エジプト(3)アブ・シンベル大神殿で発見! アニメ&漫画の原点
現在、世界一周をしております私は、エジプトにおります。マダガスカルからはじまったアフリカ北上旅最後の国。滞在しているのはアスワンという町でして、本日はアスワンから日帰りでアブシンベルへのツアーに参加してまいりました。その様子をゆるーくお届けいたします。
【現在地】アスワン(エジプト)
Aswan(Egypt)
【気温】30度(昼)
【天気】晴れ
【通貨】1エジプシャンポンド=約9円
アブシンベルツアーに参加したよ
滞在しているアスワンからアブシンベル神殿に日帰りで行くのはとてもメジャーな方法。たくさんのツアー会社が催行しています。ただでさえ暑いエジプトですが、アブシンベルという場所はその中でもとくにあっついエリア。気温が上がってからの観光は自殺行為にあたります。
ということで、かなり早朝に出発し、午前中にアブシンベル観光。そして午後一にはアスワンに戻ってくるというスケジュールです。
3:00 ツアーのバスが迎えに来ました。
ハイエースタイプのミニバンで、アスワン市内のホテルで観光客をピックアップしていきます。
4:00 車が満席になったところで、アブシンベルに向けて出発。
ここから約3時間のドライブです。
7:00 アブシンベル到着
200エジプシャンポンド札で払おうとしたら、おつりがないと断られました。エジプトどこもそうですが、200ポンド札めっちゃ嫌がられる。使えない場所のほうが多いので、そんな札がなぜ流通しているのか疑問。
【アブシンベル大神殿】
入り口は神殿の背後にありますので、ゲート入場後はぐるっと神殿をまわりこむ形で歩いてゆきます。
はい正面どーぞー。アブシンベル大神殿。
でっかいですねー。
私との比較。
うーん、でかい。
古代エジプト新王国時代第19王朝のラメセス2世によって作られた、エジプトを代表する世界遺産です。エジプト遺跡観光への熱量がそれほど高くない私でも、さすがにアブシンベル大神殿はぜひこの目でみて見たかったですよ。
とりあえず、外観だけでもものすごく圧倒されます。くっそ暑い中がんばってここまで来ただけある。ただバスに乗ってぐうぐう寝ていたただけですけども。
大神殿の正面には高さ20mほどのでっかい男性が4名鎮座していらっしゃいますが、これは左から順に、ラメセス2世、次がラメセス2世、その隣がラメセス2世、そして一番右もラメセス2世。左が最も若いラメセス2世で、右に行くほど歳をとっていくそうです。
自分大好き、ラメセス2世。
入場料にガイド料が含まれていますとのことですので、サクッとガイドさんの説明を聞き、内部へ。
内部撮影禁止ー。
というわけで写真なしーなんですけれども、このアブシンベル大神殿の中には、漫画アニメ好きとしてはぜひともチェックしておきたいレリーフがあるんですねえ。
それがこちら。
カデシュの戦いで戦車に乗る、これまたラメセス2世のレリーフ。
戦車を引っ張っている馬の脚がたくさんあることにお気づきでしょうか。
あえて脚をたくさん描くことで、馬が猛スピードでかけてゆく様を表現しているのです。
そう、これがアニメーションや漫画の代表的な技法「デフォルメ」の原点だと言われています。
前足2本後ろ足2本よりも、前後ともに4本あったほうがぐっと躍動的。
戦地に赴くラムセス2世のかっこよさが2割増し。
むかーしのアメリカのアニメ『ロードランナー』の鳥に始まり、
手塚治虫先生も、
赤塚不二夫先生も、
世界中のアニメーションや漫画で使われる“猛スピードで走る”という動作のデフォルメ。実は約3,300年前にすでに取り入れられていた伝統的な技法だったんですねえ。ちなみにアニメーションの原点という情報、偉そうに描きましたげとこの日のガイドさんの説明で初めて知りました。
続いてお隣にあるアブシンベル小神殿に行ってみましょう。
【アブシンベル小神殿】
こちらはラメセス2世が、王妃ネフェルタリのために建設した岩窟神殿。
ネフェルタリとか言われるとどうしてもアラバスタを思い出してしまう。ビビちゃん、いい子だったなあ。
