キューバ(17)インターネット&Wifi事情とETECSAの利用方法
世界一周とかなんとか言いながら、キューバ旅行をしております私は、現在トリニダーに滞在中。本日は、キューバに旅行に行かれる方必見のインターネット事情についてご紹介いたします。旅行に行かれない方も「へーそうなんだー大変だなー」なんて思いながら読んでみてください。
【現在地】トリニダー(キューバ)
Trinidad(Cuba)
【気温】30度(昼)
【天気】晴れ
【通貨】1CUC=約115円、1CUP=約4円
キューバのインターネット環境いついて
「キューバに行ってみようかな」とちょっとでも思って旅の情報収集をしたことがあるかたはご存知かと思いますが、
キューバのインターネット接続環境はとてもよろしくありません。
使える場所も限られておりますし、普段ネットを使ってできることができなかったりします。インターネットがものすごく身近にある私としては、これは一大事。キューバ滞在中はブログ更新しませんでしたしね。
ただ、全く使えないというわけではないのです。では実際どんな感じなのかと言うのをご紹介いたします。
キューバのインターネット、Wifi事情
【使用可能な場所】
まず、高級なホテルをのぞいて、屋内でインターネットが使える場所はほとんどありません。高級なホテルでは、ロビーでWifiがとんでいるところもあります。しかし、経済的にあまり豊かではない私は、高級なホテルには泊まれませんので、それ以外の場所で使うことになります。
それ以外の場所ってどこですか? っていうと、それは“大きな公園や広場”。
もちろんどこの公園でも、というわけではありません。ある、特定の、公園です。キューバを旅していると、このような光景によく出くわすと思います。
公園に人々が集まって一生懸命パソコンやスマホをいじっている。これが「あぁ、ここはWifiがとんでいる場所なんだなあ」というサイン。
たくさんの人がインターネットに接続をしておりますが、これ実は“フリー”のWifiではありません。有料です。キューバに一か月いましたが、フリーWifiがあるところなんて一度も見ていません。たぶんないんじゃないでしょうか。
え、有料なの!? じゃあどうやってお金を払うの? 使い方は? なんて思われる方に、じっくりと、ご説明いたしましょう。
【キューバでWifiに接続する方法】
1.Wifiカードを購入する
●購入場所
まず必要なのは「WIfiカード」と呼ばれるカードです。こんなの。
たまに、カードではないやつもあります。多少不安ですが、これでもちゃんとログインできました。
内側にログインIDとパスワードが書かれています。
これらはどこで売っているかというと、「ETECSA(エテクサ)」という通信会社のオフィス。
これはおそらく国営で、おまけにキューバの通信会社はこのETECSA1社のみだと思います。大きな町には必ず1つはETECSAがありますので、どこにあるか分からない場合は地元の方に「ドンデ・エテクサ? 」と聞くと教えてもらえます。
カードは、5時間、1時間、30分など使用可能時間によって何種類か存在します。しかし、ETECSA各店舗で品ぞろえが違っていて、1時間のカードが欲しいのに5時間しか売っていない、なんてことも多々あります。そこは仕方ないので妥協してください。
●購入金額
カードの値段ですが、買う町によって違います。不思議です。以下私調べ。
- ハバナ:1時間2CUC(約220円)
- トリニダー:1時間2CUC(約220円)
- レメディオ:1時間1.5CUC(約170円)
- サンタクララ:1時間1.5CUC(約170円)
- カマグエイ:1時間1.5CUC(約170円)
- サンタルシア:1時間1.5CUC(約170円)
5時間のカードは、単純に1時間の5倍の値段になりますので、多く買ったからお得ということはありません。むしろ、5時間を1枚買うより、1時間を5枚買っておいて、最後使わなかったら誰かに買い取ってもらうほうがよい気がします。ハバナやトリニダーでたくさん買うよりは、そのほかの町で買ったほうが少し安く手に入ります。
●購入方法
そして、大切なことをひとつお伝えしますけれども、このETECSAというところは、基本的にいつ行ってもかなりの行列ができあがっています。
行列っていうか、人だかりです。
キューバの方々は、じっとだまって並んで列を作って待つということがあまり得意ではないようです。では、どのようにして購入までこぎつけるかというとですね、まず、なんとなく雰囲気で一番後ろだと思われる人に「Ulutimo(ウルティモ)? 」と尋ねてみます。
そう。ウルティモ(最後尾の人)を見つけ出すところからミッションがスタート。・
ウルティモさん(最後尾の人)を見つけ出したら、決して、その人から目を離さないようにしましょう。
