エジプト(11)ダハブでダイビング三昧。これもある意味沈没ですよね
現在世界一周をしております私は、アフリカ北上5か月の末、とりあえずの目的地ダハブ(エジプト)に到着しております。昨日ハルガダというところから超絶ショートカットをしてやってきまして、駆け付け1本のダイビング。そしていよいよ本日から本格的にここダハブに“沈没”する所存です。
【現在地】ダハブ(エジプト)
Dahab(Egypt)
【気温】28度(昼)
【天気】晴れ
【通貨】1エジプシャンポンド=約9円
沈没とはつまりそういうこと
エジプトのダハブというところはですね、言わずと知れたバックパッカーの沈没スポット。
バックパッカー用語でいうところの沈没とは、一つの場所で腰を落ち着けゆっくりと過ごすこと。ダハブの居心地が良すぎて、ついつい長期滞在してしまい、気づけば2か月も3か月も経過していたなんていう話をよく聞きます。
しかしこれが私ぐらいになると、腰を落ち着けるどころか、連日連夜海に潜りっぱなし。
真の意味での沈没という要素を含んできます。そして5日滞在で10本くらい潜るかなあ、なんていう贅沢なことができるのはダハブのダイビング料金の安さのおかげ。
世界の平均価格はわかりませんが、今まで潜ってきた場所では、だいたい1本5,000円から7,000円。それに機材代が加算されたり、海洋公園のパークフィーが加算されたりで、なんやかんやけっこうな出費になっておりました。
しかーし、ここダハブはどうでしょう。
今回私がお世話になっている「ペンギンダイバーズ」では、1本なんと27ユーロ(約3,000円)。機材レンタルと含めると33ユーロ。(約3,600円)。
10本潜ると合計で220ユーロ(約2,500円)にディスカウントされ、なんと1本22ユーロ(約2,500円)なんです。機材込ですよ!
安いー。ありがたいー。
これはなぜかっていうとですね、ダハブでは、ボートを使わずビーチからそのままエントリーできるためなんです。ホテルやレストランが立ち並ぶビーチの目の前にものすごく美しいサンゴ礁が広がっていて、ボートで遠くまで行く必要がないんですねえ。
ほかにダハブが他と違うところといえば、紅海は塩分濃度がほかの海より高く、浮力が増してしまうという点。ただでさえぷかーっと浮かんでしまう海水ですが、ダハブはさらにぷかーっと浮きます。ですので、ウェイトは普段より重くするのがポイント。
ダハブのダイブショップのエアーはアルミタンクが主流。通常アルミタンクだと4kgのウェイトをつけて潜っている私は、ここでは5kgでちょうどよいのです。
あと、ハルガダのダイビングのところでも書きましたが、グローブを推奨していないそうで、できれば素手で潜ってほしいとのこと。毒のある海の生物に触らないようにするためと、極力サンゴ礁を守るためだそうです。
このように少し特殊な場所ですが、おそらく世界一手軽にリーズナブルにダイビングを楽しめる場所でもあるのです。経済力のないバックパッカーダイバーにとっては、これ以上ないくらいに恵まれた環境。
■なじみのあるだいぶスポットからはじめるダハブダイビング
2015年7月、ダイビングのCカードを取得したのがここダハブ。本日はそのときに何度か潜ったことのある「イールガーデン」近辺で2本潜りました。
ここらへん。
目の前の海を見ているだけでも最高の気分。
1本目と2本目のあいだに近くのカフェでランチ。すぐ猫がくるー。
けっこう積極的ですー。
去年はビギナーもビギナー、Cカード取得したてのダイビング素人でしたから、何も知らなかったんですけど、初心者むけから上級者むけまで、ダハブ周辺にはけっこういろいろなダイブポイントがあります。しかし、あえてすでに潜ったことがありタウンから近い手ごろな場所にしたのはですね、なんとなくやっぱり思い出に浸りたかったといいますか。
ダイビングの楽しさを教えてくれ、あげく人生を狂わせてくれたダハブの海を「あーそうそう、これこれ、ここがすべての始まりだった」と確認しておきたかったんですねえ。
確認もなにも、まあ、やっぱりすごく美しくて。それは全然変わってなくて。変わったのは私のほうで。
