南アフリカ2(10) 一言では語れないダーバンのカオス的な魅力を体感
世界一周! アフリカ北上! とか言いながら、ちょっと北上したと思ったら再び南下して南アフリカはダーバンに滞在しております。先日参加した「サーディンラン」というイベントによって、かなり消耗・疲弊しきった心と体を癒し、パワーを蓄えるために滞在しているわけですが、本日は、ちょっとこの町の中心部までお出かけしてまいりました。
【現在地】ダーバン(南アフリカ)
Durban(South Africa)
【天候】晴れ
【気温・湿度】21度・40%(昼)
【為替】1ランド=約7円
ダーバンってどんなところ?
「ダーバン」と聞いて何を思い浮かべますか? そもそも「ダーバン」なんて初めて聞く方も多いと思います。南アフリカでは、ヨハネスブルグ、ケープタウンに次いで第三の規模を誇る大都市。同じ港町ということで、ケープタウンと似た感じかなと思いきや、町を歩いてみるとこれが全く別物でして…。
滞在している「HAPPY HIPPO」というゲストハウスから町の中心部までは、乗り合いタクシーで約10分。そこらへんを走っている白いバンに「シティホール」と告げれば5ランド(約35円)で乗せて行ってくれます。
ダーバンの乗り合いタクシーは、ドライバーさんと、客引きさんの2人1組で運営されているようで、客引きさんは超積極的にお客さんを連れてきます。
歩行者を見かけると、タクシーに乗るそぶりなんて一切なくてもとりあえず車を停めて、近くまで走って行き、半ば強引に乗車させていくのです。まあ35円なら、と目的地が徒歩で行ける距離であってもなんとなく乗せられてしまうお客さんもちらほら。あまりに積極的なので、断るほうがめんどくさいんじゃないかと思うほどです。
そして、客の奪い合いもかなり壮絶で、町中で客引きさんどうしの喧嘩を数回みかけました。そのせいで道路が渋滞したり、車が発車できなかったりと、全然メリットはないのですが「なにもそこまで」と思うほどの熱意を傾けお客さんを集めるその姿には「偉いなー。仕事熱心だなあ」と感嘆せざるを得ません。
そんな乗り合いタクシーに揺られてたどり着いたのが
町の中心部にあるのが、シティホール。
ダーバンのシンボルとも言われる大きくて立派な建物です。イギリスの植民地だった名残を感じさせるモダン・ルネッサンス様式でして、豪華で重厚。
道路を渡った反対側には、たくさんの露店が並ぶマーケット。衣料品がメインです。
ここから少し歩くと、旧鉄道駅があります。
立派なレンガの建物で、中にはマハトマ・ガンジーさんの銅像が。
インド系住民の方々が多く暮らすダーバンらしいですね。
近くには、当時の名残で信号機もあります。
ここから西の方に歩いていくと、インド系住民の方々の居住エリアが広がっています。
アパルトヘイトの時代には、こうして済む区画がきっちりと分けられていたそうですが、今はそのへんあいまいになってきているそうです。
雑多な町の中でひときわ目を引くピンク色の建物。
こちらがビクトリア・ストリートマーケットという地元の方々の商店街。特徴的なのは、やはりインドっぽいマサラを売るお店ですね。
あたり一面に立ち込めるスパイスの香りが、エキゾチックな感じです。
あと、海外でよく目にする、ドラえもん的な…。
はい、これダメなやつー。
このビクトリア・ストリートマーケットの中には、アフリカの原住民であるズールー族の雑貨を売るお店がたくさん入っていました。
その近くにはイスラム教のモスクも。
そして、セントポール教会があります。
小さいながら、美しい内装。
このあたりを歩く人々は、カジュアルな格好の方もいれば、サリーを着用なさっていたり、チャドルを着用なさっていたり、本当に多種多様。いろいろな文化が一緒くたに混ざっていてまさにカオスな感じです。
しかも、まわりにはズールー族の洋服やアクセサリーを売るお店もたくさんあって、もう何が何だかわかりません。
民族衣装と生活雑貨が一緒に売られている不思議。
カラフルですごくかわいいズールー族の衣装。
なんとなく、東南アジアの少数民族・モン族なんかと似た雰囲気があります。
そんなエリアから、やや東側に歩いていくと、今度は、アフリカ系の女性用の服を売るお店が。
ものすごくファンシーで、色使いもガーリーなお洋服が所狭しと並べられています。
このあたりのわりかし年配の女性は、このようなキュートなお洋服を着ていらっしゃる方をちらほらお見かけしますが、なかなか日本では見られない光景に新鮮な驚きを覚えます。
カラフルな洋服や雑貨が次々と目に飛び込んで来るにぎやかな町の中心部。たくさんの人が行かい、活気に満ち溢れています。
にぎやかな喧噪ばかりかと思いきや、ふと立ち寄った怪しげなエリアでその表情は一変。
このマークは、お薬屋さん…!?
