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2016-10-23

一時帰国(6)歯科と皮膚科。医療費10割負担のお手並み拝見

矯正リテーナー

世界一周を中断し、一時帰国中です。とはいえ何かしら不測の事態が起こって急きょ帰国しなければならなくなったわけではなく、もともと2016年10月を目途に一時帰国をする予定で出発しておりました。一時帰国の1番の目的というのは、実は、歯医者さん。

歯医者に通院するために一時帰国!?

私は約2年半ほど前から歯列矯正をしておりまして、アグリーベティみたいなギラギラした矯正装置(ブラケット+ワイヤー)を使った動的治療が終わり、リテーナーという装置を使う“保定期間”に突入してすぐに世界一周へと旅立ちました。

装置が外れたうれしさはこちらの投稿でしっかり書き残しておりますよ。

歯列矯正というのはなかなかの長期戦でして、約2年にわたりぐいぐいと動かした歯をさらに、追加2~3年かけて元に戻らないよう安定させていく必要があるのです。

リテーナーというのはこんなやつなんですけど、

矯正リテーナー

歯にがちゃっとはめ込む感じの形状ですから、取り外し可能。リテーナー装着開始から半年間は、食事中以外は常にリテーナーの着用が義務付けられておりました。というわけで、この半年間は基本的にこの装置を付けて生活をしていたのですが、

5か月のアフリカ旅で奇跡的にリテーナーをなくさなかった。

これは本当に称賛に値します。自分で自分をほめちぎりたいです。

ちなみに、アフリカの僻地ではまだまだ歯列矯正なんてめずらしく、笑った時ちらりとのぞくリテーナーに興味・関心をもたれることが多々ありました。とくに少数民族のみなさんや、元気いっぱいのお子様たちの食いつき方は異常。

そんなときに使える英会話をいくつかご紹介します。

I used to wear braces.

私は歯列矯正をしていました。

This is a orthodontic retainer.

これはリテーナーです。

No! This is not an accessory.

いいえ、アクセサリーではありません。

ただこれ受け手が「braces」とか「orthodontic retainer」って単語を知ってないと意味がありませんから、結局のところ歯並びが悪くってそれを矯正するためにどうのこうのっていのは全く伝わっておらず、歯におかしな装飾品をつけるという特殊な文化を持った外国人として受け止められていたように思います。

しかし、歯を抜いて、針金でぎゅーって締め付けて、力業で歯並びを整えるという施術方法は、ある意味かなり原始的と言いますか、おおよそ近代的な治療とはかけはなれている、とも言えますから、なんか納得。

そんなことはいいとして、せっかくそれなりにきれいに整えた歯が、もとのガタガタに戻ってしまうのは困りますので、旅の期間中、しっかり歯医者さんの言いつけを守り、どんな状況下にあろうとも歯磨きだけは欠かしませんでした。挙句の果てに、

歯医者に行くために一時帰国とかww

え、そんな理由で!? と思われるかもしれませんがしかし、ちょっと考えてみてください。

トータル100万円ほどかけて動かしまくった歯です。ここで治療を放り出してしまっては元も子もありません。

というわけで、リテーナー装着期間が始まって半年後、それがつまり2016年10月なんですけれども、歯がどんな感じかという経過を見ていただくために歯医者さんに行く必要がどうしてもどうしてもあったのです。

一時帰国の通院(保険未加入)【歯科編】

行ってきました歯医者さん。

半年前まで働いていた会社がある「飯田橋駅」。もちろん変な辞め方をしたわけではないので、別にコソコソする必要もないのですが、この性格ですから

「知ってる人に会ったら終わりだ」

とかつてないほどの緊張感で電車を降りました。アフリカのせいで見た目はかなりの変貌を遂げていますから、普通にしてても気づかれないんじゃないかと思いつつ、ニット帽とメガネで変装。少し遠回りにはなりますが、会社とは反対側の出口を利用し、一度たりとも正面を向くことなく、終始うつむいたまま小走りで移動。疲れた。

毎月毎月通ったなつかしの歯医者さん。歯科衛生士さんに歯のクリーニングをしてもらったあと、矯正の先生に歯がもとのガタガタに戻ってないかの確認をしてもらいます。

「うん、いい感じですね」とうれしい一言をいただき、少しリテーナーを調整して無事に治療終了。

と思いきや、

「あ、虫歯がありますねえ」

!?

