像とはちょっと違っておりました。
このプールのすごいところは、そのロケーション。
このプールは崖っぷちぎりぎりに位置しています。今の私のそれのよう。ここからの眺めは素晴らしいのですが、落ちたらアウト。
柵のない崖の真上にあるプールですが、お子様たちは元気いっぱい遊んでいらっしゃいます。
ここから見下ろせる位置には、滝があります。
この滝、なんと、動かぬ滝、流れぬ滝なのです。今にもゴウゴウと音を立てて流れ出しそうなのに、これ実は岩でできているんですねえ。崖の上から流れてくるミネラル濃度の高い水が、長い年月をかけて岩を溶かし、さらにそれが固まってこのような奇岩を築き上げたんだそう。
イエルベ・アグアからもこの滝まで歩いて行くことができるそうですが、ツアーで行く場合は滞在時間が1時間しかありませんのであきらめざるを得ません。この滝まで歩いて行ってもっと間近でご覧になりたい方は自力で行くしかなさそうです。
インターネットで調べたところ“トルコのパムッカレみたい”なんて書かれておりましたが、そんなこと言ってるとパムッカレに怒られるんじゃないかなあ。それから“秘境”なんてワードも見つけましたが、それはきっと昔の話で、今は“超人気スポット”。
同じツアーに参加していたメキシコ人のおじさんは何度もここを訪れているそうで、彼に「ベストシーズンはいつですか」と聞いてみると、「年中美しいけれど、雨季のほうがもっといい」とのことでした。確かにそれなりに雨が降ってくれたほうが水も入れ替わるでしょうし、水量も増してもっときれいなのかもしれません。敗因は、週末だったことと乾季だったこと。この2点。
ここはオアハカから行くのにはバスを乗り継がなければいけないらしく、ツアーでさくっと行っちゃったほうが楽ちんだと思います。それから、私が行った10月中旬は、朝晩涼しいですが日中は暖かい日ですと26度くらいまで気温が上がります。泳ぎたい方は可能だと思います。
【入場料】50ペソ(約250円)
■14:00 「イエルべ・エル・アグア(Hierve el Agua)」出発
■14:40 昼食のレストラン到着
さあそれでは待ちに待ったお昼ご飯。バスが到着したのはたくさんの観光客で混みあったレストラン。
ビュッフェスタイルでたくさんのお料理を楽しむことができます。料理のバリエーションはものすごく豊富で、どれを食べるか迷ってしまいました。
肉も焼いてくれる。
【ビュッフェ料金】150ペソ(約750円)+飲み物代
■15:45 レストラン出発
■16:00 「ミトラ(Mitla)遺跡」着
おなかが満たされた後は、本日の最大の見どころ「ミトラ遺跡」です。規模はそんなに大きくはなく、こじんまりとしていますが、繊細なモザイク模様が美しい遺跡として有名です。
紀元300~400年ごろ、ここに文明を築いた「サポテカ族」により建設され、サポテカ族の中心地として繁栄したこの場所。その後、この地の支配者はミシュテカ族、アステカ族、そしてスペイン人と遷移していきますが、その間も地元の人々にとってここは大切な「宗教儀礼の場所」として大切にされ、維持されてきたそうです。
ミトラは現地の言葉・ナワトル語で「死者の地」を意味するミクトランからきています。このネーミングからも、なんとなく宗教上とても意味のある場所だということがうかがい知れますが、なんと生贄をささげる場所としても使われていたそうですよ。
遺跡は、私の好きな“廃墟感”溢れる、それはいい具合に荒廃しさびれた雰囲気が漂っています。
しかし、ちょっと中庭に入ると、それはそれは美しいモザイク世界が広がります。
ジオメトリックな石の組み合わせは緻密かつ繊細。
建物内部のため、保存状態もかなりよかったです。外側には、当時のままのオリジナルの色である赤い壁が残されております。
地下に入ることもできまして、ここはお墓だったんだそう。
こうしてミトラ遺跡を観光しました。わりと駆け足で。その理由がこちら。
エトラ遺跡周辺は、地元の方々が作られた洋服や雑貨を売るお土産屋さんがたくさんあるんですねえ。
しかも、オアハカの町中で買うより少しお安いんです。
わぁーかわいいー。花より団子。遺跡より刺繍。こちらが戦利品。
ほ、ほら、メキシコもこれから冬なんで、長袖が必要かなって。寒いですからね。防寒。そう防寒着。
の割に、ペラペラの生地だしデザイン性が高すぎるし。
あぁかわいいなあ。
ブラウスは、どちらも200ペソ(約1,000円)。花柄のほうは、金額交渉をしたら、安くしないけどベルトとしてウエストに巻くショールをセットにしてくださいました。最近は、長め丈のチュニックにかぎ針編みのベルトをプラスしてウエストマークするのがトレンドだそうで。
