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2016-02-08

旅の準備|バックパッカーに必要な予防接種を東京医科大学病院にて

バックパッカーに必要な予防接種を東京医科大学病院にて

本日予防接種に行ってきましたよ。私の目的地はアフリカ大陸北上からの中米・南米。たぶん、何も考えずにバックパッカーに必要と言われる予防接種をひととおり受けといたほうがいいんじゃないかっていうルートなので、けっこうなお金がかかります。でも、病気怖いし、命は大切だし、防げる手段があるならやらない理由がないので、ちゃんと受けていきます。

念のため言いますが、出発は5月上旬。前に記事で書きましたが、すでにバックパックも買っちゃって、またこの予防接種も前のめり。だいぶ早めのスタートなんですけど。ま、早すぎて何か不具合があるわけでもないので、さっさと済ませちゃいます。本当は、東京で予防接種を検討している方のために、いろんな病院リサーチして、金額や打てるワクチンの種類を比較・検討できるデータまとめ的なものを載せたら役に立つんじゃないかと思ったのですが、途中で心が折れました。数字とかほんとに苦手。詳しい金額とか必要な予防接種の種類は、ほかの方がいろいろしっかりまとめていらっしゃるのを見てください。あと、結局さ、自分のための予防接種なんだから、最終的に病院の先生と相談して自分で決めればいいんじゃないですか。いつもいつもGoogle先生に甘えてないで、たまには人と接することによって情報を得ようねっていうことを自分に言いたい

ということで、私が予防接種を受けた「東京医科大学病院 渡航者医療センター」の情報をピンポイントでお伝えします。

 ■東京医科大学病院 渡航者医療センター(トラベルクリニック)とは

近年は様々な分野でグローバル化が進み、日本人の海外渡航者数が飛躍的に増加しています。このような状況において、海外滞在中に感染症、高山病、生活習慣病などの健康問題をおこす事例も数多く発生しています。東京医科大学病院「渡航者医療センター」は、こうした海外渡航者の健康問題を扱う専門外来です。このような外来は、海外ではトラベルクリニックと呼ばれています。大学病院という総合的な医療環境のもと、渡航医学(トラベルメディスン)のエキスパートが、感染症や高山病に関する健康指導、ワクチンの接種、健康診断などの予防対策を提供します。

『東京医科大学病院HP』より引用

つまり、海外渡航者向けの専門外来。先生もそこらへんの情報にかなり精通していらっしゃるので、わけわかんないとこにいくより手っ取り早いです。問診もかなりスムーズだもん。あと、予防接種、どこもそうだと思うけど、保険適用外の自費診療になります。黄熱とほかのワクチンを同じ病院でうけたほうがいいと思ったのは、まずいろいろ行くのがめんどくさかったっていうのは置いといて。ワクチン打つ順番とかタイミングとかあるじゃないですか、その辺をちゃんと踏まえたうえでスケジュールを立ててくれると思ったから。HPはこちら。うちから丸の内線一本で行ける「西新宿」にあるっていう非常に便利な立地です。

問診のときに先生にお話しを聞いて初めて知ったんですけど、黄熱病ワクチン打った後は、基本的に4週間ほかのワクチン打てないらしいです。なので、勝手に自己判断して真っ先に黄熱病打っちゃってたら、そのあと4週間ほかの予防接種できなくて、いろいろ必要なワクチン打てなくなってたかもしれない。あと、普段別の薬飲んでるとか、アレルギーがあるとか、今までに何かの薬が合わなかったことがあるかとかぜーんぶ相談に乗ってくれるので、安心感ハンパない。

【選択した予防接種・ワクチン】(mayumiの場合)
■黄熱
■A型肝炎(国産)
■B型肝炎
■破傷風
■狂犬病(輸入)
■腸チフス
■髄膜炎菌

訪問国を伝えたうえでどの予防接種・ワクチンが必要かを相談すると、先生が超丁寧に教えてくれました。いろいろ紙に書いて説明してくれて、帰りに「その紙もらっていいですか」と聞くと、「え(汗)、これ持って帰るの? じゃ、じゃあちゃんときれいな字で書きなおすからちょっと待ってね」と言って、わざわざ書き直してくれました。本当に優しい先生でよかった。それがこちら。

バックパッカーに必要な予防接種を東京医科大学病院にて

この表、ワクチンの優先順位ではないです。先生が、これを書きながらワクチンの種類・目的について説明してくれて、すごく分かりやすかった。上から順番に軽く紹介します。私医療の知識ゼロなんで、間違ってたらすみません。最終的にはちゃんと専門的なところで調べてください。

