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2016-06-03

南アフリカ(3)バルトロメオが見つけたインペルダウン「ロベン島」

ロベン島_ケープタウン

世界一周の途にある私は、現在第2か国目、南アフリカ・ケープタウンにおります一昨日は市内1日観光を満喫し、昨日はテーブルマウンテンに登ってまいりました。では三日目の本日は何をしましょうかね、と。こんなときは地元の人に聞くのがよいでしょう

【現在地】ケープタウン(南アフリカ)

Cape Town(South Africa)

【天候】くもり

【気温・湿度】18度・55%(昼)

【為替】1ランド=約7円

おすすめの観光スポットはどこですか?

ということで、宿泊しているゲストハウス「91LOOP」のレセプションの人に聞いてみます。「一日観光とテーブルマウンテンはとりああえず済ませてきましたけど、あとおすすめの観光地つったらどこになりますかね?

「ロベン島は行った? 」

「行ってないですね。なんですかそれは」

【ロベン島】

ケープタウンから12km沖合にある島。潮流が激しいので、脱出困難なことから、刑務所として機能していた場所。アパルトヘイト体制下の南アフリカで、ネルソンマンデラ元大統領が「政治犯」として収監されていた刑務所で、現在は世界遺産になっています。

なるほど、まじめなやつですね。わかります。南アフリカを理解するうえで避けては通れない場所。ふざけてばっかりではなく、時にはそういった観光も必要。ちなみにこのロベン島を発見したのは、バルトロメオ・ディアスという人。

要は、バルトロメオ

01

が見つけた

インペルダウン

02

ってことですよね。

行きましょう行きましょう。

こうしてロベン島行きを決めた私は、さっそくウォーターフロントにある時計台のすぐ目の前、ロベン島行きツアーの発着所までやってきました

ロベン島_ケープタウン

この日の空は分厚い雲に覆われて、くらーいムード満点です

ロベン島_ケープタウン

絶好の監獄日和。

【ロベン島ツアー】

チケット料金:350ランド(約2,450円)

島までのフェリー代と、ロベン島内のバスツアーなどすべて込み。

時間:9:00、11:00、13:00、15:00

私は13時発のツアーに参加し、ロベン島を出たのが16時ごろ。フェリー本土の発着所に戻って来たのは16時40ごろでした。

そういえば、一昨日参加したツアーのガイド・ナディアさんも行ったほうがいいと言っていましたし、そのとき仲良くなったドミニクさんはすでに行っていてすごくよかったと言っていた気がします。ゲストハウスでよく顔を合わせるインドから来てる歯医者さんも、アメリカからボランティアしに来た女の人も、みんなおすすめしてきたなあ

何のことかわからず「へーそうなんだ」と流していましたが、ここのことだったのですね。

人気があるツアーらしく、『地球の歩き方』にも予約したほうがいいと書かれていましたし、市内を循環する観光バスの音声ガイドもそのように言っておりました。私は運よく予約なしで参加できましたが、確かに世界中から様々な国の人たちが参加している印象を受けました。たぶんですけど、外国ではもっと「ケープタウンに来たらロベン島に行くべき」みたいなことを強く推奨しているんじゃないですかね。

もし行く日と時間が決まっていらっしゃるなら、まえもってこの発着所に出向いてチケットを買っておくとよいと思います。

私が参加したのは13時発のツアーで、チケットを買うときに、12:30に船の乗り場に集合するよう言われました。ですので、出発のギリギリにチケットを買うのは難しいと思われます。少なくとも30分前には行っておいた方が無難です。

昼ご飯をめぐる戦いの記録

少し時間があったので腹ごしらえ。海に面したこの町はお魚がおいしいので、フィッシュバーガーを買ってみました。

ロベン島_ケープタウン

かなりワイルドな提供スタイルですね(ひとくちかじったのは私)。白身魚のフライをパンに挟んだマックとかで売ってそうなやつを想像していたのですが、違っていました。お魚のすり身と何かを練って丸くして揚げた感じの何かをパンに挟んだもの。これはこれでおいしかったです。

