モザンビーク(7)何かのお魚のトマトソースパスタの作り方を教えろください
現在世界一周をしております私は、アフリカ大陸の東海岸モザンビークのヴィランクーロという場所におります。キレイな海以外これといった観光地のないこの町ですが、ビーチを舞台にしたフィッシュマーケットが有名。本日は勇気を出してこのフィッシュマーケットで魚を買うことに挑戦しました。
【現在地】ヴィランクーロ(モザンビーク)
Vilanculos(Mozanbique)
【天気】晴れ
【為替】1メティカル=約1.6円
飯マズ女子の汚名を返上したい
本日は、朝6時に起きてビーチで朝日を眺めるところから1日が始まりました。
モザンビークの東海岸にあるヴィランクーロですから、海から太陽が昇ってきます。そしてその勢いで朝ごはんを自炊。全力で女子力アピールしますけど、シンプルな野菜たっぷりオムレツをサクッと30分くらいかけて作り、そこらへんで買ってきたパンを添えました。
日本ではろくに料理なんてしたことがなかった私ですが、最近はできないなりによくがんばっていると思います。
そういえば先日、スワジランドでハンバーグ(マッシュルームクリームソース)作ったよみたいなことをブログに書きましたところ、優しい優しいうちの母が、
「まゆちゃん、すごぉい! 腕を上げたね」とメールで褒めてくれました(投稿はこちら)。
こんなん褒めてくれるのは母ぐらいしかいないんですがしかしごめんなさい、マッシュルームクリームソースは
お湯で溶かすだけのやつです。
そんなハイレベルなやつ私がいちから作れるわけないのですが、私はどちらかというと褒められて伸びるタイプ。
娘の成長を喜ぶ母に褒められ、完全に調子に乗っており、その勢いで、
地元で獲れた新鮮なお魚を市場で買ってきてパスタを作ってみよう!!
なんて思い立ってしまったのです。
もちろん今日は、お湯で溶かすだけのやつとか電子レンジで温めるだけのやつとかを使うつもりはありません。世界一周出発前に、旅行中の料理について書いたことがあります。
今見ても自分の残念さにため息が出ますが、これが現実。しかし、旅行スタートから約3ヵ月。今の私はあの頃とは違います。成長した姿をぜひご覧ください。
フィッシュマーケットでお魚を買いたいの!!
昨日ここヴィランクーロにやってきた私ですが、到着してすぐにビーチで目撃したフィッシュマーケット。早朝と夕方の1日2回、獲れたばかりの魚を売り買いする地元の方々で大変盛り上がる浜辺。
この町の名物でもあるお魚市場ですが、昨日は写真を撮りつつ遠くから眺めるだけで、参加する勇気がありませんでした。
しかし、やはりこの町に来たからには、この魚市場で魚を買い、何かしら作ってみたい…。
フィッシュマーケットは、漁師さんが浜へと帰還する夕方(たぶん15:00ごろ)から開催なので、それまでに他の調味料を買いに行きます。
まず野菜は、地元の市場で。
トマト5つと玉ねぎ3つで50メティカル(約80円)。
やすっ!!!
バターやチーズは市場に売っていませんので、この町唯一のスーパーへ。宿とは反対側、町の北の端にあるスーパーまでは約3km。遠いよー。
しかしここで妥協はできませんから、町の観光がてら歩いて向かいます。歩くこと40分。
「観光がてら」とか言いましたけど、とくに目立った観光スポットはなく、おじさんとか子供たちが「ハロー! 」とか「アミーゴ!! 」とか言って手を振ってくれるのに対応するのがメインとなります。
これまで通ってきた南アフリカやスワジランドと違い、モザンビークはたぶん酪農があまり盛んではないようで、乳製品が高い!! チーズもバターも200円くらいします。それにお菓子を買ったりしたので、結局スーパーで500メティカル(約800円)ぐらい使いました。
町の食堂でごはんを食べると1食200メティカル(約320円)くらいなので、確実に自炊をしない選択の方が安上がりなのですが、このときの私は自分が料理ができるようになったと錯覚している状態ですから、そんなことはどうでもいいのです。
ところで、たまにそこそこ旅慣れた自称中級バックパッカーみたいな方が「『地球の歩き方』とかまだ使ってんのww全然情報少なくね!? やっぱロンプラでしょ」とかいう発言をなさいますが、ここヴィランクーロに関して言うと、ロンプラの掲載情報もなかなか残念な感じですよ。Kindle版が古いだけかもしれませんが、ほとんどの場所がクローズしておりまして、全然あてになりません。
むしろそこらへんで拾ったこちらの地図の方が全然使えました。
こうして魚以外の材料を買い揃え、時間も15:30になりました。いよいよフィッシュマーケットに乗り込みます。
この先が戦場。
昨日同様、ビーチは地元の人でごった返していて、魚を売買する人だかりが何か所も見られます。
もっともたくさん目にするのはサイズ小さめのやつですが、小さいと料理しづらい気がしますので、私はやや大きめの魚を狙っています。真剣に魚を吟味しつつ浜辺を歩いていくと、大物を仕留めたおじさんが。
誇らしげにかかげて私に見せてくれました。
それから、ダイビングで発見するとみんな喜ぶエイの姿も…。なんか切ない。
よく見るといろんなものが獲れるんですねえ。
そしてついに発見!! 大き目のお魚を取引しているグループです。
船から上がってきたばかりのお魚を女性たちがサイズごとに仕分けています。
その中に、程よいサイズのお魚がありました。
なんかこれいい感じ! 魚の名前はわかりませんが、これに決定。
魚の数で買うのか、それとも重さなのか分からず、とりあえず
5匹という意味で、指で「5!! 5!! 」とアピールします。
すると「プラスチック!! 」と言われました。なんのことかと思っていると「プラスチックバッグ」のことみたいで、魚市場ではビニール袋持参が基本のよう。あわてて野菜を買ったときに入れてもらった袋から野菜を取り出し、その袋を手渡します。
5って言ったけど、5kgきたらどうしよう…
とドキドキしながら見ていると、ちゃんと魚5匹を袋に入れてくれました。魚5匹で100メティカル(約160円)。
やすっ!!!!!!