■何はともあれ黄熱病

ワクチン1回打つと、10年くらい持ちます。これを打つと、「イエローカード」と呼ばれる、黄熱病の予防接種済みの国際証明書も発行してくれて、その有効期限も10年。私のルートだと、国境超える際に提示を求められる場合もあるので、これはマスト。提示を求められなくても打って行かないとダメだと思う。東京医科大学病院では、黄熱病のワクチン接種の際には、必ず2回の受診が必要です。1回目は問診で、2回目にワクチン接種。詳しくはこちらのページに載ってます。黄熱病の支払いは、現金ではなく収入印紙のみ。

黄熱予防接種についての詳しい情報は、厚生労働省検疫所のHPをご確認ください。下のほうに予防接種済み証明書が必要な国の情報が載っています。私全然知らなかったんですけど、証明書が必要な国、意外と多い。例えば「タイ」のところ。

・黄熱に感染する危険のある国から来る、生後9か月以上の渡航者は黄熱予防接種証明書が要求されています。
・乗り継ぎのため、黄熱に感染する危険のある国の空港に12時間以上滞在した渡航者も黄熱予防接種証明書が要求されています。
・黄熱予防接種証明書は10年間有効とみなされています。黄熱に感染する危険のある国ではないので、黄熱の予防接種は推奨されていません。

『厚生労働省検疫所HP各国・地域の黄熱予防接種証明書要求及び推奨状況について/タイ』より引用

つまり、アフリカの黄熱病に感染する危険のある国に行って、帰りにタイに寄ってちょっとぐだぐだして帰るか~みたいな人は、イエローカードの提示を求められる場合があるってこと。盲点でした。アフリカや南米の国境越えでイエローカード持ってる持ってないでもめた、みたいなバックパッカーさんの情報はたまに目にしますけど、ルートによっては全然違う国でも必要になる場合があるんですね。中国とかネパールも必要みたい。アフリカや南米旅行が終わってからどこか別の国に飛ぶ人は調べておいて損はないかと。ちなみに、「黄熱病に感染する危険のある国」っていうのは、厳密にいうと、入国する国によって若干違いますが、一般的には下記マップの濃いオレンジのエリア。

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■「経口」で感染する

A型肝炎と腸チフスです。食べ物と水を摂取することで、その中にいる菌によって感染します。どちらも、衛生状態のあまりよくない場所での感染リスクが高いので、A型肝炎と腸チフスの危険がある国はほぼ同じ。A型肝炎は3回接種が必要で、腸チフスは1回でOK。食べ物と水って、そりゃ生きていくために必要なんで、これ削るわけにはいかないです。おいしくてもまずくても現地の食べ物めいいっぱい堪能したい。「これ食べて腸チフスになったらどうしよう」とかいちいち心配したくないし。

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■予期せぬ「外的要因」で感染する

破傷風はキズ口から菌が入ってきて感染、狂犬病は犬とかコウモリとかに咬まれて感染。あたりまえだけど、できればケガだってしたくないし動物に咬まれたくもない。でも、トレッキングとかダイビングすると小さいケガなんていくらでもするんですよ。で、大きいケガだったら、ケガのダメージに加え破傷風からもダメージ受けるって、やだなって。破傷風は1回打っとくと約10年有効だし。そして、狂犬病は、とにかく怖いので絶対必要です。海外で動物に咬まれたことはないですが、インドの犬とかマジでやべーなって思ったよ。泥棒より詐欺師より嘘つきより、なにより犬が怖かった「あぁ、これに噛まれたら確かに大変なことになるだろうな」と心の底から思うような犬がそこらへんにうじゃうじゃいた。なので、狂犬病は迷わず打ちます。狂犬病についての詳しい情報は厚生労働省のページに載っています。狂犬病こわすぎる。

狂犬病のワクチンは、国産と輸入と2種類あって、接種間隔に違いがあります。

どちらも計3回の接種が必要なのですが、国産より輸入のほうが圧倒的に時間短縮できる。っていうか、国産だと3回目打ってこうと思ったら半年前から動き出さなきゃいけないじゃないですか。でも大丈夫、東京医科大学病院はどちらも選べます。私は輸入のほうを選択しました。

狂犬病ワクチンってさ、「3回打っとけばもう安心! 狂犬病になる心配はありません」っていうワクチンじゃないんですね。恥ずかしながら知らなかった。「渡航前に3回打っとけば、“狂犬病の恐れがある動物に噛まれたとき、打つべき5回のワクチン投与”を3回分減らすことができる」ってだけなんだそうです。意味分かります? 説明があまりうまくないな。詳しくは、こちらのページを見てください。