うそー!!!! 歯磨き頑張ったのにー!!!! 手鏡を持つよう言われ、現実を直視させられます。確かに、あるね、虫歯。

歯と歯の間に小さな黒い点がありました。虫歯があるならばそれは治療をしなければならない。あたりまえのことです。しかしここでひとつ問題が。

M「あのー実は今、保険入ってなくって…

医者「はぁぁあ?! 」

M「あれ、言ってませんでしたっけ? 実は、会社辞めちゃって…

医者「えー!!!?? 」

M「で、ちょっとアフリカ行ってて…」

医者「え、ちょ…」

M「今、一時帰国中で、このあとメキシコなんですけど」

医者「……」

5か月前の前の私は「どうせ半年後に帰国して通院するんだしわざわざ歯医者さんにまでアフリカ行くとか言わなくていいか」なんて思っていたんですねえ。

まあどっちにしろ歯列矯正にかかるもろもろの費用は保険適用外ですのでとくに不具合は生じないだろうとたかをくくっておりましたが、虫歯治療となると話は別。本来は保険が適用され3割り負担で済むはずなのに…。

いい大人が保険未加入とかほんと情けないお話ですが、仕方ありません。

「虫歯治療って、10割負担だといくらかかりますかね? 」

「んー、だいたい1本3,000円くらいかなあ。でもこの虫歯、歯と歯の間にできちゃってるから2本分の治療費がかかるよねー」

この金額をどうとらえるかは人それぞれだと思いますが、正直、私が予想していたよりは安い…。ちょっと安心。ところが、

「今日は予約がいっぱいだから、明日また、来てくれるかな!? 」

いいともー!! (涙目)

歯医者の自己負担金額より、翌日またこの駅に降り立つことのほうが恐ろしかったです。

翌日は「あーこの虫歯、結構深いかもしれませんねー」という診断のもと、大大大大嫌いな麻酔の注射を打たれ治療開始。虫歯(2本の歯)をしっかり削り取ってもらい、最後に「思ったより浅かったねー。これ注射しなくてもよかったねえ、あはは」という先生にここ最近で一番の憎悪のまなざしをむけつつ歯医者を後にしました。

【歯科治療費まとめ】

■本来保険適用な治療

  • 歯のお掃除 ¥5,000くらい(10割負担)
  • 虫歯治療1本 ¥3,000くらい(10割負担)※私は2本

■もともと保険適用外

  • 歯列矯正の経過観察、リテーナーの微調整 ¥5,000

合計16,000円也

歯医者によって差があると思いますが、だいたいの目安としてこんな感じです。何らかの事情で保険に入っていらっしゃらないタイミングでどうしても歯医者さんに行かなければならない場合の参考にぜひー。

■一時帰国の通院(保険未加入)【皮膚科編】

まずは、なぜ皮膚科に行く必要があったのか。それはあれです。

アフリカの呪縛。

エジプトのダハブ滞在最終日(たぶん)に刺されたんですねえ、何らかの虫に。

刺された自覚がなく、しかし、だんだんと痛み、腫れ、熱を持ち始めた虫刺されのような跡が左足に2か所。蚊であれば、ちょっと赤くなって、ふくらんで、かゆくなって終わりなのですが、これはどうやら違うみたい。

腫れが足の甲&くるぶしにまで広がり、刺された場所は膿が出てけっこうあれな感じ。実家にて傷口を見た母と妹にドン引きされ、物理的な距離をとりながら(う、伝染るやつじゃないよねぇ? )「ガタガタ言わずにさっさと病院へ行け」と言われてしまいました。

