マダガスカル(23) 「竜宮城へお供します」スノーケリング@ノシベ
世界一周の最初の国マダガスカルでの滞在も残すところあとわずか。最後の地として私が選んだのは、マダガスカル北部にある、通称「インド洋のタヒチ」ノシベ(ヌシベ)。昨日お昼過ぎにここに到着し、今日は2日目。この島の最大の魅力は、なんといっても美しい海!!
【現在地】ノシベ/(マダガスカル)
Nosy Be(Madagascar)
【天候】晴れ
【気温・湿度】27度・72%(朝)
【為替】100マダガスカルアリアリ=約3.4円
ヌシベの海でまずはスノーケリング
昨日の夜は、町のバーやらディスコやらレストランが立ち並ぶあたりから、遅くまでクラブっぽい音楽や奇声が聞こえてきていました。さすがリゾートアイランド。
たぶん、お酒飲めなくて、ウェーイ!! とか苦手で、女性の一人で夜中出歩きたくないな、ナンパとかめんどくさいなっていうか夜は静かに部屋でコーヒー飲んでブログ書いたりしてたいなっていう、ひどく面白みに欠ける私のような人は、わざわざビーチ沿いに泊まんなくて正解だったと思います。
そして朝は、なんだかひさしぶりの大音量アザーンに起こされ「北部にはイスラム教の人も多いんだなー」と実感。ホテルで海を眺めながら朝食を摂ったあと、本日私を待っているのは、島めぐりツアー。そして、動物&スノーケリング。
ちょっとゆっくりすればいいじゃない、と思われるかもしれませんが、
無理無理無理。
こんなにきれいな海が目の前に広がっていて、抑えようのない好奇心がむくむくと沸き上がってきています。
昨日町をふらふらしているときに、近寄って来た一人のおじさん。手に島のツアー情報を掲載したパンフレット的なものを持っています。
話を聞くと、彼はガイドで、しきりに今いるノシベの周辺にある島へのツアーを勧めてきます。もともとこういったツアーのうちスノーケリングができるやつに参加しようと考えておりましたので「どれにしようかなー」と悩んでいると、彼がやたらプッシュしてくるのがこの写真。
わあキレイ! ウミガメとかいいいよねー。
このツアーに即決。
ノシベからボートで1時間以内の距離にあるNosy Komba(ノシコンバ)とNosy Tanikely(ノシタニケリ)2つの島を訪れる1日ツアーで、まあパンフレット掲載用に渾身の1枚を選んだよね。っていう、会えるかどうかもわからないウミガメスノーケリングはNosy Tanikely(ノシタニケリ)のほうで体験できるとのこと。
金額は80,000アリアリ(約2,720円)。ボート、ガイド、ランチ、ペットボトルのお水、スノーケリングとマスクのレンタル代。あと訪問する公園とかの入場料も全部含まれています。
8:30にホテルにガイドさんが迎えに来てくれて、いっしょに徒歩でビーチへ。ビーチにはすでにたくさんのボートやツアーに出かける観光客のみなさんが待機しています。
私と同じツアーに参加するメンバーが全員揃うまでしばし待機。メンバー全員が乗船後、9:00ごろ出発。
約30分で、最初の島「Nosy Komba(ノシコンバ)」に到着です。
「Nosy Komba(ノシコンバ)」で動物と戯れる
この島へ来たメインの目的は「Lemur Park(レムールパーク)」という動物を見られる森林公園的なところへ入場するため。
ビーチより少し奥まったとっころにあるので、徒歩でそこへ向かうのですが、たどり着くまでに私をワクワクさせたのが、こちら。
マダガスカルの伝統的な刺繍を施した大きな布たち。
クオリティは店によってまちまちで、デザインや刺繍の方法も複数の種類がありますが、風にはためくかわいい布は見ているだけで飽きません。
全体的にテーブルクロスやベッドカバーに使えそうな大きなサイズが主流。
「これがさ、バッグとか巾着とかになってたらみんな素通りしないでもっと売れると思うよ」なんて心の中でアドバイスしながら歩きます。たまに小さいのもあるんですけどね。
レムールパークに到着すると、蚊とか虫よけのためのオイルを分けてくれ、手足に塗りたくります。そして、今までさほど動物に興味を示さなかった私も、ここにきて初めて「めっちゃ楽しい!! めっちゃかわいい!! 」と動物たちとの戯れを満喫。
まずはカメレオン。
「マキ」と呼ばれる黒い猿。
大きなヘビ。
いろんなサイズのカメ。
性的な説明。
上の写真のカメ持ってる彼が、ここで小さな声で
「Oh,Mario kart…」
とつぶやいたのを私は見逃しませんでした。チラッと私の方を見てくる彼。カメを見てまずマリオカートを連想するフランス人。
「もしかして、この人…」
そうなのです。彼は、日本のゲーム大好きパリジャン。