ソースは4種類から選べるのですが、私は無難にタルタルにしました。

ロベン島_ケープタウン

チャレンジ精神が旺盛な方は、PELIPELIを選んでみるといいんじゃないですかね。

港を眺めながら食べたくて、外のテーブルに陣取ります。優雅にのんびりランチとかいいよねーなんて思っていたのもつかの間、

目の前に敵が出現。

ロベン島_ケープタウン

カモメが私のランチを狙ってやがります。

絶対負けられない戦いとはこのこと。こっちはお腹減ってんだ。

しかし…!!

ロベン島_ケープタウン

不覚にも、一瞬の隙をついて、大好きなオニオンリングを失いました。

写真に夢中になった私が悪い。カモメが盗ろうとするギリギリの瞬間を押さえようと思ったら、普通に盗られてしまいました。一瞬で心が折れた私はおとなしく屋内に退散し、フィッシュバーガーを完食。ここで食事をされる方は、十分注意してくださいね

それではロベン島へと出発です

12:30フェリー乗り場に到着すると、すでにたくさんの人が集まっています。

ロベン島_ケープタウン

アパルトヘイト時代の抑圧と差別の記録、そしてマンデラ元大統領をリーダーとして自由を勝ち取るまでの歴史が展示してあります。

白人はこっち、黒人はあっち。

ロベン島_ケープタウン

黒人の方は、ベンチに座ることすら許されませんでした。

ロベン島_ケープタウン

マンデラ元大統領がロベン島の監獄から解放されたのが1991年。このとんでもないアパルトヘイトとかいう人種差別体制がわずか数十年前まで普通に存在していたのかと思うと驚きを隠しきれません。日本という島国でぬくぬくと生活してきた私は、人種によって差別されるということがどういうことなのかを肌で感じたことがなく、全然リアリティがなかったのですが、ここへきて初めて、ほんの一部ではありますが、その実態を知ることができました。

ロベン島に行く船は、このように大きくてすごく立派。そして相変わらず不穏な空模様。

ロベン島_ケープタウン

体感温度が私とは違うと思われる海外の方々は、オープンデッキへ。そんなん寒いわ、という私は、迷わず屋根と壁がある船内へ。約30分でロベン島に到着します。

ロベン島の港には観光バスは待機していて、ここからはそれに乗って観光。

ロベン島_ケープタウン

島の施設についての説明をうけながら、島内をぐるっと一周します。

少しの休憩をはさんで、降ろされたのは、一つのシンプルな建物の前。

ロベン島_ケープタウン

ロベン島_ケープタウン

そう、ここが監獄施設。多くの政治犯の方々や、アフリカ独立の父・マンデラ大統領が27年にわたり収監されていた場所です。

この監獄内を案内してくれるのは、かつてここ収監されていたことのある方。自らの経験を交えつつ、ここでの暮らしや当時の心境について語ってくださいました。

ロベン島_ケープタウン

あのー、実際問題ね、「インペルダウン上陸したったー」みたいな空気ではありませんので。

ロベン島_ケープタウン

最後に「なにか質問は? 」と聞かれて「つらい経験を毎日人に話していると、記憶が消えなくて。自分がつらくなるのではないですか?  」みたいなけっこう切り込んだことを聞いた人がいて、

