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2016-03-03

ガールズナイトアウト・イン・ザ・リムジン☆花柄と網タイツと私

リムジン_東京_女子会

こんばんは。「網タイツ」という言葉のみに惹かれてこのページにいらっしゃった方。残念ながら、みなさんの頭の中で繰り広げられる妄想から飛び出してきたような、甘く熟れた果実を思わせる網タイツをまとった年上のお姉さんは出てきませんのであしからず。

みなさんは、リムジンをご存知ですか?

後部座席部分の構造を延長し、運転席との間に(可動式の)仕切りを設けた大型乗用車。拡大された後部空間には、通常3名以上の乗員が乗車でき、豪華な装備を持つ。

『ウィキペディア/リムジン』より引用

空港に行くときとかに乗るあのバスのことではありません。北島三郎や藤原ひろしが乗っているほうのリムジンです。

本日は、「世界一周準備」一切関係なく、私がこれに乗ってきたぞっていう話。


そもそもなぜ私がリムジンとかいう富豪や芸能人の専用車に乗ることになったのか? それは、会社のお友達の誕生日会テーマが「リムジン女子会」だったから。3月にお誕生日を迎えられるその方のたっての希望を実現させるべく、ひなまつりという女の子が主役の日に「リムジン女子会」を執り行ってきたのです。

女子会

今やこの言葉によいイメージを抱く人は少ないのではないでしょうか? 「愚痴に見せかけたノロケ大会」、「男子禁制でえげつない話をする会合」、「リミッター解除してノーガードで全力の殴り合い」、「お互いに、グループ内の誰かが彼氏を作る機会を奪うために定期的に催している集まり」。こんな風に思っている方も多いと思います。

2010年には新語・流行語大賞のトップテン入りまで果たした「女子会」。女同士でわいわい盛り上がって、ファッションの話に花を咲かせれば、ストレスや悩みなんてスッキリ忘れられちゃうよ☆オシャレな子はみーんな「女子会」してるよ☆なんて雑誌やテレビがあおりにあおった結果です。飲食店だけでなく、ホテルや旅行業界までのっかって一大ブームに仕立て上げられた「女子会」。やれ「女子会プラン」だ、やれ「女子会メニュー」だなんつって、実は通常のプランと大差ない内容を、女子が好みそうなピンクや赤やキラキラで飾り立てて提供しただけのやっつけ仕事で、多大なる経済的な恩恵にあずかった輩も多いはず。

ところが、あるとき世間は気付いてしまいます。スウィーツ囲んできゃっきゃウフフをやっているとばかり思っていた「女子会」が、実際はそんな生易しいものではないということに。

嫌いな人をディスって何が悪い。罵詈雑言、悪口大会上等。もはや「恋バナ」と呼んではいけないような「最近[ピ―]が[ピ―――]でさぁ、[ピ―――]なんだって! 超うけるんですけどー、ぎゃはは」みたいな恋愛談義。ファッションとか甘酸っぱい恋の話なんて、影もかたちもありません

想像をはるかに超えた「女子会」の実態に恐れおののいた世間は、「女子会」により共闘関係となった女子たちの牙がいつか自分に向けられるんじゃないかという不安に襲われます。その結果、あんなにチヤホヤしたくせに、あっさり梯子を外しました。これまで羨望の的だった「女子会」は、マスコミによる「女子会=怖い」「女子会=気持ち悪い」「女子会=汚い」というネガキャンのせいで、男性からは嫌悪や憎悪、さらには蔑みの対象に。女性は女性で、メンバーが女だけの会を「女子会」と呼ぶことに抵抗をおぼえるようになっていきました。今や「女子会」という言葉は嘲笑を表す(笑)とセットでしか使われない恥ずかしい言葉。

