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2016-04-26

【出発9日前】人生を輝かせるためのライフラインの使いどころ

人生を輝かせるためのライフラインの使いどころ

世界一周出発まで残すところあと9日。今日は、小学校の同級生で今も仲のいい友人と飲みに行ってきた。いつも気怠そうで、やる気がなさそうに見えるけど、でもしっかりとした芯が一本ちゃんと通っていて、私が本音で話せる数少ない人物のひとりだ。そんなにしょっちゅう飲みに行くわけじゃないけど、なんだかんだ連絡が途絶えることなく、20年以上のつきあいになる。視点や価値観が少し似ている彼が、世界一周に旅立つ私に「根拠はないけど、なんか大丈夫な気がする」と言ってくれた。ありがとう、根拠はないけど、私も大丈夫な気がしてきた

彼もまた、世界一周に行くかどうかに悩んでいるとき、さりげなく背中を押した人。英語で言うと「supportive pusher(サポーティブ・プッシャー)」。うん。かっこいい。この前会ったのは、去年の11月。仕事を辞めて世界一周に行くべきかどうか絶賛悩み中のタイミングだ。この頃すでに、日常生活のほとんどのことに全然興味の矛先が向いていなくて、心の中に「世界一周」が占める割合がどんどん大きくなってきていた時期。

元来、私は、とても恋愛体質。

だと自分で思っている。恋愛がうまくいっていれば、そのほかすべてのこともうまくいくような気がするタイプ。恋愛中はとにかく無条件に楽しくなって、日常のすべてが輝く感じ。「恋愛は人生をおもしろくするスパイスだ」とかではなく、「恋愛こそ人生だ」と思っていた。

女子力とかないしー」って言いながら心の中は女子力に満ち溢れてたと思う。行動は全然伴ってなかったけど。

でも、一昨年から去年にかけていろいろあって、恋愛自体がうまくいかなくなった。腹がたつことや、嫌な思いをしたり、脱力感とか、あきらめとか、大げさに言えば絶望感。恋愛にすべてをかけて生きていたもんだから、日常が、一切輝かなくなった

今死んだら「自分の人生はくそつまんねー人生だったな」って思って死ななきゃいけないな、と本気で思っていた。

できれば、それは避けたい。「人生楽しかったなー。いろいろあったけどおもしろかったなー」と思いながら死にたい。だから、この状況を打開するためにはどうしたらいいかを真剣に考えた。

まず、恋愛をすることによって人生が輝くと思っている自分がいる。

でも、恋愛というのは、基本的に一人ではできない。必ずもう一人、好きな人やパートナーの存在が必要。

相手がいないと人生が輝かない。

つまり、誰かの力を借りないと、自分の人生すら輝かせることができない。

この事実に無性に腹が立つ。

私の人生なんだから、私自身の手で輝かせてやろうじゃねーか。

このへんの話、あんまり人に言ったことないから発想がいろいろ間違ってるかもしれないけど、とにかく私はこう思ったのだ。

「自分の人生を自分の手で輝かせるためにはどうしたらよいか? 」

人生を輝かせるためのライフラインの使いどころ

昔テレビでやっていた「クイズ$ミリオネア」風に表すとこんな感じだ。

真剣に考えた結果、人生の輝かせ方として、

A:とりあえず世界一周に行く(一番やりたいこと)

B:もっといい人を探すべく婚活に本腰を入れる(より恋愛を突き詰める)

C:仕事をがんばってみる(新たなやりがい)

D:今の生活を維持できる範囲で何か方法を考える(それが何かは不明)

4パターンが思い浮かんだ。

この難問に対する答えはいったい何なんだろう。4択にしてみたものの、ちょっとよくわからない。そんなとき頼れるのが、「ライフライン」というやつ。「クイズ$ミリオネア」の、回答者救済措置のこと。

ライフライン_ミリオネア

とりあえず、そっこー使うのは「50:50(フィフティ・フィフティ)」。

4択を、フィフティ・フィフティ、つまり2択に絞るのだ。私はすべてにおいて、選択肢が多いのが苦手で、良くも悪くも、勝手にすぐ2択にしてしまう。実際にはもっといろんな選択肢があって、それを比較・検討し最善のものを選んだ方が賢いのに。

そんな極端なことしないで、あいだをとったり今答えを出さずにちょっとふわっとさせたまま保留にしたり、もっとうまいやり方があるのかもしれないけど、とにかくいつでも究極の2択にして、今すぐ白黒はっきりつけよと自分を追い込む。グレーは好きじゃない。100か0か、やるか逃げるか。

50:50」のおかげでBとCが消えた

■B:もっといい人を探すべく婚活に本腰を入れる

→“自分の手で”って言ってんだから、この選択肢はない

■C:仕事をがんばってみる

→今の仕事にそこまでの思い入れがなかった。がんばった結果のなれの果てとか見てると、1ミリもそんな気にはなれない

人生を輝かせるためのライフラインの使いどころ

選択肢がいっきにシンプルになったところで、次は「テレフォン」を使うことにした。

ライフライン_ミリオネア

無理にでも話さなくちゃいけない感じが苦手なので電話は嫌いだから直接会って話した。信頼のおける個人に相談をするという意味では「テレフォン」と同じ。その相手が本日の「Mr.サポーティブ プッシャー」だ。なんせ小学生のときから知っているんだから、何か有意義なアドバイスをくれるに違いない。

