ボツワナ(2)想“象”以上!! チョベサファリロッジのボートクルーズ
現在アフリカのボツワナという国に滞在しております。ここでの目的はなんといっても初サファリ。動物そんなに興味がないと思っていましたが、そんな私でも、やはりサファリの現場に身を置くと、どこからともなくアドレナリン的なものが湧き出てまいりまして、前日から非常に楽しみで楽しみでたまらなくなってしまっていたのです。
【現在地】カサネ(ボツワナ)
Kasane(Botswana)
【天候】晴れ
【気温・湿度】17度・45%(朝)、32度・30%(昼)
【為替】1プラ=約10円
チョベ川のボートクルーズで動物に会いに行こう
本日参加するのは、夕方のチョベ川をボートに乗ってクルーズするという「ボートクルーズ」というサファリ。15:00からスタートですので、それまではホテル内をうろうろしたり、町へ出てみたり、インターネットをしたり、ゆるゆると過ごします。
自然をそのまま満喫できる環境×四つ星のホスピタリティというとても贅沢な場所。しかも一泊1,000円以下だなんて、「チョベサファリロッジ」が多くのバックパッカーさんに愛されるのもうなずけます。
15:00にボートが出発しますので、集合は14:45。
このような大きなボートに参加者が乗り込みます。
思った以上に参加人数が多く、ボートの席はほとんど埋まっておりました。
船内には、トイレと、簡易的なバーみたいなのがあり、ここでお酒やジュースを購入することができます。コーラを買ったら17プラ(約180円くらい)でしたので、もし船内で何かお飲みになる場合、ご自分で買って乗られたほうが経済的かと思います。
最初は1階席に全員が着席し説明を聞きます。そのあとは自由に2階に上がることができます。2階の定員は15人。
屋根がないのですが「日に焼けたくない」とか言ってないで、積極的に上がってみられたほうが楽しいです。あと、2階のみ喫煙可。
私のおすすめは下記。
遠くの動物は、2階席から見たほうが全体像が把握できてよいです。
近くの動物は、1階席で、同じ目線で見ると面白いです。
というわけで、
私は1階と2階を行ったり来たり、何往復もしてしまいました。
15:00になると、ボートはゆったりと流れるチョベ川に繰り出します。初サファリなので、どういった感じなのか勝手がわかりませんが、とりあえず、気持ち的には
「お手並み拝見と行こうじゃねえか、チョベさんよお」
という状態。
川の流れに沿って進んで行くと、さっそく動物を発見。
ウォーターモニターというワニです。
水際をゆっくりと移動するさまは、ワニなのにどこか愛嬌があります。
さらに行くと、遠くの遠くの左手側に見えてきたのは、バッファロー。
バッファロー? 遠いのであまりよく分かりませんが、船長がそのようにおっしゃってます。
さらに遠くの遠くの正面にいたのがヒポ。
カバさんですね。大きく口を開けた瞬間を激写。とはいえかなり距離がある。
さらに今度は右手方向に、エレファント。
に見えなくもない黒い影。んんん。すごーく寄ってみると、
あ、確かに象さんです。
「ヒポ! エレファント! バッファロー!
3種が一気に見られるなんて、今日はなんてラッキーな日だ!! 」
なんてテンション高めにおっしゃいますが船長、これでは全然臨場感がないといいますか、「3種の動物のシルエットをギリギリのところでキャッチしただけのような状態」をラッキーと言ってしまって大丈夫ですか? わたし容赦なくブログに書きますよ、真実を。
チョベの実力、こんなもんですか?
これでは、一眼の、望遠の、
むしろバズーカ
みたいなカメラをお持ちの、こういった方々が真の勝者じゃねーか、と。
ペラペラのコンデジひとつで世界を渡って行かなければならない私は、サファリでは完全に負け組ですか、と。こんなだったら私もバックパックにバズーカの一つや二つねじこんで来ればよかったなあとちょっぴり後悔。そんな私のことなんておかまいなしに、船長が次に指さした方角には、ナイルクロコダイル。
からのウォーターモニター2匹目。
出たよまたワニ。
なんだチョベは「広大な敷地を持つバナナワニ園」でしたか、だったらしかたありませんね、というレッテルを貼りかけていましたところ、隣にいたお子様が遠くの水辺を指さして叫びます。
「エレファーント!!! 」
!?
出た!! 出ましたついに!!!
チョベ川にお水を飲みに来たアフリカゾウの群れ!!
木の茂みをかき分けて、どんどん出てきます。
み、水を飲みはじめました!!
水を飲むとか、象にしてみれば普通のことなんですけどね。ずらーーーっと横一列に並んで、長い鼻を使って水を飲む様子は
それはもう圧巻。
子供の象、かわいいです。
小さいのに(実寸は大きいですけど)一生懸命お母さんの隣でお水を飲んでいます。
実は、ボツワナのチョベ国立公園は、「像の数」で有名な場所。この公園内だけで5万頭生息しているらしいです。さらに、ここはアフリカ大陸で最も象の生息密度が高いと言われておりまして、
チョベと言えば象!