コーディネートしてくださったのは、お店の前にいたおばあちゃん。ちゃんとお花の刺繍に使われている糸と合わせて、鮮やかなグリーンのストールを付けてくれました。おばあちゃん、おしゃれ。
【入場料】65ペソ(約325円)
■16:50 「ミトラ遺跡」発
■17:20 「テオテトラン(Teotitlan)」の織物工房
続いて訪れたのは、この地域で有名な手工芸品「毛織物の絨毯」の工房。現地では「タペテ」と呼ばれている織物は、それはそれは手の込んだかわいらしい逸品で、すごく楽しみにしておりました。
建物の手前がお土産屋さんで、奥に入っていくと、広々とした工房があります。すべて天然染料で染めているという糸は、こんなにカラフル。
この色すべて、お花や豆の殻や、あと虫なんかを使って出しているんですって。びっくりです。
染めあがった毛糸は、こちらの折り機使ってタペテに仕立て上げていきます。絵柄がファンシー。
工房内にはたくさんのタペテが展示されており、もちろん購入も可能。
試しに値段を聞いてみたところ、1×2mくらいのサイズで2,000ペソ(約10,000円)くらいでした。もちろん絵柄にもよると思いますし、値段はすべて交渉制ですので、あとは購入者の腕前次第。がんばってみてください。
■17:50 織物工房発
■18:00 「メスカル(Mezcal)工房」到着
最後は、オアハカを代表するお酒「メスカル」の工房兼販売所。原料となる植物も生えています。
作り方の説明もしてくれます。でもスペイン語なのでほとんど理解できず…。
メスカルは、蒸留酒。この大きな機械で蒸留するんですねえ。
「メスカル」という名前はあまり聞きなれないかもしれませんが、みなさんよくご存じ「テキーラ」というお酒。あれもメスカルの一種です。つまりメスカルはそういうお酒で、私のようにお酒に弱い体質の人にとっては致死性のある凶器となりうる大変恐ろしい飲み物。
しかし、多くのメキシコ人は、メスカル大好きなんですねえ。ツアー参加者さん、ここが一番テンションが高かったです。
ここではたくさんのメスカルを購入することが可能で、試飲もさせてくれます。
色が濃いほうが長い時間が経過したもの。お値段は小さいボトル1本120ペソ~150ペソ(約600円~750円)くらいとお手頃なんです。
私のような人には、「クレマ・ド・メスカル(Crema de Mezcal)」という、甘くて味の付いたタイプのメスカルがおすすめ。
イチゴミルク味とか、コーヒー味とか、チョコレート味とか、いかにも女性が好きそうなフレーバーが揃います。
やだおいしそう!!!
そうしてチョコレート味のクレマ・ド・メスカル(Crema de Mezcal)を試飲させていただきましたが、
やっぱお酒じゃん(涙目)
そう。あたりまええすが、立派なお酒です。チョコレート味はカルーアミルクっぽい味でしたがそれでもお酒はお酒。この原液に氷とミルクをたっぷり入れて10倍くらいに薄めればもっとおいしいんじゃないかなあ。マカロンとかイタリアンジェラートとかそっち系の乙女心をくすぐるルックスですが、あなどってはいけません。
テキーラの姉妹みたいなもんですから、みなさんお気を付けください。
■18:30 「メスカル工房」出発
■19:00 オアハカ到着
こうしてオアハカに戻ってきたのが19時ごろ。たいへん盛りだくさんなツアーでとても面白かったです。ツアーの参加者さんは、メキシコシティなどからいらっしゃったメキシコ人の方が多く、みなさんとても親切でした。ガイドさんは終始スペイン語で、私は時間と少しの単語が理解できる程度でしたが、ツアーに参加していた英語を話す方が訳して教えてくださいました。
【費用合計】
- ツアー代:250ペソ(約1,250円)
- トゥーレの木入場料:10ペソ(約50円)
- イエルべ・エル・アグア入場料:50ペソ(約250円)
- ミトラ遺跡入場料:65ペソ(約325円)
- 昼食ビュッフェ代金:145ペソ(約725円)
タペテ、メスカルを買われる方はその料金も加算。
合計:510ペソ(約2,550円)
オアハカ周辺には、もう一つ「モンテアルバン」というミトラ遺跡よりも規模の大きい遺跡があります。そちらもおいおい訪れてみたいなあ。それでは本日はこれにて終了。最後までお読みくださってありがとうございました。
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