去年はまだ仕事をしていて、日に焼けるのとか本当にいやで、もうちょっと細かったような気がします。
このあたりの海底にはいろいろなものが沈められています。
象とか。
サンゴに腰かけて休憩中のフグ。
ちょwwかわいいなおい。
大物とか、めずらしい何かが出てくることはありませんでしたが、文句なしの美しい海をゆっくーり泳いでいるととてもリラックスできて癒されました。緊張して脳がすごく酸素を消費したり、ドキドキして呼吸が荒くなると、エアーの減りが早くなるといいますが、その逆で、ぜんっぜんエアーが減りません。
本日のインストラクターさんは、「ペンギンダイバーズ」のオーナーEmad(エマッド)さん。
朝ダイブショップで私が「ダハブでいっぱい潜りたい! 明日からはアドバンス向きのちょっと上級スポットに行きたい! 連れてけ連れてけ」と騒いでいると、
「よおし! だったら俺がおまえの腕前をチェックしてやろう」と本日のインストラクターを買って出てくれました。
いやいやチェックもなにも、昨日も潜って何も問題なかったって言ってんのに、この人自分が潜りたいだけなんじゃねーかと思わないこともなかったですが、
「おうチェックでもなんでもしてもらおうじゃねーか」と彼と二人ダハブの海を漂ってまいりました。
その結果、これは自慢になりますけども、
「酸素の使い方、中性浮力、呼吸方法、
すべてパーフェクト!!
どこでも連れてってやる! 」というお墨付きをいただきました。
ただあれです、自覚もあるんですけど、
「それはいいとして姿勢が悪い」というご指摘を受けたことも包み隠さず記しておきます。
33年の長きにわたるこそこそした性格と行動の積み重ねのおかげで、私はものすごく猫背です。目立ちたくない、誰にも気づかれたくないという意思が背骨に反映されているようです。その影響でか、海の中でもなんか姿勢が悪いんですよねえ。
その泳ぎ方では水の抵抗をもろに受けるからもっと顎を引いて背筋をまっすぐに、っていう指導を海中で受けるんですけども、その姿勢は私にとって気持ち良い体勢ではないので好きにさせろと思いつつ、
やはりよりスムーズに優雅に海中遊泳したいですから、素直に姿勢の矯正に励むことにします。
海から上がり、「ペンギンダイバーズ」のオーナーエマッドさんに、ダハブは何回目? と聞かれ、「1年2か月ぶり2度目の訪問です」と答え、そしてなぜダハブにまたやってきたか、とか、この1年2か月に何があったかとか、そんなことをお話ししました。そして私にとってダハブとは、を簡潔に、
Dahab made me crazy.ダハブは、私を狂わせた。
と説明。そして、「ダハブの海はやっぱりキレイです。おかげさまで私仕事辞めちゃったんですよ、あはは」
と言うと、帰ってきた答えは、
Me too.俺もだ。
え……。
「俺は弁護士だったんだ、わはは」
エ、エマッドさん、あなたもしかしてダハブのせいで弁護士辞めちゃったの!? それはやりすぎでしょ、とドン引きでしたが、さすがにまだ弁護士の資格を放棄したわけではないそうで、完全に辞めたわけではないとのこと。しかし、カイロで弁護士をやるのは12月から2月の3ヶ月だけ。
あとはダハブにどっぷり。
エジプトの人をも狂わせる。ダハブは恐ろしいところやでー。
おいしいお魚料理とささやかなお祝い
この日の夜は、昨日いっしょにフェリーに乗ってハルガダからやってきた戦友であり(なぜ戦友かっていう詳細はこちら)、さらにそこからタクシーをシェアした旅友のフランス人ご夫婦レスリーさん、マシューさんといっしょに晩御飯を食べる約束をしておりまして、お魚料理の食堂に行ってまいりました。
「MARIEM FOR FISH」。場所はこちら。
ホテルなどが立ち並ぶエリアからは少し離れているのですが、そのおかげで金額も安いのがポイント。店内の大きな冷蔵庫の中から好きなお魚を選んで料理してもらいます。
我々は名前はわかりませんが、白身魚と、イカをチョイス。
まずは前菜的な、ゴマのペーストとパンとサラダ。
そうして待つこと30分。出てきたのがこちらー!!!