「私さ、自分の人生くっそつまんなかったなーって思って死んでいきたくないんだよね。だからとりあえず世界一周行こうかな、と思ってるんだけど、果たしてそれが正しいのかどうか、ちょっとよく分かんなくて。

この歳で仕事辞めるとかヤバイよね。せっかく大きい会社に就職できたのにね。これはさすがに一人で決めるのもあれかなって気がして、まわりの人の意見も聞いたほうがいいのかなって思うんだけどさ。でも会社の女の子とか、周りの友達に言ってもたぶん意味がわかんないだろうし、なんか相談しづらいんだよね

言ってみればこれ「オーディエンス(たくさんの人の意見)」の使いどころを「テレフォン」を使って聞くようなもんだ。ちょっとおかしい。

でも、そのあとの彼の言葉で、私は世界一周にむけてまた一歩前進する

「相談なんかするな」

「!? 」

「だって周りの人たちはさ、当然まったく世界一周とか興味ないわけでしょ。そんな人たちに、それをするべきかどうか聞いたって意味ないと思うけどそもそもの思考とか価値観が違うんだから、そういう人たちの意見を参考にしちゃだめだって。自分で考えて、本当に自分がやりたいと思うんだったらやったらいい。相談なんかしなくていいんだって 

予想外のアドバイスにびっくりした。

私は大事なことに限って、誰に相談するでもなく自分ひとりで決めてしまうところがあって、しょっちゅう「なんで相談してくれなかったの!? 」と人に言われてきた。だから、「誰にも相談しない」ということは漠然とよくないことなんだなー、と感じてはいたものの、なんだかんだいって結局あまり人に相談というものをしてこなかった

だから、人生の岐路に立ったとき「もしかして、相談というものはこういう時にするもんなんじゃないだろうか。今こそ周りの人たちに相談をしてみて、様々な意見を聞き、助言なりなんなりを乞うべきタイミングなんじゃないだろうか」と思ったのだ。

でも「その必要はない」と彼は言った。

あたりまえだけど、私の周りの人たちが、理解がないとか相談するに値しないとかそういう話ではない。たぶん私が悩んでいることを相談すれば、みんな真剣に考えて答えてくれると思う

私の幸せを想って「それより、そろそろちゃんと結婚しなよ」って言ってくれるかもしれないし、このまま独身街道を突き進む場合を想定して「安定した仕事を手放さないほうがいいよ」って言ってくれるかもしれない。いい歳して夢見がちな発言ばかりする私を心配して「さすがにそれはやめたほうがいいんじゃない? 」って言ってくれる人もいるだろう。

このようなアドバイスは、至極当たり前で、たぶん私のことを考えれば考えるほどこう言うに決まってる。でも、他の人の最適解が、私にとっての最適解なのかっていうと、それはそうとも言い切れない。

他の人の答えが、確実に自分にも当てはまるって保証は、はっきり言って、ないのだ。それなのに、相談したことによって、決断しかかっていたことに水を差されたり、やろうとしていた何かを断念したりあきらめたりするのはすごくもったいないことなんじゃないかと思った

そうなのだ。結局は、自分で決めるしかないのだ。だって自分の人生だから。

ライフライン_ミリオネア

あ、なんだ。いいんだ相談とかしなくて。だったら話は早い、そんなの最初から一択だ。

答えはA:とりあえず世界一周に行く。

その後しばらく自問自答を繰り返し、最終的に腹くくったのは、今年の1月のこと。だけど、自分でしっかり考えて答えを出したから、自信をもって言い切れる。

ファイナルアンサー?

ファイナルアンサー!

こうして私は誰にも相談することなく、自分にとっての最適解だと思われるものを自分自身で選択した

完全に私個人の意見だけど「周りのいろいろな人に相談して、なるべくたくさんの意見を聞いたほうがいい」がすべての場合に当てはまるとは限らない。そうじゃない場合もある。

要は「オーディエンス」の使いどころだ。

完全に心を決めたあと、私はまわりに報告した。答え終わってから「オーディエンス」を使っているようなもんだ。もちろん友人たちは、励ましの言葉とともに、私の決断を応援し、温かく見守ってくれている。さすがにこのタイミングで反対する人はいない。当然、あきれている部分はあると思うけど

果たしてこれでよかったのか、今はまだ分からない。正解の発表はまだまだ先の話だから。1年後、いや、もっと先かな。それまで、みのもんたの「みの溜め」よろしく、溜めに溜めて、じらしにじらしながら、自分の手で自分の人生を輝かせてみようと思う

そして最後は、キレのある見事な「………正解! 」ってやつをコールできたらいいな。


ちなみに、今日のくだりがブログのタイトルの由来

The used key is always bright.」とは西洋の格言で、「使っている鍵は常にピカピカである」という意味。常に新しいことにチャレンジしたり、絶えず努力し続ける人は、生き生きとして美しいというたとえ。何かに真剣に取り組み続ける限り、いつまでも輝きを失わずにいられるってこと。

そういえば、世界一周の準備をはじめてから、恋愛のれの字もないけれど、人生はちゃんと輝きだしてる気がするなあ

……あれ?

これでよかったんだっけ…?

念のため、最後にちゃんと言っときますけど私の中で「NO恋愛、NO LIFE」であることは一切ブレてませんので、そこだけ勘違いしないでいただきたい。さすがにもう「恋愛だけが人生の全て」とは思ってないけど、「恋愛が必要ない」なんてことは一言も言ってない

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