正面6体の像は、左から順に、ラメセス2世、王妃ネフェルタリ、ラメセス2世、ラメセス2世、王妃ネフェルタリ、ラメセス2世。
ラメセス2世ww
こちらも内部撮影禁止でしたー。
生きる気力すら奪いかねないバーニングな暑さの中、このようなとんでもなくでかい神殿を作らせた自分大好きラメセス2世。
いくら権力があっても自分の像(+嫁の像)を作ろうよ、なんてなかなか言えることではありません。作業に携わった人々も内心「まじかー」と思いつつ、心を無にして働いたことでしょう。
アブシンベル大神殿&アブシンベル小神殿に来てみて思ったことは、
ラメセス2世の自己顕示欲&権力がすごい。そしてアニメーションの原点が見られてよかった。
以上2点です。
わざわざこんなエジプトの南の端のアブシンベル神殿まで来ておいてこのような稚拙な感想しか持てず、アブシンベル神殿やエジプトに対してとても申し訳ない。昔っから、世界史とか日本史とか大嫌いで。古代エジプト史と聞いただけでちょっと構えてしまいます。
アブシンベル神殿の目の前にあるナセル湖。
この先、もうちょっといくとスーダンです。
暑くて、神殿の駐車場の近くの売店でコーラを買おうと思ったら、20エジプシャンポンド(約180円)でした。町中なら5ポンド以下で買えるのに…。水分は町でたっぷり買いこんで行ったほうがよいでしょう。アイスも20エジプシャンポンドです。
【アスワン発アブシンベルツアー】
■スケジュール
- 3:00 車がホテルに迎えに来る
- 4:00 アスワン発
- 7:00 アブシンベル神殿到着
- 自由に観光
- 9:50 アブシンベルを出発
- 13:00 アスワン到着
■料金
- ツアー(アスワンからの送迎のみ):100エジプシャンポンド(約900円)※要交渉
- アブシンベル入場料:115エジプシャンポンド(約1035円)
アブシンベル入場チケットは100エジプシャンポンドなのですが、ツアー客全員強制的に115ポンド(15ポンドはたぶんガイド料)を払う感じになっていました。そして「ガイド料は入場料に含まれてるから」という説明を受けます。謎です。
チケットを買う時におつりがないとか言われますので、ちょうどの金額を用意して行ったほうがよいでしょう。
この先、いい大人が“体調不良”を言い訳にします
アスワンに戻ってきたのが13:00ごろ。同じツアーに参加していた韓国からの旅行者さんといっしょにお昼ごはん。
タヒーナというゴマのペーストと、野菜サラダ。これをアエーシというピタパンみたいのに挟んで食べます。
メインは、昨日から食べ続けているファラフェル。そらまめのコロッケです。上に乗っかっている肉は、もらいものです。
この日アスワンに戻ってからは、アスワンのメインの遺跡を観光しようと思っていたのですが、暑さと体調不良のため中止。もちろんブログとかちゃんと更新できているので、死に至る病とかではなく、ちょっと風邪です。
あれかな、エチオピアアドベンチャーの反動と、最後の国という安心感が原因かなあ。
部屋や町中が埃っぽいから咳が止まらないんだとばかり思っておりましたが、これはたぶん風邪の影響。これからしばらくは、この“体調不良”を理由にエジプト観光をないがしろにしていくと思いますが、どうか笑って許してください。疲れてんだこっちは。
アスワン観光しない代わりに、Wifiサクサクのカフェ「Aswan Moon(場所は昨日の投稿をぜひ)」にて激甘プリンを食べました。
15ポンド(約130円)。甘いものは正義。
ナイル川のほとりで沈む夕日を眺めつつブログ更新。
帰りに買ったマスカット。
大きなかたまり1つ10ポンド(約90円)。エジプトはいろんなところでフルーツを売っているのがとても素敵です。こんなに暑くて乾燥した気候なのに、どこで育ててるんだろう。
体調が悪いとはいえ、しっかり食欲はあります。
それでは本日はこれにて終了。本日も最後までおつきあいくださってありがとうございました。明日はルクソールにむけて出発します。
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