メキシコ2(2)カンクンからプラヤデルカルメンと寸借詐欺未遂
世界一周的なことをしております私は、現在メキシコのカンクンに滞在中。本日は、カンクンからバスで1時間半ほど南にある「プラヤ・デル・カルメン」という町に移動いたします。そこで出会った不審なおじさんとの邂逅について。
【現在地】カンクン(メキシコ)
Cancun(Mexico)
【気温】29度(昼)
【天気】晴れ
【通貨】1メキシコペソ=約5円
■カンクンからプラヤ・デル・カルメンへの行き方
カンクンからプラヤ・デル・カルメンへ行くには2種類の方法がございます。
私がチョイスしたのは、メキシコでお世話になりまくっているADOバス。日中は15分間隔で、プラヤデルカルメン行きのバスが出ており、料金は65ペソ(約325円)。
金額が安いのはコレクティーボと呼ばれる乗り合いバス。料金は40ペソ以下で乗れると思います。ADOバスターミナルの向かい側に乗り場があり、人数が集まり次第出発。
この区間は利用者も多く、コレクティーボもさほど待つことなく乗れるのですが、なにせ私は荷物が多い!!
地元の方々が多く乗られるコレクティーボに大荷物抱えて乗り込むことほど迷惑なことはありません。というわけで、自粛。とはいえ、ADOバスは冷房が効いて、USB充電ができて、とても快適なのです。
朝11:00、2泊した快適ホテルをチェックアウトし、ADOバスターミナルに向かいます。(カンクンでおすすめの宿はこちら)。
■困っている人がいたら助けたいと思う心理
宿泊していたホテルからADOバスターミナルまでは徒歩2分。すごく近いのですが、その途中で、ひとりのおじさんから声がかかります。
やたらあせっている素振り。あわあわ。
おじさん「あなたは英語が話せますか? 」
私「ええ、まあ…」
おじさん「よかった。実は私は、妻と4人の子供といっしょにアメリカからここに来ていて。さっき空港からバスで到着したんですけど、
そのバスの中で、荷物をまるごと全部盗まれてしまって… 」
私「えぇっ!! バスの中で!? どういうことですか!! 」
おじさん「バスの荷物入れに預けていたら、到着したら全部なくなっていて。おまけに妻は病気で、バッグにはその薬が入っていたんだ」
私の英語力では正確なところがわかりませんでしたが、糖尿病でインスリンの注射が入っていた的な説明もあり。
私「そ、それは大変ですね!! 」
おじさん「財布もパスポートも携帯電話もすべてなくなってしまった。もしよければ、私の住所を教えるから、お金を貸してくれませんか? 」
……。
私「いやー、その前に、バス会社に言ったほうがいいですよ。ADOすぐそこじゃないですか」
おじさん「ADOじゃない会社のバスだったんだ」
……。
私「じゃあ警察行ったらいいんじゃないですかね」
おじさん「警察には行ったけどすぐにはなにもしてくれなくて。なにせ糖尿のインスリンが…ごにょごにょ」
いやいやいやいや、これは嘘でしょう。
おじさん+嫁+子供4人分の荷物がまるごとなくなるというのがどんな状況なのか、私には分かりかねる。
あと普通は貴重品まで荷物入れに預けない。
本当にバスの中で全部なくなったなら、お金はバス会社が貸してくれるだろうし、その前に立派な犯罪被害者ですからこれはおおごとです
というわけで、おっしゃっていることに穴が多すぎる。いわゆる寸借詐欺と認定します。
【寸借詐欺】
寸借詐欺(すんしゃくさぎ)とは、代表的な詐欺のひとつで、人の善意につけこみ小額の現金を借りるふりをして、騙し取る行為を指す。
Wikipedia「寸借詐欺」より引用
人の善意に付け込んだ非常に悪質な詐欺行為です。いくら貸してほしいのか聞いていないので、実際のところ“少額の現金”ではなく、“高額の現金”だったかもしれませんが、どっちにしろ貧乏バックパッカーの私には、返ってこない可能性の高い現金をお貸しする余裕は無く…。
というより、どう見ても、そのおじさんのほうがお金持ってそうな身なりで、私なんてTシャツ×短パン×ビーサンにバックパック背負ってどうみてもお金なさそうなのに…。
おじさんとの会話の途中から「あぁ怪しいな」と思い始めた私。そして、おじさんも途中から「あぁ怪しいなと思われ始めているな」と思い始めたようで、最初は緊迫した様子だったにも関わらず、後半わりとゆるい雰囲気になり、「ごめんなさい、お金は貸せません」と丁寧に謝ると「だよねー。じゃあまたねー」みたいな感じになりました。
