メキシコ(26)セノーテダイビング!! 光のカーテンも洞窟も想像以上!!
世界一周の途にあります私は、現在メキシコの東海岸、トゥルム(Tulum)という町に滞在中。ここでやりたいことナンバー1はなんといってもセノーテダイビング。昨日はそのルールなんかを説明しただけで終わってしまいましたが、本日はいよいよダイビングレポートです。魅惑の水中世界へとご案内します。
【現在地】トゥルム(メキシコ)
Tulum(Mexico)
【気温】32度(昼)
【天気】晴れ
【通貨】1ペソ=約5円
セノーテ de ダイビング!!
まずは私が利用したダイブショップ情報。
【ダイブショップ】KO’OX TOURS
【場所】トゥルム(Tulum)
【料金】午前中に2ダイブで160USD(機材レンタル、セノーテ入場料などすべて込み)
【スケジュール】
8:00 ダイブショップ集合
9:44 ダイブ②セノーテ「The Pit」
11:46ダイブ①セノーテ「Dos Ojos」
13:30 ダイブショップへ帰還
朝8:00、ダイブショップに集合し、軽くブリーフィング。海とは違う環境ですし、はじめての体験なので、しっかりとルールをあたまに叩き込まないと本当にまずいのです。セノーテの独自ルール、というか洞窟ダイブのルールについても昨日の投稿で触れましたのでもしよかったらぜひー。
ちなみに、セノーテセノーテ言ってますけど、セノーテってなんですか? というかたもまた、昨日の投稿をご覧ください。
一言でいうと、魅惑の地底湖で、この世のものとは思えそれはそれは美しい世界が広がっているともっぱらの噂。
地理的&歴史的にも、そしてマヤ的にも非常に貴重な天然の泉なんですねえ。なかには、その昔、マヤの人々がセノーテに住む神様に「雨を降らせてほしい」とお願いするために、生贄や人間の心臓を投げ込んだ場所もあるとか…。
さあ、それでは逝ってみましょう!! 念願のセノーテダイビング!
本日のインストラクターさんは「エンジェル」さんというお名前の男性で、背中に漢字で「天使」というタトゥーが入っているナイスガイ。彼の運転で、一本目のセノーテ「THE PIT(ザ・ピット)」へ向かいます。
インストラクター&フルケーブダイバーの資格を持つエンジェルさん。彼の引率のもと、私と、あとドイツからお越しのご夫婦、計4名で潜ります。
【セノーテダイブ1/THE PIT(ザ・ピット)】
場所はこちら。
ダイビングができるセノーテにもいろいろ種類がありまして、大きく分けると、洞窟の横穴をどんどん進んでいくタイプと、深い縦穴をどんどん潜っていくタイプ。
「THE PIT(ザ・ピット)」(スペイン語ではEl PIT)はそのまま、“穴”を意味しておりまして、後者の、深く深く潜っていくタイプです。40mくらいまで潜りますのでAOW以上のみ。
セノーテは淡水ダイビングと書きましたが、洞窟は地下で100km以上にわたって繋がっていて、そのまま海まで伸びているそうです。よって、このあたりのセノーテは、深く潜ると海水にチェンジするんです。
えー、じゃあウェイトはどっちに合わせればいいんですかー? と思いましたが、通常の海のダイビングと同じでよいそうです。
さあそれでは潜っていきましょう。ザバーン!!!
「THE PIT」は、スカイダイビングの要領で(やったことないですけど)、グループ全員で輪になって、体を水平にしたままふわーっと40mあたりまで潜っていきます。
そこから縦列を組み、弧を描くようにゆっくりと上昇してくるというスタイル。
どんどん潜っていくと、水深30mあたりで突如表れる雲!!
水中なのに、ぼにんやりと白いもくもくしたものが漂っているのがわかります。
これが、セノーテ特有の“ハロックライン”というやつ。マップにもHaloclineと書いてありました。
この雲のようなものはハロックラインと呼ばれておりまして、直訳すると塩分躍層。つまり、淡水と海水の境目の層のことです。先ほど書きましたが、セノーテは、海ともつながっておりますので、深く潜ると海水なんですねえ。
しかし、淡水も塩水も透明なのでは…? と疑問に思いませんか? 思います思います。その理由は、こうです。セノーテはだいたい森の中にありまして、その周囲には枯れた枝や落ち葉などがたくさん。そのような有機物が分解されるときに発生するのが硫化物。これが、淡水と海水との間に挟まれて白く濁った層を形成しているんですって。つまり、人体に有害だという説明を受けました。
でもなんか雲の上を飛んでいるみたいできれい。
ほかのダイバーさんたちが来る前に潜ると、このようにくっきりと硫化層を見ることができます。これにつっこむと、途端に視界が悪くなります。
でもそれを抜けると今度は海水の層になり、また視界がクリアになるんです。
ちょっとだけ、水をなめたら、確かに塩味がしました。40mあたりにくるとそこからは、縦穴をグルーっとゆっくり3周くらいする感じで浮上していきます。
さあ、地底湖探検開始!!