先日パリで行われた世界最大級の日本文化イベント「ジャパンエキスポ」にも参加済みで、日本人の私とゲームの話がしたくてうずうずしていたそうなのです。
おお、いいねいいね、ということで、公園散策そっちのけでゲーム談議に花が咲きます。
「僕はスーファミとプレステとゲームボーイが好きなんだ!! 」
「そうなの? でも今だと3DSとかPS vitaじゃないのー?? 」
「ノー、僕は“懐かしのゲーム”フリークで、最新のゲームはそんなにやらないんだよ。昔のハードを集めいていて、パリの家にはゲームボーイ(初期)とかファミコンもある! 」
なるほど。ひとくちに“ゲーム好き”と言っても、いろんなアプローチ方法があるんですね。
「だから、俺が好きなのはマリオ!! あとソニック!! 」
「わかるー!! 子供のときよくやったよ。ポケモンとかもやるの? 」
「ポケモンはそんなに好みじゃないな」
確かにマリオとかソニックのような疾走感はないですもんね。
「ロープレは退屈? じゃあFFとかドラクエはやらないの? 」
「Final Fantasy!!! とても好きだ」
ここから、双方が好きな懐かしのゲームソフトをただただ交互に言い合うという謎の遊びを開始。テンションだけは異常。
彼「パックマン!! 」
私「あー懐かしい!! 」
彼「ロックマン!! 」
私「ボンバーマン!! 」
彼「ボンバーマンは今でもたまにやるよ。あれはつい夢中になる」
私「テトリスとかぷよぷよもやる? 私ぷよぷよ超強いよ。たぶん負けない」
彼「俺はドクターマリオ派だ」
私「(ぷっ)←吹く。あれも楽しいよねー。あ、じゃあさ、これは? たぶん好きでしょ。ストⅡ!! 」
「Oh!!! ストリートファイター2!! めっちゃやった。俺はスーファミよりアーケードゲームでやるのが好きだ。俺が決まって使うのはリュウで…」
ここで、もしかしたらやるかな、と思っていたら、実際、やった。
彼「ショーリューケン!!!! 」
私「!!! 」
フランスでボクシングをやっているという彼は背も高くて引き締まったボディ。黙ってればイケメンなんじゃないかと思うのですが、そんな彼がものすごく控えめではありますが「昇竜拳」を披露してくれました。
ひさびさに見る昇竜拳。それを繰り出すのはスマートないで立ちのフランス人。そして国籍がどうのとかではなく、大の大人がこれをやるのを目の当たりにするのはすごく新鮮で、なかなか迫力がありました。
「きみはどのキャラ派? 」と聞かれたのですが、私はここで意味のない女子力をアピールするために「春麗」と回答。
実のところ私が好んで使っていたのは「ブランカ」で、ボタン連打してれば簡単に出せるエレクトリックサンダーを多用し、ローリングアタックで執拗に相手を追い詰めるプレイスタイルがお好みだったわけですが。
その後も「コスプレとかもするのか? 」「いや、コスプレはしない」とか「日本では今何のソフトが人気なの? 」「モンハン一択だね(完全に私の主観)」とか「どのハードが好き? 」「わたしはゲームボーイかな。初期からひととおり持ってるし」とか…。
あれ、今私どこにいるんだっけ、とたまに疑問に感じながら、猿やカメレオンの合間にゲームトークを挟みつつ、公園を後にしました。
世界には、日本のカルチャーを愛してくれる人が思いのほかたくさんいるなあと実感している今日この頃。今まで何の生産性もないと分かっていながら、それでもやめられなかったマンガやアニメやゲームは、言語を超えたコミュニケーションツールとして今の私の武器になっているようです。
「Nosy Komba(ノシコンバ)」をあとにした我々は、昼食の時間になるまであと30分ほど時間があったので、海の真ん中に顔を出した浅瀬に降り立ちます。
干潮時にしか歩くことができないこの場所。
海と砂のグラデーションが非常に美しくうっとりしてしまいます。
浅瀬を泳ぐ魚が、まるで飛んでいるように見えました。
Nosy Tanikely(ノシタニケリ)でのランチ
お昼ご飯は、「Nosy Komba(ノシコンバ)」から30分くらいボートを走らせた「Nosy Tanikely(ノシタニケリー)」で摂ります。
「昼食の準備ができるまで30分くらいあるから、海で泳いできなよ」とガイドさんに言われて、とりあえず海況確認。
や、やばい!!!!
この海はやばい。めっちゃキレイ!! ほんとビックリ!! ちょっと様子見で入った海がとんでもなく美しく、上がるテンション。お昼を食べたら、あとはこの島でゆっくり好きなことをして過ごすことになっており、もちろん私はスノーケリングに興じる予定。
ということで、さっさとランチを食べて早く海に入りたい!!
