南アフリカ(4)ケープタウンのウォーターフロントでささやかな爆買い
早いもので、本日、ケープタウン最終日となりました。フルで使える日数は4日ですからね、あっという間です。めぼしい観光名所はほぼ制覇し「ああこの街はきれいで暮らしやすいけど、お金がどんどんなくなるなあ」ということにやっと気づいた今日この頃です。
【現在地】ケープタウン(南アフリカ)
Cape Town(South Africa)
【天候】快晴
【気温・湿度】20度・52%(昼)
【為替】1ランド=約7円
本日のタイトルは若干煽りすぎたような気がします。もちろん、中国から日本に旅行にいらした人々が使われる金額と比較すると、私が使った金額なんて雀の涙程度。しかし
「セーブマネー・セーブライフ」
命と金を無駄にしない。これをスローガンに旅をしている私の経済力でいうと、本日のお買い物は「爆買い」に相当する出費でしょうね、ということで。ぜひおこらないでください。
観光もひと段落し、最後にやることといえば、ショッピング。このたび私は、ケープタウンでおすすめのショッピングスポットを発見してしまいました。もっと土臭い冒険談がお好みの方にはちと物足りないかもしれませんが、雑貨好き! かわいいもの好き! ショッピング最高! みたいな方はきっとグッとくると思います。
その名は「WATERSHED」。地図でいうとここです。
このあたりは「ウォーターフロント」と呼ばれる、海に面した清潔なエリアで、たくさんの商業施設があつまっています。
「WATERSHED」はなんというか、クラフトマーケット的な感じで、手作り感溢れるアイテムが多く、このような大きなガレージのような建物に複数のお店が入っているのです。
お店に売ってある商品の多くは、販売している方の手作り!! 大量生産ではなく、一つ一つ丁寧に心をこめて作られた、世界で唯一のアイテムなのです。実際に作っていらっしゃる方もちらほら。
アフリカっぽさを感じさせるカラフルで華やかなアイテムがならんでいて、ふらふら見ているだけでも楽しいです。
この中で、私がいいなと思ったショップをご紹介します。
【おすすめショップ1】
大きなビーチサンダルが目印のお店。店主の男性が、FLIP FLAP(フリップフラップ)つまりビーチサンダルを使って作った動物たちがたくさん!!
しかもただのビーチサンダルではありません。ビーチの清掃をしていてゴミとして集められたビーチサンダルです。確かにビーチサンダルっていろんな色がありますからね。売られている動物たちは一切着色しておらず、すべて天然の(? )ビーチサンダルの色。それを貼り付けてこんなにカラフルに仕上げているんです。
大きいものから小さいものまで、所狭しと並んでいます。
この動物たちは、バックパッカーさん向けお土産にピッタリだと思うのです。
なぜなら、落としても、つぶしても、壊れない。
だって発泡ウレタンだかポリエチレンだか、そういう素材でできていますからね。陶器やプラスチックだとどうしても衝撃に弱く持ち歩くのに不安が残りますが、これなら安心!!
ということで、私は
ペンギン2匹をお買い上げー。
かわいいでしょう。かわいいんですよ。こんなふうに、じっとこちらを見ていました。
これは買わずにいられません。
ちなみに、ペンギンは2サイズあります。
私が買った小さいほうは1個80ランド(約560円)、大きい方は1個150(約1,050円)ランドです。
もっとたくさん欲しいんですけど、ただでさえ過積載の私のバックパックでは、これが限界。ちなみに、マダガスカルで購入したラフィアの小物入れにミラクルフィット。
今こんな感じで私のバックパックに収まっています。
【おすすめショップ2】
お店の女性がひとつひとつ手作りで編まれたぬいぐるみのお店。いまだ貧しい暮らしを抜け出せない現地の方々のコミュニティを支えるため、このような小物製作をして収入の手助けをしているそうです。ということで、私はこちらをお買い上げ。
ペンギン。
定価350ランド(約2,470)はね、これ1泊分の宿泊費をはるかに超えた金額です。
いい大人が、2,470円にものすごく悩んで、お店に3回足を運んで、4回目に購入。たくさんペンギンがいた中でも、断トツ私が買ったペンギンがかわいくて、4回目、ついにお店の女性が350ランドを300ランドにしてくれたことが決定打となりました。彼女が作ったそうです。
こちらはコットンニットを使用したぬいぐるみですから、当然、衝撃や圧力にも強く、これまたバックパッカーにおすすめの逸品。ほかにも、なんの生物をモデルにしているのかよくわからないかわいいぬいぐるみが売ってありました。