しかし、並んでいる商品は、怪しさしかありません。
干からびた何かとか、
瓶に入った何かの液体とか。
何の効果効能があるのか一切わかりませんが、薬と言われれば「そうなんですか」と言うしかありません。
「あーこれ入って来ちゃいけないところに来ちゃったなあ」
と思いはするものの、怖いもの見たさと言いますか、この摩訶不思議な空間をもう少し見たいという誘惑もあり…
何かの根っこ。
何かの植物。
何かの皮、かな??
そして極めつけは、何かの…
ミ、ミイラww
これもお薬ですかー!?
どこまで本気なのか判断が付きませんが、これがダーバンの薬屋さん。
歩いていると「ヘイ! チャイナ! 」「ニーハオ!! ニーハオ!! 」と口々に呼びかけられ「何が欲しいのか」と問われるのですが、
私中国出身でもなければ、欲しいものもないのです(涙目)
この場所がいったいどこかのかよくわからないのですが、ダーバンに行かれた際にはぜひ立ち寄ってみてください。
こうして数時間ダーバンの中心部を歩いたあとは、再び乗り合いタクシーに乗って宿まで帰ります。もちろん日が沈む前に、余裕を持って。
しかし、なんだかこの町はカオスすぎていまいちよく分かりません。「ダーバンってこんなところ! 」と端的にまとめる言葉が見つからないのです。
大きなビルもあるし、車もたくさん走っていて、
パッと見はすごく都会なのですが…。
歩いてみると、かなりローカル色が強く、ディープで、雑多で、
そして治安が悪そう。
信頼するガイドブック『地球の歩き方』にも書いてありますし、ここを訪れる多くの方がおっしゃっていますけれども、ダーバンは、はっきり言ってあまり治安がよくありません。危ない危ないと言われているから危ない気がするのか、実際に危ないのか、わかりませんが、念のため、パスポートやお財布はすべて宿に置いていきました。町を歩いているだけで、ものすごくジロジロ見られているなあという視線を感じます。
これでも気配を消すよう心がけスタスタと歩いてはいるのですが、なんとも居心地が悪かったです。東アジアっぽい外見の人はほとんど見かけませんので、イヤでも目立ってしまうようです。
やはり滞在や観光は、開発が進んでいるビーチフロントエリア方面がいいんじゃないかなあと思いました。
なんだかちょっと歩いただけでものすごく疲れたなあ。こういう場所は、さっさと立ち去るが吉。第三の都市ダーバンでこの雰囲気なんだったら、第一の都市、世界有数の凶悪都市といわれるヨハネスブルグはいったいどういうことになってるんだろう…。
まあ行かないんですけどね。
明日は、宿泊している「HAPPY HUPPO」から歩いてすぐの「ウシャカマリンワールド」という水族館へ行ってみようと思います。そっちはね、もっと安全度の高いエリアですから、もう少し肩の力を抜いて観光できると思うんですよ。
というわけで、ダーバンの紹介というより、薬屋さんの紹介になってしまった感はいなめませんが、本日の投稿はこれにて終了でございます。本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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