砂浜に作られた特設テーブルに並ぶのは、豪華なランチ。
サラダ、ゼブ牛(マダガスカルの牛)の串焼き、カニのカレーココナッツ炒め、お魚の蒸したやつ、それにココナッツで炊いたライス。ここぞとばかりにお腹いっぱいかきこみました。
あ、あと上の写真の料理の後、最後にマンゴーとマンダリンのデザートが出てましたが、私はこのときいてもたってもいられず、デザートそっちのけでスノーケルの準備をし、海に駆け出していましたので、食べ損ねました。
Nosy Tanikely(ノシタニケリ)でスノーケルタイム
ランチが済むと、ほかのお客様はビーチでのんびりとくつろいだり、浜辺の近くでキャッキャと戯れていらっしゃる。そんなゆったりした人々を横目に、颯爽とスノーケルの準備に取り掛かる私。
スノーケリングが女こどもの気軽なアトラクションだと思ったら大間違い。
ビキニとかチャラチャラした格好で挑むと、後から背中と太もも・ふくらはぎの背面が大変なことになります。やけどに近い日焼け。これは身をもって経験していますから対策は万全。
トップスは水着の上に日焼け防止用の長袖ラッシュガードを着用。ボトムは水着のショートパンツの下にレギンスタイプのラッシュガードをプラス。足元はフィンとの相性抜群のマリンブーツ。
肌の露出一切なしでセクシー要素は皆無。そんなもの必要ありません。
「遊びじゃねーんだよ」
完全に遊びなんですけど、ひとり異常にガチな装備で臨み、周囲との温度差が顕著。そして、自慢のマイフィン、マイマスク、マイスノーケルを抱えて海へと猛ダッシュ。
ちなみにツアーで無料貸し出ししているのはマスクとスノーケルとボロボロのフィンのみ。遊びでやるならこれでも十分なんですけど、ベストコンディションで挑みたい方はご自身のギアがあるといいんじゃないですかね。
海に入ってしばらくすると、目の端に大きくてゆったり動く何かを捉えます。
!?
うそ…!? ほんとに見られるんだ!! マジでいました!!
ウミガメ。
ち、近い!!!
かわいいぃぃぃ!!!
ウミガメ、かわいいよウミガメ。
大興奮でスノーケル口からはずれかけてゴボゴボゴボってなってる私のことなんて全く眼中にないようで、スイースイーっとのんびり泳いでいきます。
その後を必死で追いかける私。
ねえ、
もしかして、
行っちゃうの? 竜宮城!!!
けっきょく歳くって帰ってくるだけじゃねーかみたいな謎のオチに全然納得できなかった浦島太郎のお話しに出てくるヘブン。これから行かれるのであれば、ぜひお供させていただきたく…。
ということで、動画を撮ってみました。
ひたすらウミガメのあとを追いかける45秒。
衝撃映像やびっくりハプニング的な要素は一切なく、ただただ和んでいただく用にYOU TUBEにアップしてみました。動画編集とかできないので、撮ったやつそのままなんですけど、これであってるか分かりません。すごいデータ重かったので、ちゃんと見られるかも不安。
もし、これ観て和んでいただけたら、何かコメントをいただけるとうれしいです。「動画重すぎてちゃんと観れないよ」とかね、教えてほしい。
カメはしばらくするとどこかに行ってしまいましたが、左に写っている三角のお魚がずっとそばに寄り添っていました。たぶん、すごく仲良しなんだと思います。
海の中はもちろんウミガメだけではなく、サンゴ礁と熱帯魚の宝石箱。
あ、ここがすでに竜宮城とか、そういうこと?
うっとりです。
小さなお魚を従えた変な顔のお魚。
名前分からないけど、けっこう大き目のやつ。なんか、おいしそうな白身魚っぽい感じ。
ぐにゃっとしたやつ。
Nosy Tanikely(ノシタニケリ)の海やばい。
エジプトのダハブに全然引けを取らない美しさ。こうしてスノーケリングを満喫し、気づけば2時間半、一度も砂浜に戻ることなく海に浮かび続けておりました。
15時にボートはノシベにむけて出発。16時少し前にノシベに着いて解散です。
海の状況は、時期や天候や気温によって日々変動します。だから、同じ場所でも行くタイミングで全然状況が変わりますが、ここマダガスカルのノシベ周辺の海は想像以上。
そして、本日私が参加したツアーはとんでもなくコスパ良すぎだと思います。リゾートアイランドと言われるノシベですから、こういったツアーは毎日どこかしらで開催されておりまして、内容も金額も似たり寄ったりです。私が強力プッシュするのは、
Nosy Komba(ノシコンバ)&Nosy Tanikely(ノシタニケリ)を訪れる1日ツアー。
参加費用、私は25ユーロもしくは80,000アリアリでした。もっと交渉上手な方は、さらなるコストダウンを狙ってがんばっていただくといいんじゃないですかね。
ということで、本日はこれにて終了です。明日は、さらに深いところに潜ります。そう、念願のダイビング!! ぜひまた遊びにきてくださいね。