で決まりなんですね。ということで、船内にいる人々のテンションもあがり、大きな歓声があがります。
しばらく眺めていると、象さんたちは、遠くのほうに歩き去ってゆきました。
象たくさんいるじゃん! チョベなかなかやりよるなあと見直してきたころ、息つく暇もなく目の前に現れたのはカバさんたち。
想像以上に大きなカバは迫力満点。
船長によるカバの説明。
「カバは恐ろしい動物やでー。足がものすごく速いんだ。時速45kmくらいなんだぞ」そしてしきりと「プレデター、プレデター」と繰り返します。
プレデター(捕食者)。草食っぽいイメージのカバですが、実は雑食で、時には他の動物の肉も食らうそうでございます。アンパンマンに登場するカバオくんのような、なんとなくのんびりしていそうな印象でしたが、恐怖に取りつかれた船長の横顔からは、
カバにはまだ私の知らない一面があるんだろうなあと容易に想像が付きました。
カバが猛ダッシュしてインパラとか襲うところはあまりイメージできませんが、ときにはそういうこともあるのかもしれません。
そして次に登場したのはバッファローの群れ。
立派なオスの角が印象的です。
みなさんでむしゃむしゃ草を食べています。強そうな見た目に反して彼らは草食。
しかし、船長の説明によると、バッファローは気性が荒く「やられたらやり返す性格」だそうで、時にはライオンなどの肉食獣に立ち向かってゆくこともあるそうです。気性が荒く、やられたらやり返す“草食男子”だと思ってください。これはかなりめんどくさく、非常に扱いが難しいと思われます。
だんだん日が沈み始めたころ、群れではなく1頭だけで草を食べている象を発見。
これは近い!!
こんなに近くに野生の象がいるなんて信じられません。わあわあ騒ぎ立てる人間のことなんて全く気にならない様子でひたすらお食事に夢中。
豪快に草を薙ぎ倒す音や、むしゃむしゃと咀嚼する音まで鮮明に聞こえます。
おなかいっぱいになったのか、たくさんのギャラリーを全く意に介さずにスタスタと去っていく象。
こいつもぼっちか、でもがんばってこ!!
なんて思いながら、去っていく象を見送り、最後はチョベ川に沈むサンセットを見てツアー終了。
ヴィヴィッドなフューシャピンクとオレンジは、今まで見たどの夕日とも違い、ハッとするほどの鮮やかさ。同じ太陽でも、見る場所によってこうも雰囲気が変わるものかと、不思議でたまりません。沈んでいくところなのに、最後の最後までエネルギーを放ち、力いっぱい輝くボツワナの夕日に元気をもらったような気がします。
こうして私はサファリが好きになりました
動物園って、実は昔からちょっと悲しくなるというか「かわいそうだな」と思ってしまう自分がおりまして。どこか遠いところから連れてこられて、檻の中で飼われて一生を終えるのかと思うと…。しかも、絶対日本以外から連れてこられたよねっていうめずらしい動物に限って1匹しかいなかったりする。
そう考えると、こういうサファリは、動物がメインというか、動物の暮らす世界に人間がひとときおじゃまさせていただく、みたいな感じがすごくいい。こっち向いてよーと思っても知らんぷりでごはんをもぐもぐ食べていたり、出てきたと思ったらあっという間に逃げてしまったり。そのほうが自然体で、しっくりきます。
つい先日、ケープタウンの水族館で水槽ダイビングをしてきました。今までにないくらい魚が近くで見られておもしろいなあとは思いましたが、それは海で目にする世界とは全く別物。
いくらめずらしい魚を間近でたくさん見せられても、実際の海で目にする、自由に泳ぎ回る魚たちを見るドキドキ感には遠く及ばないということがわかりました。
たぶんそれと同じです。
いいですね、チョベ国立公園のサファリ体験。
序盤完全に見くびっておりましたが、その実力には脱帽です。
星5つ。みなさまにもぜひぜひおすすめしたい場所でございます。
これから先、タンザニア、ケニアあたりでもたぶんサファリツアーに参加すると思うのですが、これがすごく楽しみになってきました。明日は、朝のゲームドライブサファリに参加して、そのあとザンビアへと舞い戻ります。本日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
【チョベサファリロッジおすすめサファリ】
ボートクルーズ:235プラ(約2,500円くらい)
公園入場料:70プラ(約750円くらい)
15:00~18:00(集合14:45)
●アドバイス
2階席に上がられる方は、日焼け止めをしっかりと。遮るものはありません。バズーカ(高性能望遠レンズ)をお持ちの方は、ぜひ装備して行かれるとよいでしょう。
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