しばらく待っていると、新たに行列に加わりたい人がやってくるでしょう。きっとその人も、同じように「Ulutimo(ウルティモ)? 」と尋ねると思いますので、そこですかさず反応し「自分がウルティモですよ」ということをアピールします。
そうして、自分の前の人と後ろの人をがっちり固めたら、あとはひたすら待つのみ。
こない順番はない。
いつか必ず順番がまわってくるであろうことを信じて、1時間でも2時間でも黙って待つ。それしかできることはありません。
そうして自分の番がまわってきたら、ETECSAに入店し、カウンターでWifiカードの欲しい枚数を伝え、購入。このとき、パスポートの提示を求められることが多いので忘れずに持参するようにしてください。
時間があまりない場合や、並ぶのが面倒くさい場合は、ETECSA以外で購入したほうが早いです。ほかにWifiカードを買えるのは、以下の方法。
・路上や公園で「Wifiカード? Wifiカード? 」と言い寄ってくる怪しげな男の人から買う。
・高級ホテルのカウンターで買う(売っているところと売っていないところがあります)
この2種類の方法でも手に入りますが、割高です。定価よりやや高めの値段ですが、それでも行列が嫌すぎて我慢の限界、というかたは、お金を払ってラクになれるならそれもアリだと思います。
2.スクラッチ部分を削る
さあこうしてやっとの思いで手に入れたWifiカード。あとは、公園に行き、自分のスマホやPCを操作するだけでWifiに接続できます。
カードの裏は、このようにスクラッチできる部分があります。
とりあえず、これを削ってみましょう。
上の段がログインID、下の段がパスワードです。
3.Wifiログイン用のページを立ち上げIDとパスワードを入れる
WIfiアクセス可能な公園などでスマホのWifiをONにすると、「ETECSA」というアクセスポイントが出てきます。
それをクリックするとでてくるのがこんなページ。
ここに、Wifiカードの背面のIDとパスワードを入力します。桁数が多いです。頻繁に間違えてしまっても、イライラしないように、気持ちを落ち着けて入力するように心がけましょう。
4.使用開始
正しく入力できていれば、これでインターネットに接続できるはずです。速さもなかなかのもんで、思っていたより全然サクサクでした。接続もわりと安定しています。制限時間内で思う存分インターネットを満喫してください。
●Wifiカードは分割して使えます。
例えば1時間のWifiカードでログインした場合、一気に1時間使用しなくてもOKです。15分だけ使ってOFFにすれば、次にログインしたときに残りの45分を使うことができます。こまめに賢く使うのがよいでしょう。
●どの町でもWifiカードは共通です。
キューバのどの町の公園でもWifiカードは共通です。例えば、ハバナで15分使って、残り15分をトリニダーで使って、残りの30分をサンタクララで使う、ということもできます。ちなみに、Wifiが使える高級ホテルもたまにありますが、そこのWifiも同じWifiカードを使います。
●同時は無理ですが、複数のデバイスで使いまわせます。
1時間のカードを買って、最初の15分はiPhoneでインターネットに接続。その後ログアウトし、今度は同じIDとパスワードを使ってPCでログインしてネットに接続。残りの45分はPCで。なんてことも可能です。本当にインターネット代金を節約したい場合は、お友達と交互に使うのもアリだと思います。iPhoneとPC同時に同じID・パスワードでログインすることはできません。
5.注意点
使い終わったらWifiをOFFにしておきましょう。もしかして勝手にカードの有効時間を使い切ってしまうかもしれません…。
キューバ国内でできないこと(インターネット関連)
2016年12月の時点で、私がやろうとしてできなかったことを記します。
- Kindleで本を買うことができない
キューバは何かにつけて待ち時間が長いので本を買おうと思ったら、エラーになって買えませんでした。もともと買っている本をクラウドから落とすだけなら可能です。
- BOOKING.COMで宿の予約ができない
キューバのあとメキシコに泊まるつもりで宿をとっておこうと思ったらエラーになって予約できませんでした。
- iPhoneアプリをダウンロードできない
新たなアプリを落とすことができませんでした。
FacebookとかLINEとか、もともと自分のスマホに入っているアプリは問題なく使用可能です。ただ、キューバでダウンロードしようとするとできませんのでご注意ください。
- iPhneアプリのアップデートができない(全アプリ)
普段使っているアプリをアップデートしようとしたらエラーになってできませんでした。
以上がキューバのインターネット事情です。
どうですか? めんどくせぇぇぇえと思われましたか?