とんでもなく安くてびっくり。フィッシュマーケットは、日本の築地とかみたいにわあわあ値段を叫んだり、なんか複雑な駆け引きがあったりするわけではなく、わりと淡々と魚を販売しています。私が買った値段、たぶんローカルプライス。旅行者からぼってやろうとか、ふっかけてやろうとかそういうノリは全然ありませんので、安心してお買い物できると思います。
こうしてゲットしたお魚がこちら。
お皿に並べてみました。
このお魚はなんという種類ですか? お分かりになる方がいらっしゃったらぜひ教えてください。
それではクッキング開始
こうして手に入れたお魚をいよいよ料理してみようと思います。
まずは魚のうろこを取
あ、この魚うろこないんですけどー。
どうしたらいいですかー? まあないもんは取れないんで、取らなくて大丈夫ですよね?
それから3枚におろしたりしようかとも思ったのですが、難易度が高いので、程よいサイズにカットして焼いてみることにします。
します、が、まずは頭をガッとね、落とすわけですがこれはなかなか勇気がいりますね。
なんせ未加工の頭が付いた状態の魚を買って料理をしてみようと思ったことがないもので、魚購入時には、具体的にどういう工程を経てパスタソースになるのかまでイメージできておりませんでした。
が、包丁を握りしめて魚と対峙した今になってわかりました。
これ、きつくね!?
あのー…世の中のダイビング好きな人、
何の躊躇もなく魚さばけるんですか??
ここのところ、モザンビークのキレイな海に感激しっぱなしで、お魚天国ー!! すごーい!! きれーい!! とか言ってる毎日ですよ。いや別に、お魚さんかわいそう、とか思ってるわけではないのですが、なんというか今までに感じたことのない気持ちです。心臓がドクンドクン言ってます。
しかしここで逃げるわけにはいきません。思い切っていっちゃいましょう、頭。
写真の掲載は自粛しますが、生まれて初めて自らの手でお魚の頭を切り落とすという体験をして、
気持ちのやり場に困っています。
ポケモン大好きかわいいよねって言いながらモンハンやるのと似ている。
かたやモンスターを愛でて育ててかわいがり、かたや大剣とかビィボウガンでモンスター乱獲。このような複雑な心境を味わいながら魚をカットし、そしてフライパンへ。
この作業と並行して、トマトと玉ねぎを小さくカットしてフライパンで炒めます。炒めるというか煮るというか、水気を飛ばす。あとニンニクも入れて、コンソメみたいなやつも入れて、とりあえずぐつぐつやる。これがトマトソースです。
魚が焼けたら骨と皮をとって、ほぐします。このお魚は、皮もすっとはがれて、身もすごく取りやすくてグッドでした。それをトマトソースに入れます。
魚、ちょっと多かったかもしれません。
こうしてソースを作りながら、パスタの麺をゆでます。
なんかこう、いい感じ!!
パスタがゆであがったら、ソースと合わせて混ぜます。
そして、お皿に盛り付けてチーズとパセリを乗せて完成!!!!
料理開始から約2時間。やっと完成にこぎつけました。あと3日は毎食このパスタを食べることができるであろう大量のソースが鍋の中に残っています。キッチン暗くて、あまりおいしそうじゃないなあ、なんていうコメントは控えていただくとして、
未来のだんなさぁぁぁん!!!!!
見てますか!?
私、今日初めて頭のついたお魚を調理してパスタを作りましたよ!!
少なくとも母は、「まゆちゃんすごいねー!! 日本に帰ったらレストランが開けるんやない!? 」ぐらいのレベルで褒めてくれると思うんですけどね。
お味の方も、
おいしーい!!!! お魚最高!!!
魚の名前はわかりませんが、これは大成功。あー誰かいっしょにいればなあ。食べさせてあげられたのになあ。残念。
料理できない人が身近にいらっしゃる方は分かると思う【料理できない人の3大あるある】をすべて網羅した形になりはしましたが、とてもおいしいパスタが出来上がりました。
【料理できない人の3大あるある】
材料費が高額
出来上がる量が過剰
作るのにやたら時間がかかる
半日かけて晩御飯を作るという、暇人にしかできない時間の使い方をした本日。たまにはこんな日もよいですねえ。あ、お魚の名前分かる方ほんとに教えてください。味は、食べたことのある味でしたから、たぶん日本でも食べられるやつだと思うんだけどなあ。それでは今日も、最後まで読んでくださってありがとうございましたー。
―――――2016年8月1日追記―――――
残念なことに、不安定なWifi環境であわててアップしたものですから、投稿が途中で切れるという結果になってしまいまして、せっかくの女子力アピールの場が台無しです。こういうところの詰めの甘さが私の残念なところ。ちなみに、ありがたいことに日本の友人が何のお魚かを教えてくれました(画像付きで)。そんな彼女は新婚さんで、料理は基本旦那さんがするという大変に恵まれた生活を送っていらっしゃいます。やっぱそのパターンが一番いいよね。
カツオでしたか!!! どうりでおいしいと思った!!!
この日私が作ったのは、
「捕れたてカツオとフレッシュトマトを使ったシェフのきまぐれパスタ(モザンビーク風味)」
です。みなさんもぜひー。