お魚の野菜&ハーブ焼きとイカと野菜のホイル包み焼き。
豪華ー!! すげーおいしかったー!! これで一人70エジプシャンポンド(約630円)。おまけに、アフリカ北上5か月のゴールにたどり着いたお祝いということで、お二人にごちそうになってしまいまして、とてもありがたかったです。
私が大興奮でおいしいおいしい言ってもりもり食べていると、「日本人のmayumiが美味しいって言ってんだから、これはほんとにワールドワイドにおいしいってことだねー」なんておっしゃいますが、
ごめんなさい、私の味覚は本当にポンコツでして。
しかし、世の中の食べ物を9割がたおいしいと思える私ですが、“おいしい”と“すごくおいしい”の違いはあります。本日のお料理は間違いなく「すごくおいしい」に該当するものでしたので、みなさんもぜひどうぞー。
それでは本日はこれにて終了。ありがとうございましたー。しばらくは毎日毎日ダイビングのことばかりであれですが、明日もたぶんダイビングのことを書くと思います。うんざりでしょうが、もう少しお付き合いくださいませー。
■ダハブでおすすめのホテル・安宿&ダイブショップ
ペンギンビレッジ(ホテル)
ホテルとダイブショップをかねています。
宿泊日:2016年9月
部屋のタイプ:ドミトリー(ベッド4つ)
料金:35エジプシャンポンド(約315円)/1泊
とても清潔。ホテルのお客さんは、エジプト人のお金持ちな感じの方が多く、誰もドミトリーを利用しないっぽい。初日から最終日まで、結局私以外の人が来ることはなく、個室として使うことができました。
道路を挟んだ向かい側にレストランがあり、そのすぐ前が海です。
周囲、若干廃墟感ありますが、だらっとするには最適。
【設備】
Wifi:レセプションまわりのみ使用可。道を挟んで向かい側にあるレストランでも使えます。
シャワー&トイレ:共同。汚くはない。お湯はしっかり出ますが、ほんのり塩水。
部屋に冷房がなくファンだけなので、暑いのが苦手な人は厳しいと思います。
ペンギンダイバーズ(ダイビングショップ)
ホテル同様、お客さんはエジプシャンのお金持ちが多いので、機材もウェットもとても充実していてきれいです。
エジプシャンの旅行者さんはダイビングではなく体験ダイブをなさる方ばかりで、私が滞在中、Cカードを持ったダイバーは1人もおらず、全日程インストラクターさんとマンツーマンで潜ることができたのでそれはありがたかったなあ。
ダイバーが少ないからか、オーナーのエマッドさん以外のインストラクターさんはフリーランスの方でした。需要があればその日だけ来てもらう的なスタイルっぽかったです。
【ダイビングのスタイル】
かなり自由。1日1本でも2本でも3本でもアズユーライクで。朝の開始時間、潜る場所など、ほかにダイバーがいなければ、フレキシブルに対応してくれます。
2か月ほどWIFI使用が不便なところにいて、ブログをさかのぼって読んでます。フェリーが再開されてよかったですね。15年前ですが、シャルムエルシェイクからカイロへ飛行機でした。ダハブへはヨルダンのアカバからフェリー。イスラムだからか、タバコを吸ってたら睨まれました。私もダハブで資格を取って、セノーテにも潜ってみたいです。私は、犬がいるので、一緒に旅することになりますが、後進国は野良犬が至る所にいて、諦めています。せいぜいできるのはアメリ本土をレンタカーで、周るくらいてしょうか。メキシコのコスメルと比べるどうですか?それぞれに楽しさがあると思いますが、、、
ところで、1年2か月前も同じホテルでしたか? 一人旅が好きとのことですが、日本人の旅仲間ともエンジョイされていると思いますが、たまにならいいということかしら?