「思い出すのはつらいですが、自分が話し後世に伝えることが明るい未来につながると信じてこの仕事をしています」とおっしゃってました。

思い出すの辛いですよ絶対。

こんな部屋で、

ロベン島_ケープタウン

ロベン島_ケープタウン

こんな布団で寝ていた記憶。

ロベン島_ケープタウン

監獄施設を出ると、心なしか空が晴れておりました。

ロベン島_ケープタウン

こうして島内に2時間半ほど滞在し、再びフェリーに乗って戻ります。島内では自由時間とかはありません。勝手にどこかを見て周ったりするタイミングはないので悪しからず。

ここでの感想は「もっと予習してからいけばよかった…」です。あまりに知識がなさ過ぎて、マンデラ元大統領以外の登場人物のことが一切分かりませんでした。漠然と、ブルーハーツの「青空」のような気持にさせられましたとしか…。ここで世界に向けて述べられるような立派な意見・考えはないに等しいのですが、ただただ、このようなどう考えても異常な人種隔離政策は、二度と実施されるべきではないと強く思いました。

ケープタウンに来たらとりあえず寿司という風潮

ウォーターフロントに戻ってきたのが16:40ごろ。暗くなるまでにまだ少し時間が残されていますので、「ロベン島」や「ケープポイント」などを最初に発見した「バルトロメオ」じゃなかった「バルトロメオ・ディアス」の像を見てから帰ることにします。

ウォーターフロントから歩いていけるケープタウンの鉄道駅にほど近い広場。そこにあるのがバルトロメオ・ディアスさんの銅像です

ロベン島_ケープタウン

あ…なんかバルトロメオ、思ってたのと違った。

バルトロメオは英語で書くと「Bartholomew」。あれ、バーソロミュー?? ん? バーソロミューはくまじゃないの? よくわからなくなってきました。え、もしかして同一人物だった的な? いやさすがにそれは…。うーん小田先生、これはどういうことでしょうか。

上記全て『ONE PIECE』についての考察です。

まあなんかあるんでしょうね。伏線的なものが。

こうして南アもケープタウンもまったく関係ない話で脳内を満たし、ワンピースのこの先の展開に期待しつつ、バルトロメオとお別れ。

夕方になってきましたので、ふたたび空腹を感じます。お昼にまあまあのサイズのフィッシュバーガーを食べてはいたのですが、食欲はこれ仕方がありません。私はたぶん今、世界一周を始める前より太ったよね、絶対、という自覚があります。笑えます。

この街でイチオシの食べ物と言えばなんといってもお魚です。ということは、ここで食べるべき食べ物と言えばやっぱり

SUSHI!!!

地元の方々や、他の国の旅行者からも人気の寿司。街の中にもたくさんの寿司レストランを見かけます。南アフリカについて書かれた旅ブログなんかでも、ここケープタウンでお寿司を食べるのがセオリーのよう

ということで、私は一昨日参加したツアーのガイド・ナディアさんに、「地元の人から人気のイチオシのお寿司が食べられるレストランはどこですか」と聞いておりました。

「あまり高級すぎず、かといって味より量、みたいなところではないレストラン希望」と付け加えて。

そうして教えていただいたのが「Beluga(ベルーガ)」というお店

ベルーガとはシロイルカのこと。かわいい名前じゃないですか。ナディアさんもよく友達や家族と行くそうで、ここにはお手頃価格の寿司セットがあるとのこと。ウォーターフロントからホテルまでの道すがらにありますので、寿司経由でホテルまで帰ることに決定。

【Beluga(ベルーガ)】

ベルーガ

The Foundry、Prestwich St、Green Point, Cape Town、8001

ベルーガ、思ったより高級そうな内装です。

Beluga(ベルーガ)

落ち着いた店内は、席も広々と配置されており、ゆっくりと食事を楽しむことができます。

寿司以外にもたくさんのお料理を提供しているのですが、寿司目的で行く方は、メニューブックのこちらのページをチェック。

Beluga(ベルーガ)

165 ランド、185ランド、195ランド、225ランドの4種類の寿司セットがお得に食べられます。

いまいちどんな内容なのか想像できなかったのですが、程よい価格帯の195ランド(約1,365円)のセットにしてみます。

Beluga(ベルーガ)

それがこちら。

Beluga(ベルーガ)

盛り付けもキレイです。

しかもちゃんとやまさのお醤油(ノーマル、減塩)と、ガリとわさびまで付いてきました。

Beluga(ベルーガ)