セノーテの底は見事な鍾乳洞がたくさん。
とても鋭利です。
中世浮力を取ることの大切さが身に染みてわかりました。
さすがにこの深さはスノーケルでは無理ですので、「THE PIT」はとてもダイビング向きのセノーテだと思います。洞窟内をぐるりとまわっていると、ときおり水面から差し込む光が見えます。
水面で屈折した光をはっきりととらえることができ、とても幻想的な世界が広がっています。
途中何度かハロックラインにつっこんだり、抜けたりを繰り返すのも面白かったです。最後に、インストラクターのエンジェルさんが「ちょっとライトの灯りを隠してみようぜ」のジェスチャー。
みんなで一斉に灯りを覆うと…。
わぁーきれいー///
この青さは、なんとも言えない…。美しすぎる…。レギュレーター咥えてるんであれですけど、文字通り言葉を失います。
上にダイバーさんたくさん浮かんでますけど、そこは気にしないでいただいて。時間帯によりますが、このようにまっすぐに水中に光が差す様を見ることもできます。
なんかもう天に召されそう…。
「THE PIT」は、“光のカーテン”というよりは“一直線に差し込む光”、そして“洞窟探検”の趣が強いポイントでした。地形好きダイバーさんは大興奮だと思います。
【セノーテダイブ2/Dos Ojos(ドス・オホス)】
場所はこちら。
スノーケリングもいいよ! ってことで有名な「Dos Ojos(ドス・オホス)」。ドスはスペイン語で“数字の2”。オホスは“目”を表しています。ドス・オホスとはつまり“2つの目”。
セノーテダイブを初めてやる方は、おそらくここを推奨されると思います。さほど深くもなく、地形もそんなに入り組んでなく、それでいて美しい。ダイビングにももってこいのセノーテ。
到着するとたくさんのダイバーさんやスノーケラーのみなさんがいらっしゃいましたが、ドスオホスはとても広いので、さほど気になりません。
ドスオホスは、“2つの目”というだけあって、ダイビングルートが2つあります。「Batcave(バットケイブ)」と「Barbie Line(バービーライン)」。今回我々が選んだのは、より光が入ってくるという「Barbie Line(バービーライン)」。
さあ、それでは行ってみましょう。
エントリー直後から素敵な光のカーテンが!!
透明度が高いので、ビキニの女性もくっきり。それでは潜行開始。先ほどの「THE PIT」とは違い、今度は、浅めの位置をキープしながら、どんどん洞窟の奥へと進んでいくタイプ。
このようなロープのガイドに沿って泳いでいきます。
再びの洞窟探検。
そしてところどころ水面から差す光を見ることができます。
これはやばい。
みんながいい! いい! 言うだけあります。
途中で見つけた貝の化石の穴。
貝のほうはなくなっちゃって、その間に入り込んでいた砂が化石として残ったもの。
上を見ると水面が見えるのですが、透明度が高いので、かなりクリアに見えます。
しばらく進むと見えてくるのがこちら。
え、なに!?
と思って近づいてみると…
バ、バービー!?
頭部のない全裸のバービー(と思われる人形)が血みどろでワニに食われています。これがBarbie Line(バービーライン)というこのコース名の由来なのかどうかは知りませんが、折り返し地点にはこのような意味不明な人形がくくりつけられています。
そのあと出現するのがこちらの看板。
「ALTO」はスペイン語で“止まれ”の意味。これ以上進んではいけません。こうしてルートを折り返し、再び洞窟探検と、天からの光を堪能。
もう説明いりませんね。
ほんとすごいんですよセノーテって!!
大満足の2ダイブでしたー。
セノーテは「上級者向け」とか「危険」とかいろいろと言われておりますが、普通に海で潜れるダイバーさんであればそんなに難しいことないと思います。中世浮力は、どこでも大事。
ただ、鍾乳洞かすったり、砂巻き上げたりすると、ほかの人に申し訳ないなあという…。水圧というより、そのへんの重圧はけっこう感じました。必死です。
それでは本日はこれにて終了。明日は念願の「Cenote Calavera」でのダイビングです。しばらくは、セノーテ関連の投稿が続くと思います。ご了承ください。それでは本日も最後までお付き合いくださってありがとうございました。
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