何かわからないのにかわいいというのはなかなかすごいことだと思うのです。
【おすすめショップ3】
こちらは、アフリカや南アフリカをモチーフにしたグラフィックが特徴的なTシャツ屋さん。このブランドは、ほかのお土産屋さんでも売られていることがあるのですが、全バリエーションが揃うのはたぶんここだけだと思います。
ここで私が購入したのは、「LOVE AFRICA」Tシャツ(左はケープマウンテンの頂上で買ったTシャツ)。
このTシャツは、最終的に、エジプトに到達した時点で着用予定です。はたして最後ににっこり笑って
「愛してるぞアフリカ! 」
と思いながら袖を通せるのか…。まだ分からないですが、どうぞこれから4か月、期待して見守っていてください。
【おすすめショップ4】
最後は、南アフリカっぽい小物のお店です。南アフリカではビーズ製品がとても豊富で、アクセサリーから小物まで、カラフルでポップなアイテムたちを目にすることができます。
私はアクセサリーにそこまで興味がないので、ボールペンとライターケースをお買い上げ。
それぞれ50ランド(350円)です。中身を使い終わったあとはちゃんと取り外せて、再利用できます。どのパターンにするかで相当悩む。
ブレスレットやピアスがお好きな方は、バリエーション豊かで、どれも30(約210円)~50ランド(350円)なのでおすすめです。
雑貨、手作り、世界に一つ、リサイクル、とかそういうワードにぐっときてしまう方にはぴったりのショッピングセンターですな。もし行かれる際には、ぜひ立ち寄ってみてください。
オシャレな“食”を楽しみたいならぜひ
ちなみに、この建物のすぐ隣ににある「V&A Food Market」は、ランチにおすすめのお店がたくさん入っています。
普通のマーケットよりややお高めの気がしますが、なんといってもおしゃれですからね。そこは仕方ありません。
たぶん、すべてがマダガスカル基準になってしまっていて、もう何を見てもおしゃれに感じるという病。
私は、こちらのお店でランチを購入。
ラム肉を煮込んだものと野菜をくるくるっと巻いたラップサンドを注文。
それを持って外に出ると、
なんということでしょう!!!
天気がいい日には、テーブルマウンテンがくっきり見られるんですね!!
こちら、今日一のテーブルマウンテン。
海と南アの国旗入り。渾身の1枚です。
ぜひデスクトップ画面や、待ち受けにどうぞ。このあたりは本当にきれいで治安もよく、お散歩するのにぴったりの場所です。ここから歩いてすぐのところに、観光スポットとして有名な時計台もありますよ。
ということで、本日の日記はここまでです。
ケープタウンについて思うこと
本日最終日ですので、簡単に、滞在中に感じたことを記します。ケープタウン、一言でいうと「私好きだなー、この街」。エジプトあたりからアフリカを南下してこられた方々が、ここを天国だとおっしゃるのもうなずけます。“ケープタウンはアフリカであってアフリカでない”とかよく言われます。「じゃあなんなんだよ」と思っていたのですが、確かにここはアフリカではないのかもしれませんな。
4か月、語学留学していたカナダのバンクーバーに少し雰囲気が似ている感じ。
天気の悪い日はびっくりするぐらい遠くの景色が見えませんが、晴れてみると、なんだかすごい。ただ街をあるいていても、見上げると正面にテーブルマウンテン。
右を見るとライオンズヘッド。
ケープタウンは、風水的にみるとかなり最高の位置と造りらしく、街を囲むように山が配置され、その先に穏やかな海があります。
周囲をしっかり保護されている状態なんですね。自然の要塞的な。確か、テーブルマウンテンから見下ろした景色が、第三新東京市みたいに見えました。そう言われてみると、確かに、ここで生活していると、なんとなく“すごく大きなものから守られている安心感”的なものを感じます。
驚いたのは、人々のフレンドリーさ。ホテルのレセプションの人、バスの運転手さん、コーヒー屋の店員さん、観光スポットの入り口に立っている人。
みなさんね、「ハロー」とか「ウェルカム」のあとに、必ずなにか一言二言付け加えてくれるんですよ。それがすごく印象的でした。
「どこから来たの? 」とか「またおいでね」とか「今日はどうだった? 」とか「楽しんでる? 」とか。できるだけ知らない人との会話を避けるようにして生きて来た私ですが、こんなふうにニコニコ笑って話しかけられると、ついうれしくなって、足を止めてしまいます。「今日はあそこに行って楽しかった」だとか「ここすごくいいね、また来るよ」とか、驚くべきことに、知らない人と会話をする時間が増えました。
