エジプト(15)ダハブにて旅の持ち物考察「無駄なものは必要」
バックパッカーとして世界一周をしております私は、現在エジプトのダハブで素敵ダイビングライフを満喫しております。そんな天国のような毎日も本日で終わり。今夜22:00発の夜行バスにてカイロへと戻ります。
【現在地】ダハブ(エジプト)
Dahab(Egypt)
【気温】28度(昼)
【天気】晴れ
【通貨】1エジプシャンポンド=約9円
ダイビング@ダハブでの最後の1本
恒例となりました、さほど面白くない海中写真。自己満足もいいとこだと気づきはじめましたけど、とりあえず貼ります。
本日のダイブサイトは、ブルーホール。
ちょっとわかりずらいのですが、この先に、海中にあいた大きな大きな穴があります。どこまでも続く青に魅せられ、どんどん海底へと泳いで行ってしまうダイバーさんもいるとか。ブルーホールの周囲には、ここで亡くなられた方の慰霊碑がたくさん…。
潜ったまま亡くなっていらっしゃるので、事故なのか、おのれの意思でどこまでもどこまでも潜っていかれたのか、実際のところどうなのかわかりませんが、人を惹きつける不思議な力を持った
どこまでも深く、どこまでも青い穴。
深入り厳禁ー!!
私自身はどうだったかというと、うーん、わからなくもない気がしなくもないですが、それでもまだここで人生を終えるわけにはいきませんから、深度をわきまえ、30m前後で踏みとどまりました。まだ、光に向かって泳いでいきたい。
無駄なものは必要なもの
この日、実は同じ宿に滞在中だったとわかった一人の日本人男性バックパッカーさんと出会いました。私もここ5日くらい滞在しているんですけれども、ホテルでもダイブショップでも、それ以外でもどこでもこそこそしているため、気づかれなかったんですねえ。
事情があって、ダハブ生活が長い彼はヨシさんというお名前で、ダハブ生活が長いおかげで、有名日本人宿「SEVEN HEAVEN(セブンヘブン)」にも「DEEP BLUE(ディープブルー)」にもたくさんお友達がいらっしゃるようで。
彼と晩御飯に行くことになったんですけれども、その前にセブンヘブンに用事があるからちょっと寄っていいかと聞かれます。
セブンヘブンと言えばあれです。昨年(2015年)7月、私が滞在し、ダイビングのCカードを取得し、ほんのりバックパッカーになる決意が芽生えた場所。せっかくなので懐かしのゲストハウス&ダイブショップについて行ってみました。
こちらがセブンヘブンですー。
えー5か月にわたるアフリカ旅で、間違いなく一番たくさんの日本人旅行者さんがいらっしゃる場所でした。10人以上かなあ。「去年の私、よくここに泊まったなあ」と、自分に驚愕するぐらいに、キラキラしたお若い方々がわいわいしていらっしゃって、あぁここならば、人によっては、ひょっとすると“恋する”ダハブなんてことも可能なんじゃないかと思わせる空気がそこにはありました。
思い起こせば1年2か月前、お付き合いしていた人といっしょにエジプト旅行に行く予定で飛行機のチケットを買い、それなのに出発前に別れてしまい、でも旅行自体をキャンセルするのもくやしくて「いいよいいよ、どうせ今までひとりだったんだし。今回もまたひとりで行きましょう。こっちがデフォルトだなんか文句あるか」とエジプト旅行を敢行。
しかし、エジプトの7月って言ったらそれはまさにバーニング・ヘル。
傷心なのに気温40度越えの灼熱砂漠で地獄の業火に焼かれるとか、これは拷問だ罰ゲームだと嫌気がさし、目的地を砂漠ではなくビーチへと変更。それがつまりダハブです。
普通ではない精神状態だったゆえ、苦手なはずの「知らない人との交流」を避けては通れないと思われるセブンヘブンに何のためらいもなく突撃できたんでしょうね。幸い当時のセブンヘブンには、私と同い年くらいの日本人インストラクターさんがいらっしゃり、そのほかの滞在者さんもほぼ同年代の落ち着いた人々ばかりで、過度に緊張することなく、とてもいい時間を過ごすことができました。
当時の私の頭の片隅に“恋する”というワードがなかったといえばウソになりますがしかし、私がここで恋に落ちたのは人間ではなく…
そう、海。そして、ダイビング。
ここでのなんやかんやがきっかけとなり、仕事を辞め晴れてバックパッカーとなり、今に至っているわけです。
セブンヘブンには2016年10月現在日本人インストラクターさんはいらっしゃいませんが、ここには日本語のPADIのテキストがあります。インストラクターさんはエジプト人の方ですが、ダイビングのイロハを日本語(のテキストとDVD)で学び、実技は英語で受けられるのでなんとかなっているようです。