医者「あぁ外反母趾になりかけてるねえ、ヒールばっか履いてるんでしょう。たまには足、休ませないと」

M「はぁ」(この半年、ヒールの付いた靴なんて履いてねーし)

医者「あぁ、ここねー。いつごろ刺されたの? 」

M「一週間前くらいですかねえ」

医者「けっこう経つんだねえ。なんでほっといたの!? 」

M「そのうち治ると思って。あのーところでこれ、なんに刺されたんですかねえ? 」

医者「さあ? 」

M「……」

まあ確かに、刺された本人が何に刺されたかわかんないって言ってんのに、今日初めて会った皮膚科医がその正体を知っているはずもなく。

医者「あーこれ潰瘍になってるねえ」

M「か、かいようですか…」

医者「そうそう。虫刺され自体の炎症は終わってんの。でもそこが潰瘍になっちゃってるんだよー。皮膚がもうね、なくなっちゃってるから。ほら穴が開いてるでしょ」

M「どうりで痛いと思いました」

医者「じゃあまず傷口きれいにしましょうか」

そう言って消毒薬を含ませた綿をピンセットでつかみ、私の傷ぐ

ちょっとーーーーー!!!!!!

皮膚がなくなってるって言ったそばからその皮膚がなくなった部分をダイレクトに触ったらダメーーーーー!!!!

痛い痛い、痛いに決まってるー!!! この痛みはあれです、飛影が邪眼を移植するときに味わったものと同じくらいだと思ってください。

かんごふさぁぁぁん!!

ちょっとこの人なんとかしてください(涙目)

先生に対して危うく手が出そうでしたが、そこはぐっと我慢して、「こいつマジで頭おかしぃんじゃねぇの」という悪態を心の中でつき、診察終了。そのあとは看護婦さんによるお薬の塗布となりましたが、ここで

「どこで虫に刺されたんですか? 」という素朴な質問。

(いい質問ですね、さっき先生からは聞かれなかったから言いませんでしたけど)

「エ、エジプトですたぶん」

ざわつく診察室。

看護婦さん「もっかい先生に診てもらいましょうか」

M「えーやだよー。だってあの人傷口触るじゃん。傷口って言ったらあれですよ?

こ、恋人にだって触ってほしくない///」

と拒否することはもちろんできず、再び連行、再診察。

医者「エジプトならエジプトって最初に言わなきゃだめだよー。塗り薬のほかに抗生物質も出しときますからちゃんと飲んでね」(さっきは手袋してなかったのに、今度はしっかりゴム手袋してるの、私は見逃しませんでしたよ)

なぜエジプトというワードが加わった途端、抗生物質も出してくれる気になったのか疑問ではありますが、無事に塗り薬と抗生物質をもらい皮膚科を後にしました。

【皮膚科治療費まとめ】

本来保険適用な治療+塗り薬+抗生物質

合計約5,000円(10割負担)也


私、海外旅行保険をいったんこの5か月で終了し、この後また新たに入りなおすんですけども、これ終了しないで継続しといたほうがよかったですねえ。

継続の場合、約2万円ほど支払額が増えますが、一時帰国の際の通院費用も保険でまかなえます。歯科と皮膚科の治療費合計で2万円くらいかかってる…。というわけで、海外転出届を出されたかたで、日本で病院に行く必要があり何かしらの治療が必要な場合は、私としては海外旅行保険の継続をおすすめいたします。

もしくは、めんどくさがらず再度転入届けを出して国民健康保険に入ったほうがよいでしょう。

私がアフリカの呪縛から解き放たれる日はいつになるのでしょう…。虫をあなどったらいけません。みなさまも得体のしれない虫にはお気を付けくださいねー。

それでは本日も最後までお読みくださってありがとうございました。

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