【狂犬病ワクチンを打たないで咬まれた場合】

狂犬病バックパッカーに必要な予防接種を東京医科大学病院にて

咬まれた日から換算して、0日、3日、7日、14日、28日後に1回ずつワクチンの接種が必要になります。これが、国内で3回のワクチン接種を済ませておくと、

狂犬病バックパッカーに必要な予防接種を東京医科大学病院にて

咬まれたあとに必要なワクチンの回数が2回に減らせる。咬まれた日と、その3日後だけワクチン打てばいいんですよ。もし事前に打ってないと、必要な期間開けて5回打つのけっこう大変です。そんなちょうどよく病院見つけられるか分かんないし不安でたまらないだろう。そんな状態でうろうろするのもイヤだから移動も制限されるだろうし、下手したら足止め食らう。それは困りますね。そう思ったら、完全に予防というわけではないけど、打っといたほうが断然いいですよね。

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■「人との密接な接触」で感染する

B型肝炎と髄膜炎菌です。どちらも感染源は人です。B型肝炎は、性行為や、医療行為の際に汚染された注射器や輸血などから感染します。確かに、密接な接触。性行為はちょっとわかんないですけど、もし大きなケガをしてしまって血がいっぱい出たときに「B型肝炎の恐れがあるので輸血とか無理無理」っていうわけにもいかない。これは必要でしょ。

髄膜炎菌は、飛沫感染というやつで、咳・くしゃみで唾液が飛んできて、それが自分の粘膜に付着して感染します。なので、唾液が飛ぶ至近距離でしか感染らないはず。「そんなに人と近づかないし」と思ってしまいがちですが、人ごみに行かないとも限らない。インフルエンザ同様、人と人との距離が近くて閉ざされた空間、とくに学校や会社なんかで爆発的に流行することがあるんだそう。確かに、ほとんど人と関わらずオフィスの机でじっとしてても気づいたらインフルエンザにかかってたりすることってありますからね。

ということで、私の予防接種・ワクチンのまとめがこちら。(2016年2月現在の情報です)

予防接種バックパッカー

合計125,490円。うーん、痛い。お財布が痛い。銀行口座も痛がってる。でもこれは必要経費。私は「話聞いたら全部必要なんじゃないかって気がしてきたし、いるかいらないか考えるのめんどくさい。打ってマイナスってことはないんだから全部打ってこう」ってなってこの金額です。最終的に決めるのは本人ですから、もっと必要・不必要を熟考してしっかり判断できる人は、必要ないと思うやつを削っていけばいいんじゃないですかね。東京医科大学病院、ワクチンの押し売りはしてないから、安心してください。あとクレジットカード払いできます。せめてマイルでも貯めよう…。

東京医科大学病院で予防接種する場合の個々の費用はこちらのページに書かれています。接種できる各種ワクチンの解説はこちらのページ。正確な情報は公式の病院のページでちゃんと調べてくださいね。私の接種リストに「日本脳炎」が入っていないのは、しばらくは東南アジア方面に行かないから。もしそっち側もルートに入ってる方は、追加しといたほうがいいと思います。

とにかく金額面追求派で可能な限り安く済ませたい、っていう人は別として、そこまで価格にこだわらないって人は、「東京医科大学病院 渡航者医療センター」激しくおすすめです。知らなかったことをいろいろ教えてもらいました。ほかの病院との費用の比較、途中まで調べてやめちゃったから正確にはわかりませんが、他と比べても飛びぬけて高額なわけではないですよ。先生は専門知識豊富だし、バックパッカーみたいな来院者もたぶん慣れてる。あと何よりやさしくて丁寧。注射したあとさ、先生も看護師さんも口々に「よくがんばったね~」って言ってくれたもん。私32歳ぃぃぃぃ。もう大人です。でもうれしかったです。本日の注射4本、確かに私はがんばった


いやー、予防接種するとさ、俄然旅に出るんだっていう実感がわいてきますね。そういった意味でも、早く予防接種行ってよかった。一番上に載せた写真は「東京医科大学病院 渡航者医療センター」の問診票。『渡航目的:冒険旅行』ってwwwww。「これは大切なことですので正しく記入してください」って言うけどさー、これまじめなやつ? ちょっとした遊び心? とりあえずチェックしましたけども、「冒険旅行」に

バックパッカー予備軍の方、ぜひ「東京医科大学病院 渡航者医療センター」で、問診票の『冒険旅行』にチェック入れてきたらいいよ。なんか楽しくなってくるからさ。

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