そうなんです、確かに面倒くさかった。カードを手に入れるまでで、すでに心が折れそうになりました。キューバでのブログの更新を早々にあきらめていてよかったなあと心から思います。なんとかがんばってみよう、なんて意識高い系ブロガーみたいなことやってると、ほんとにストレスで死んでしまいそうになる。最後に、ETECSAのもう一つの利用方法を記します。
ETECSAならキューバでプリントアウト(出力)ができる
キューバで何かしらをプリントアウトしたーい!!
もしかしたらそんな方もいらっしゃるかもしれません。
例えば、キューバ国内をそこそこ網羅しているViazulバス。チケットを予約したら、乗車日にそのチケットを印刷して持参しなければなりません。
それから、もしかして、キューバがつらすぎて帰国を早めたい人。その場合は新たに航空券を買ってEチケットを印刷しなければならないですもんね。
そのような方のために、ETECSAを利用して自分のデータをプリントアウトする方法をご紹介します。キューバにもインターネットカフェがあるにはあるそうですが、小さな町ではあまり見かけません。
しかし、ETECSAであればどの町にもありますから便利です。
まずは、ETECSAに入店。はい、上でご説明いたしました「ウルティモ~? 」からやり直しー。頑張ってください。
無事入店できたら、店内の職員さんに、
¿Podrías imprimir mi boleto , por favor?
私のチケットを印刷していただけますでしょうか?
と聞いてみます。そうすると、ETECSAに置いてあるデスクトップPCを指さして何か言われたのち、1つのEメールアドレスを渡されます。
これはつまりこういうこと。
「ETECSAにあるPCを使って、あなたが印刷したいデータをこのアドレスに送って」
このアドレスは、ETECSAの職員さんのEメールアドレスで、ここに送れば、そのデータを出力してくれるとのこと。ではその手順をどうぞ。
1.Wifiカードを購入する
先ほど説明しましたので詳細は割愛します。とりあえずがんばってWifiカードを買ってください。
2.ETECSAに置いてあるデスクトップPCの前に座る。
写真の左側に、パソコンが置いてあります。ここで、空いているパソコンを使います。
3.画面にIDとパスワードを入力。
Wifiカードの裏に記されているIDとパスワードを入力します。それ以外のところは何も入力しません。ログインできたら、自分のGmailとかYahooメールとかを立ち上げて、指定されたアドレスに出力したいファイルを送ります。こういう公共の場所でフリーメールにログインするの、すごく怖いんですけど、これしか方法がありません…。
4.ETECSAの職員さんに声をかける
Acabo de mandar un correo.
メール送りました。
正確ではないかもしれませんが、これでなんとなく伝わります。そうしてメールをチェックしてもらい、ちゃんと送ることができていれば、それを印刷してくれます。
私は7枚印刷して1CUC(約110円)でした。
これまためんどくさかったですねえ。
私がめんどくせぇぇぇええと思っているのと同じくらいの強さかもしくはそれ以上の強さで、ETECSAの職員さんもめんどくせぇぇええと思っているんだろうなというのが、その態度や表情なんかから明確に伝わってまいりました。心を無にしてがんばりましょう。
ちなみに、私はこのプリントアウトのミッションを「カマグエイ」という町で行いました。もしかしたらほかの町のETECSAではやり方が違うかもしれませんが、そこは勇気を出してチャレンジしてみてください。心から応援しています。
それでは本日の投稿はこれにて終了。最後までお付き合いいただきありがとうございました。
並ぶ時のスペイン語、具体的なアクセス情報をありがとうございます。
キューバのネット環境などは知っていたものの、カードに時間毎に種類があったり
購入した時間内は細切れのアクセスでも
次の使用からまた使えること、印刷する時の情報は、初めてしりました。
仕事の都合上、旅中もメールのチェックをしないといけない時があるので
とても助かる情報です。