そんな「女子会(笑)」に、本日私は参加してまいったのでございます。


忘れもしない、3週間ほど前に届いた招集令状。平成の招集令状は赤紙ではなく、メールのCC.に入れもらうという形でやってきました。

件名:リムジン女子会のお誘い

私が所属している課は女性の割合が高く、私より若いたくさんの女子たちが、たいそう活躍しておられる部署です。中途で入社した私より社歴は上、でも年齢は下。そして、私に比べると格段に高い社会性常識を持ち合わせる彼女たちにとって、年上のくせにいつもコソコソもごもごしている私は、正直言って「からみづらい」存在なんじゃないかと思うんです。でも、こうしてときどき楽しい会に招集してくれる心優しい人たちです。

そんな女子たちの集まりに招待されてしまった! しかもリムジン女子会! 話には聞いたことがありましたが、もちろんそんなものに参加したことはありません。さっそくGoogle先生にリムジン女子会のイロハをお聞きします。

【リムジン女子会の写真①(Google提供)】

リムジンを貸し切っていつもとは一味違う女子会が楽しめるよ☆

【リムジン女子会の写真②(Google提供)】

リッチな気分で海外セレブのような女子会ができちゃうよ☆

出てきた写真の数々を見て思いました。

 

こえぇぇぇーーー!!! リムジン女子会超怖いんですけどーー! 

 

なんなんだこの人たち。想像を絶するブルジョワ女子の世界に放心状態。無理無理無理無理。リムジン女子会無理ー! 完全になめてました。こんなハードモードな女子会見たことないっつーの。

でもちょっとまて、私は二ヵ月後にはここを去る身。同僚たちともしばらく会うことができません。よし! せっかくだから参加しよう! やってやりましょう! いつもの「ざわた(坐・和民)」とは一味違うリムジン女子会! そう意気込んだ私は、「ぜひ参加したい」旨をメールで返信します。

メールのCC.には参加者全員が入っていて、「持ち込みOKだからサンドイッチとかフルーツ買ってこうか! 」「お酒は何にする? 」「どきわくうき! 」なんて楽しげなメールのやり取りが続きます。その様子はとても微笑ましく、期待に胸が膨らむばかり。そのときです! 「どきわくうき」の意味をGoogle先生に聞いて「あー、ドキドキわくわくウキウキの略か~」なんて感心しながら行き交うメールを眺めていた私の目に、衝撃的な一文が飛び込んできました。

ドレスコードは“花柄ワンピ”でどうですか?

花柄ワンピ、だと…!?

そうだよね、リムジンだもんね、それ相応の覚悟を持って挑まないとだめだよね。やるからにはとことんやんなきゃだよね。そういう姿勢、嫌いじゃないです。ただ…約2ヶ月後には「タクシー・ブルース」というマダガスカルの公共交通手段(これ↓)に乗り、

アフリカの大地を縦横無尽に駆けまわっているであろう人間が、リムジンにふさわしい花柄のワンピースなんて持ってるわけがないじゃないですかぁぁぁー!!! そんな女こどもが着るような服、今の私のワードローブには存在しない。

「そうだ! ボーダーはどうですか? 」そう提案してみようかとも思いました。あのピカソも愛用した素晴らしい柄。

世界中で愛されるしましま。カジュアルでいてどことなく清潔感を感じさせるパリジェンヌのマストアイテム、ボーダーカットソー。これなら私もたくさん持ってるんですよ。しかし、我々が乗車するのはリムジン。最初から“カジュアル”って言っちゃってるボーダーはどう考えてもそぐわない。

「お城で開催される舞踏会に着て行くドレスがないの…」そう嘆いていたあのときのシンデレラの気持ちが死ぬほどよく分かった。ここへきてまさか自分がディズニー映画のプリンセスと同じ悩みを抱えることになろうとは、予想だにしていなかった。

せっかく誘ってもらったのに…

このドレスコードは私にとって、サウジアラビアで女性着用必須と言われている「アバヤ」に等しい。

イスラム教女性が肌や髪を隠すために身に付ける伝統衣装「アバヤ」。郷に入っては郷に従うのがルール。女性であればたとえ旅行者であろうと、絶対にこれを着ることが義務付けられている。絶対に、だ。