あ、ちなみに私は日本から殿さま醤油というものすごくおいしい山口県の特産品を持参しておりますので、もちろんそれをつけていただいたんですが。

どれがレインボーロールでどれがカリフォルニアロールなのか、私にはわかりませんでした。あとこれね、写真では分かりづらいかもしれませんが、

量がとてもとても多いです。

もしかしてこれ1人で食べる用ではなくてシェアする用なのかもしれませんけどね、まあ苦しかった

でも、よく考えてみてください。遠く離れた異国の地で、日本人が寿司を残すということが何を意味するか

作ってくれた人、相当傷つくと思うんですよ。

だって食べてる途中も、日本人か聞かれて、おいしいか聞かれて、日本で食べる寿司と比較してどう思うか聞かれて、とにかく私のリアクションを気にしていただいてましたからね。

海外で提供される寿司が日本で食べる寿司と同じである必要はないと思っている私は、このおしゃれな感じの寿司もとてもおいしくいただきました。七味がかかったマグロやキャビアが乗ったサーモンなんかも個性的でいいですよね。

そして、こんな状況で残せるほどハートが強くない私は、もちろん必死で完食。

ごちそうさまでございました。

【ひとりで「ベルーガ」に行かれる方にアドバイス】

すごくお腹いっぱいになりますので、できるだけ空腹のタイミングを狙って行くといいと思います。しっかりコンディション整えて望まないと、後悔することになります。

こうして今日も暗くなる前にホテルへと帰還。日の入りがだいたい17:30ごろですので、18:00には必ずホテルにいるようにと自分で門限を設定しております。夜遊びもせず、おとなしくゲストハウス併設のカフェでブログ執筆にいそしむ私は日本にいたころとほとんど変わっておりません。それでは本日も、最後までお読みくださってありがとうございました。

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コメント4件

  • こんにちは。

    タイトルを見たとき、「バルトロメオ=ディアス」のことかと思ってしまいました。笑。

    この人が、「嵐の岬」と言ったのを、ポルトガル国王が、「それじゃ、縁起が悪い。」と言って、「喜望峰」になりました。

    人種問題については、日本は、素晴らしいことをしています。
    世界の歴史で初めて、人種差別撤廃条約を国際舞台の場で訴えたのは、日本です。
    もっと日本人が知ってもいいのになあ、と思います。

    良かったら、ご覧ください。
    では、気を付けて良い旅を!!

    「日本が世界の歴史で初めてした誇っていいこと」
    http://yukashikisekai.com/?p=3031

    • mayumi mayumi より:

      ここんとうざいさん
      なんだかとても、勉強になります!!今バタバタしており、ゆっくりネットができないのですが、落ち着いたらじっくり拝見させていただきます!

  • Sakura より:

    Mayumiさん、こんにちは。
    マダガスカルは私の行ってみたい場所トップ5に入っている国なので、楽しくブログを拝見いたしました。

    南アフリカは去年行ったのですが、喜望峰、ペンギン、テーブルトップマウンテン、ロベン島と、私ももれなく網羅いたしまして、懐かしくブログを読みました。しかも。このベル―ガにも行きました♪ 私も地元の人に推薦されて。

    それで嬉しくなって思わずコメントしています。

    南アフリカは物価が安く、食べ物がおいしくてよかったです。どうかお気をつけて、南アフリカを満喫してください♪

    • mayumi mayumi より:

      Sakuraさん
      コメントをいただきまして、ありがとうございます。
      ベルーガまで同じだなんて、奇遇ですねo(^▽^)o
      お寿司、おいしかったし、お店の方も感じがよくて、とてもよかったですよねー!!
      ケープタウン、住みたいと思うくらいとても好きになりました!
      マダガスカルは、もっともっと物価が安く、もっともっとワイルドですが、ぜひ行かれてみてください!!

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