そしてポイントは、会話の最後にウィンクしてくれる!! 若い女性がやるとすごくかわいいですが、ウィンク、おじさんがやるとこれはまた違ったかわいらしさがありますな。私もウィンクできたらいいのですが、残念ながら顔の筋肉をうまく動かせず“苦痛に歪んだ表情”にしかなりません。
レインボーネーションと言われるだけあって、歴史的にさまざまな背景を持つ人々が混ざり合って暮らす街。だから、外国人に対してもとても開かれた雰囲気で、両手を広げて大歓迎してくれている気がしました。
ケープタウン市内1日ツアーに参加したとき、ガイドのナディアさんと、一緒にツアーに参加したドミニクさんが、ランチに出たフィッシュアンドチップスとポテトを半分くらいお残しになったんですよ。旅行を始めてからご飯を残さなくなった私は完食したんですけどね。
そして、ナディアさんがお店の人に頼んで2人が残したものをランチボックスに入れてもらいました。
ツアーが終わって、市内に戻ってきて、車から降りて観光していると、ホームレスの方がナディアさんに「お金をください」と言ってきました。ナディアさんは「お金はあげられないけど、今日の晩御飯だったらあげられるわよ」と、ランチの残りをホームレスの人にプレゼント。
私は海外旅行に行った先で、現地の方にお金をあげることはほぼありません。おうちとお金がない、体が不自由で働けない、そんな方々はよく旅行者である私に向かってお金を要求します。
でもそのような方々の生活をどうにかする役目を担うのはその国の福祉であって、外国から来た旅行者に頼るのはなんか違うんじゃないの? と思ってしまうのです。
たまたまかもしれませんが、そういえば、ホームレスの人は、どこからどう見ても旅行者な私ではなく、「南アフリカ観光ガイド」というバッジを付けたどこからどうみても現地人のナディアさんにまっさきに声をかけたなあ。
ご飯の量多すぎて食べきれず残しちゃった。だったらその残りを欲している人にあげたらいいんじゃない? っていうシンプルさ。なんか健全な感じを受けたんですよね。
ケープタウンでは、路上で演奏している人や、体が不自由な人が何か雑貨を売っているシーンにたびたび出くわしましたが、見ているとかなりたくさんの人がドネーションというか、小銭を置いていかれるます。ガイドのナディアさんもあげてたなぁ。パパが小さな子供に「あげておいで」といって小銭を渡したり。
そういう行動がとてもスマートで、うまく言えないですけど、この感じはすごくいいなあと思いました。
ツアーガイドのナディアさんが言うには「物価がどんどん上がっていて、でも給料は上がらないからけっこう大変なのよ」とのこと。「だから、みんなほんのちょっとのことでもチップチップ言うようになった気がする。そうやって無いところから無理やりお金を作っていかないと生活が苦しくなってるんだと思う」。なるほど確かに、ほとんどの観光地で『地球の歩き方』に掲載されている料金より値上がりしていますね(ぼられているとかではなく公式に)。
暗い歴史を乗り越えて急速な勢いでこれだけ発展すれば、その反動でそんなふうになっちゃうのかな、なんて思ったり。
私のアフリカ大陸を北上旅行はこれからなので、まだ他のアフリカというものを知りません。聞くところによると、(言い方悪いかもしれませんが)南アフリカを最高点にしてあとはどんどん生活水準が下がってくるそうです。
これが、アフリカを南下してくる方のほうが多い理由の一つ。国を移るごとにどんどん良くなる方がいいですもんね。
まあでも、北上するにつれ過酷になっていくというのは、なんというか、プレイヤー(私)のレベルがどんどん上がっていく感じがして、それもまた面白いのではないかと思うのです。
暗い歴史を感じさせないくらいに明るくて優しい人の多いケープタウン。美しい海と山に囲まれ、自然豊かでありつつ、しっかりと近代化された先進的なところでした。ここで何不自由なく滞在した数日間。私のレベルはまだ少しも上がっておりません。アップしたのは体重だけです。
ここから先、どうなっていくのか、正直不安もありますが、元気にがんばってまいります!
明日からは、丸一日かけて、ナミビアのウィントフークという町にバス移動。あ、その前に、ケープタウンでもうひとつ大切なイベントを控えているんですよ!! 明日のブログをお楽しみに!!
それでは本日も最後まで読んでくださってありがとうございました。
コメントを残す