不自然なまでにメールのやりとりに参加せずだんまりを決め込む私。「やっべー! 花柄持ってねー! 」そんな私の焦りとは裏腹に、楽しげなメールはいよいよ盛り上がりを見せる。「ワンピどれにしようかなー! 」「テンション上がるね! 」もうこのメールに割って入って「花柄持ってない」とか「ボーダーがいい」とか全然言えない感じ。

花柄ワンピ不所持の罪を告白できないまま数日が経過。いくらお祝い事とはいえ、さすがにしばらく着る予定のない花柄ワンピースを新たに購入する金銭的余裕は今の私にはない。だったらコロンビアかノースフェイスのマウンテンパーカが欲しい。しかし、花柄がマストというならば仕方ない。「もう、花柄ワンピース買おう」そう決意した矢先、新たなドレスコードが発表された。それが本日のタイトルに採用した「網タイツ」。どういう話し合いがなされて、どんな紆余曲折があったかは分からないけれど、最終的に決定が下されたドレスコードは、黒ワンピース×網タイツという組み合わせ。

さすがに職場での網タイツは業務に差し支えるので、終業後に履き替えるとして、本日は全員見事に黒ワンピ着用。むしろアバヤ。

サウジアラビアかと思った。「さすがに黒ならあいつも持ってるっしょ」っつって、心優しい女の子たちが私に気を遣って難易度低めにしてくれたのかな…。口には出さなかったけど、もしかして私から「花柄ワンピ持ってなさそうな感じ」出ちゃってた? なんか気を遣わせてごめんね。

とにかく、そんなこんなで、無事リムジンに乗車することができました! いやぁよかった!

リムジンすげーチャラかったー! ありましたよハート形の風船。想像通りのチャラさは、まるで移動式のクラブ。ほとんど「うわぁチャラいねー」しか言ってないもん。こんなチャっっれーリムジンの中で、ウーハー効かせまくりの大音量ミュージックと無数のハート型風船にまみれて、いったい何をして過ごせばいいのかよく分からなかった私たちは、あわててGoogle先生に助けを求めてみたのですが、さすがにGoogle先生もそこまではご存じなかったようで、わりといつもの「ざわた(坐・和民)」と大差ない感じで過ごしました。リムジン女子会の記念として、東京タワー×リムジン×網タイツで写真撮影してもらったあと、お台場の観覧車×リムジン×網タイツで再び写真撮影してもらい、2時間のドライブを満喫。

クレイジーな車内でシャンパンを開け、フルーツをつまみ、バースデーパーリーも盛り上がったし、今月お誕生日を迎える友人も、たいそう喜んでくれたご様子。やっぱり大人になっても誕生日を祝ってもらうのってうれしいですよね。最後に、同僚たちの名誉のために言っときますが、下品な下ネタとか、ただれた恋愛トークとか、不当に誰かをディスったりするような女子会ではありませんでした。そりゃまあ人生いろいろですから、大きな声じゃ言えないこともちょっとはお話ししましたが、いたって健全クリーンな話題に終始していましたよ。ね? そうだよね?

お世話になったのは、「LIMO JAPAN」というリムジンパーティー&リムジンレンタルを企画していらっしゃるところです。本来であれば、このリムジンとともに撮影した私の網タイツ着用写真をアップすべきところですが、あまりのエロさに、何らかのブログアフェリエイト関連の規約違反に該当する恐れがありますので、自粛させていただきます。

精神的にも体力的にもいろいろ大変な職場ではありましたが、私よりお若い同僚のみなさまが、文句ひとつ言わず黙々と頑張る姿を見て、私も大人げないこと言ってないでがんばらなきゃだなと思ったことは、一度や二度ではありません。働く場所は違えども、お互い、女子たちの活躍を阻む様々な障壁に負けず、がんばっていきましょう!!

春よ恋 膨らむ心 君に告ぐ。(ルミネの広告より引用)

リムジン_東京_女子会

あとさ、非常に言いづらいんですけど、じ、じつは、私も今月誕生日なんだよね…。

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