キューバ(27)カマグエイ町散策とキューバ人のアメリカに対する感情
世界一周みたいなことをしております私は現在キューバのカマグエイという町に滞在中。昨日、バスなら5時間で行ける距離を、8時間ほどかけて列車に揺られて到着いたしました。カマグエイは、世界遺産にも登録されているキューバの主要都市のひとつ。本日はここカマグエイの観光についてレポートします。
【現在地】カマグエイ(キューバ)
Camaguey(Cuba)
【気温】31度(昼)
【天気】晴れ
【通貨】1CUC=約115円、1CUP=約4円
カマグエイ(Camagüey)ってどんな町?
地図で見てもなんとなく想像がつきますが、まずキューバ内陸の交通の要所です。
首都ハバナと、第二の都市サンチアゴ・デ・クーキューバのちょうど真ん中あたりにありますからね。ちなみにカマグエイは第三の規模を誇る町です。
それから、サトウキビ栽培と牧畜が主に行われている肥沃な農業地帯の中心都市であり、製糖業などの食品加工業も盛ん。さらに、商業も活発に行なわれておりまして、キューバの中ではとてもとても発展している町といってよいでしょう。
さらに、旧市街には17世紀の教会を含め、スペイン植民地時代の建築物が今なお非常に良い状態で残されておりまして、このような歴史的街並みが、2008年に世界遺産に登録されました。
まずはカマグエイの新市街(セントロ)の様子から
このへんの話を聞いただけで、なんだか盛りだくさんな感じですけれども、実際行ってみると、確かに「潤ってる感」がありました。
まずは、観光客用のお店やレストランが集まるセントロエリアに行ってみましょう。新しい建物が目立つセントロは、今までのキューバでは感じられなかった“作り物”感がすごい。
どこからでも見えるオフホワイトの教会は、「Iglesia de Nuestra Senora de la Soledad」。
そこから放射状にきれいな道が走っています。
その中の1本が、まるで映画のセットのような建物が立ち並ぶストリートになっています。
実際映画のセットを意識して作っているんでしょうが、このようなお店がたくさんあります。
こんな前衛的な建築物も。
これらのお店の多くは美容院でした。みんな、女優さん・俳優さんみたいになれるよっていう、なんだかとても理にかなっている気がしますねえ。
この近くにある、ハバナの革命広場のミニチュアのようなゲバラさん。
常に、勝利に向かって。
今と昔を比較できる写真なんかもありました。
このエリアには、ハバナで本店に行ったキューバで大人気のジェラート屋さん「Coppelia」があります。これは行かないわけにはいきませんので、入ってみましょう。
人気店だけあって、安定の行列です。
ジェラート屋さんだろうと、カストロさんの写真が飾ってあります。
飲食店らしからぬ、暗めの店内。
飲食店らしからぬ、キレイとはいいがたいチケット。
昼間に営業する飲食店らしからぬ、やけにセクシーな制服。
ただしこれを2CUP(約8円)で食べられるというありがたさは何ものにも代えられません。
Coppeliaさん、毎度毎度、ありがとうございます。
これが料金表ですが、書かれている金額×4すると日本円換算できますので、ぜひ計算してみてください。
キューバに行ったら、ジェラートは飲み物と化す。ぐいぐいいっちゃう。これは間違いないと思います。
セントロを後にし、古い町並みが残る旧市街のほうへと向かいましょう。
旧市街のとんがった教会
カマグエイにはたくさんの教会や広場があり、それを結ぶ細い道路がびっしりと張り巡らされています。“町全体が観光名所”と言われるくらいで、旧市街をただ歩いているだけでも「おぉ! 」と足を止めてしまう古くて味のある教会や建物がたくさん。
中でも私が気になっていたのは、遠くからでも見えるこちらの教会。
とんがり屋根が素敵なこちらの教会は「Iglesia de San Francisco」。
旧市街の中心となる「マルティ広場(Parque Marti)」の正面に建っています。
遠くから見てもかっこよかったですけど、近くで見るとまたさらに味があっていい感じです。
この教会の前のマルティ広場には、ホセマルティさんが子供に本を読み聞かせているような、なんらかご指導なさっているような、そんな銅像があります。
で、こういうシーンに遭遇すると、ひとりでニヤニヤしてしまいます。
セントロから離れて旧市街のほうに行くと、果物屋さんがいたり、
CUP払いの20円のピザが食べられたり、
犬がいたり、
おうちの中でいろいろな生活雑貨を販売していたり、
人民ペソショップでおじいさんが買い物していたり、
重さをはかる道具が渋すぎる。
いい感じのミシンがあったり、
いろいろと、普通のキューバの方々の日常が垣間見えます。私としては、きれいで新しいセントロよりも、旧市街を歩いているほうがおもしろかったです。
アメリカに対する感情ってどうなっているんだろう
カマグエイの映画のセットのような町並みが、なんとなくアメリカ資本のテーマパーク「ユニバー・サルスタジオ」っぽいなあと感じ私。そこで湧いてきた疑問があります。
こちらの写真、カマグエイで撮ったものですけども、
こういう方をね、けっこうな頻度でお見掛けします。
キューバに暮らす方々のアメリカに対する感情というものがいまいちどうなっているのか分からないのですが、こうしてみると、
「憎い」とか「嫌い」とか負の感情よりも、「憧れ」に近いものがあるんじゃないかなあと感じます。
キューバの歴史を振り返ってみると、1952年、クーデターで政権の座についたバティスタは、便宜を図った米国企業からの見返りで私腹を肥やし、国民たちは相当苦しい生活を強いられていました。アメリカにとって、キューバは搾取の対象でしかなかったわけです。
もちろんこのころの国民感情としては、「アメリカなんて大嫌い、言いなりになんてならないぞ!! いざバチスタ政権打倒!! 独立を勝ち取ろう!! 」だったと思います。そうしてカストロさんやゲバラさんを筆頭に革命軍が蜂起してバチスタ政権を倒すわけですが、
じゃあ今って、実際どうなんでしょう。
キューバの教育にもよると思うんですけども、私はそのへんよく分かりませんが、そんなに強い反米感情は抱いてないんじゃないかなあ…。
いろいろ気になって調べたところによると、現在、亡命に近い形でマイアミを中心にアメリカに出稼ぎに行くキューバ人がすごく増えているそうです。
マイアミ近郊に暮らすキューバ系移民の数、100万人以上。
キューバの総人口、約1,100万人です。
そう考えると、この数字は異常だと思うのですが…。出稼ぎに行った人々がアメリカで稼いだお金を、祖国の家族や親せきに送り、おかげで家族はそれなりに裕福な生活を送ることができるんだとか。
こうなってくると、アメリカむしろありがたいじゃん。
反米感情ではなく、反社会主義的な感情を持つキューバ人もたくさんいらっしゃるんだろうなあということが想像できます。だって、アメリカで暮らしたり、アメリカで暮らす身内がいたほうがいい生活ができるんですもの。
もちろん感情なんて人それぞれ違うと思いますし、年代によっても差があるのでしょうが、これだけ全力で星条旗をまとっていらっしゃるというのは、キューバにおける社会主義体制のほころびなのかなぁなんて。
まあ、そんな大きな話じゃなくて、ただただ「かっこいいから」なんていうファッションの一環なのかもしれませんけどね。
それでは本日の投稿はこれにて終了。最後までお付き合いくださってありがとうございました。ではまた明日。
こんにちは。いつもブログを拝見しています。
が、ブログを開くのが毎回重くて開くのに時間がかかります。
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