なんだこれ。
こういった場合はどこかしらに届け出をしたほうがいいのかどうなのかよくわかりません。実際に被害にあったわけではないですし、真偽も不明ですし…。
幸か不幸か、私には善意がちょっとだけ不足していたようで今回は未遂に終わりましたが、人の善意につけこむこの悪いおじさんにこの先誰かが騙されるかもしれないと思うとそれは腹立たしいなあ。私の中では彼は99%嘘つきおじさんなのですが、1%ほど本当に困っている人だったら、と考えると、いろんな意味で後味が悪いですねえ。
この手の詐欺は、メキシコでもたまにあるようですので、旅行に行かれる方はお気を付けください。
「少額ならいいだろう」と思ってはいけません。それでは相手の思うつぼです。金額の問題ではありません。怪しい人には100円だろうと200円だろうと貸してはいけないのです。
さあ気を取り直してプラヤデルカルメンに向かいましょう。11:30カンクン発→13:00プラヤデルカルメン到着。まずはプラヤデルカルメンのホテルにチェックインし、荷物を置きます。
■プラヤデルカルメンのホテルと食事
プラヤデルカルメンという町の名を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。なぜなら、私は以前にもこの町に滞在しております。当時の投稿はこちら。
カンクンが大リゾートなら、プラヤデルカルメンは中リゾート地。多くの観光客でにぎわってはいるものの、カンクンほど観光開発されておらず、こじんまりとした規模の町です。
前回来たときはダイビングをしましたが、今回の目的はダイビングではなく、ショッピング。ですから、まあ多少中心部から遠くてもいいかなぁ。それよりは静かで落ち着いた環境がいいかなぁと思い、予約したのが「Excel Sense Playacar Boutique Hotel」というホテル。
プラヤデルカルメンの中心から少し離れています。少しというか、徒歩30分くらいです。多くの高級・中級リゾートホテルがならぶ界隈にあるこのホテルは、それなりに立派な普通のホテルなんですねえ。いわゆるバックパッカー用の宿ではなく。
それなのに何を思ったか、1室のみ、無理やり2段ベッドを3つ置いてドミトリールームにしちゃっております。
ですから、普通のホテルの一室に部屋にたくさんの人が寝泊まりしている感じで、なんだか居心地はそんなによくありません。なーんか間取りが変なんですよね。
とはいえ、一泊8ドル。たぶんプラヤデルカルメン最安値です。
シャワーとトイレは、なんというか普通のホテルのシャワーとトイレなのですごくきれいなんですよ。ただ、難点があって…。
他人が大勢で宿泊する用に作られた部屋ではなく、2~3人のカップルなり夫婦なり友達なり、気心の知れた人々が宿泊する用に作られた部屋ですから、バスルームに鍵がついてないんですねえ。
じゃあどうするかって言うと、シャワーやトイレを使う前に、部屋にいる人々に「今から使いますんで」と声をかけるのです。これはめんどくさい。言い忘れると、誰かが開ける可能性が高いです。
ですから、ものすごくおすすめかっていうとそうでもありません。同室の人々は、だいたい一泊で出ていかれました。あたりまえです。
■久しぶりのメキシコ飯
部屋に荷物を置き、町のほうまで歩きます。そしてお昼ごはん。ひさびさのメキシコ飯。選んだのは、このあたりでたくさん見かけるケサディーヤ(QUESADILLAS)のチェーン店「LAS QUEKAS」。
トルティーヤを焼いて、
チーズとチキンを挟んで二つ折り。
ザ・メキシコな感じのファーストフードです。1個13ペソ(約70円)とお安いのもうれしい!!
飲み物はオルチャタを注文。これもまたメキシコのいろんなところで見かける白い飲み物。お米のドリンクと聞きますけど、冷たく冷えていて、甘さたっぷりでおいしい。
メキシコに帰ってきたなあーという実感がわいてきます。
それでは本日はこれにて終了。明日は、プラヤデルカルメンに来た真の目的、あるものの購入に関するレポートです。本日も最後までお付き合いくださってありがとうございました。
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