先日マラウィで、ナイトダイビングのコースを英語のテキストでやりましたが、私レベルではけっこう高難度だったなあ。テキストが日本語ってだけでだいぶ違うと思いますし、実際セブンヘブンでもこのスタイルでたくさんの日本人旅行者さんがCカードを取得していらっしゃるので、これからチャレンジなさるかたはぜひどうぞー。
にぎわうセブンヘブンを後にし、ヨシさんとともにダハブ最後の晩餐に選んだのは、ビーチ沿いにあるレストランで、お店の前にはこのようにお魚がたくさん展示してあります。
ヨシさんはこのレストランの常連さん。
「メニュー見て注文したら負けだから」という彼は、いろいろセットで25エジプシャンポンドという特別メニューなるものを提供してもらえるというVIPっぷり。私もそれにあやかり、リーズナブルにおいしいお魚をいただくことができました。
ヨシさんの一番びっくりなところは、ダハブ生活が長いことや、特別メニューがあることではなく、
“世界全周”を掲げて旅をしていらっしゃるところ。
世界「一周」ではなく「全周」。つまり、世界にある全部の国をまわろうというコンセプト。
私がインターネットでざっと調べた結果、現在国連の加盟数が193か国。日本が承認している国家は196か国。そのほか国連未加入の国や、未承認国家などなどありますから、実際なにをもって国とするかは解釈が分かれるところですが、とにかくヨシさんは、そのすべての国家を訪問する旅の途中。
トータル10年計画で、現在7年経過しているそうです。かなり壮大な旅の計画で、私にはそれがどのくらい大変なことなのか想像すらつきません。世の中すごい人がいるもんだなあと驚くばかりです。
そんな彼とお話をしていて、旅の持ち物に関して意見が一致したことがあります。世界全周バックパッカーさんも、ひよっこバックパッカーの私も、
「無駄なものは必要だよね」と思っていること。
私に関していうと、まあ無駄なものが8割かもしれませんが、フィンもそうですし、コーヒーミルとか。なきゃないでいいんですけど、あるといいよねっていうやつです。
ヨシさんにとってそれは「ワイングラス」だそうで、ワインが好きな彼は、ハードなバックパッカー旅にまったくそぐわないと思われるワイングラスを常時携帯していらっしゃるそう。もう4代目になるワイングラスは、ちゃんとガラス製で、それをタオルにくるんで持ち歩いているのだとか。
幸い私のコーヒーミルは、壊れにくい金属製なので今のところ無事で、しっかり役目を果たしてくれています。慣れない場所でほっと一息つきたいとき、コーヒーをゆっくり飲むのは精神衛生上すごくいい。たばこもセットだとなおよい。
ほんとのところ必要ない、でもあるとなんだか心が豊かになる、自分らしい何かを持っていくとより旅が楽しくなると思います。
まああまりに大きかったり重かったりすると、それは後々負担になってしまいますが(フィンとか)小さくて軽い、コーヒーミル程度のサイズ感の何かがあるとすごくいいんじゃないかなあ。
ダハブからカイロへの行き方(夜行バス)
7年も日本を離れているとは思えないくらい落ち着いていて常識のある、ものすごくきちんとした印象を受ける彼から、「カイロはうそつきが多いから気を付けてね」とか「バックパックは9割腰で支えるんだよ」とか親切なアドバイスをいただき見送られつつ、ダハブのバスターミナルへGO。
ちなみに、バックパックをウエストに固定する部分のバックルを、自ら踏んで壊してしまった私は、現状10割肩で支えてる状態でして、そりゃたくましくもなりますよ。
そんなこんなで、6日ほど滞在したダハブに別れを告げ、いざカイロへ。
ダハブからカイロへの夜行バス。
130エジプシャンポンド(約1,170円)+宿の人に買ってきてもらったので+20ポンド
22:00 ダハブのバスターミナル発
翌朝6:00 カイロ着
カイロで停車するのはトルゴマーンバスステーションではないどこかのバスステーション。地図に記すの忘れてしまいましたのでちょっとわかりませんごめんなさい。
早朝4時ごろカイロに入る直前で、全員バスから降ろされ手荷物チェックがあります。あと、車内持ち込みの荷物にかなり制限があり、PCとか入れた普通のリュックも持ち込み拒否され、バスの荷物入れに預けるように言われました。テロ防止の一環なのかなあ。
というわけでいよいよカイロ入り。帰国まで残すところあと1日となりました。カイロ到着後そのままカイロの観光をしようと思います。それでは本日も最後までお付き合いくださってありがとうございました。
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