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2016-03-14

「死ぬまでに、いつか絶対いってみたい!! 」がついに叶った☆

歯列矯正時に食べづらいもの

あ、もしかして、どんな美しく素敵な景色や建造物なんかが見られるんだろう、と期待してきちゃいましたか? やだなー、“行ってみたい”、じゃなくて“言ってみたい”ですよ? わはは。残念でしたー。

あ、ちょ、待って、ちょっと待って。ページ閉じないで。ほんとすみません。完全に調子に乗りました。検索ではなく、ブログ村からいらっしゃった方、「世界一周準備カテ」に一番投下してはいけない非常にまぎらわしいタイトルを付けてしまってごめんなさい。でも…今日だけは、今日だけは慶事に免じご寛容のほどお願い申し上げます。ものすごく忙しい人は別ですが、暇なんだったら、ぜひ最後まで読んでいただき、大変厚かましいお願いではありますが、ほんの少しでいいから、よく頑張った、偉かったとねぎらって欲しいのです…。


はい、じゃあ、気を取り直して!

もう後もどりはできんぞ 巻き方を忘れちまったからな

死ぬまでに言ってみたかったーーーー。ちょっともう一回いいですか。

もう後もどりはできんぞ 巻き方を忘れちまったからな

これはねー、文句なしにかっこいい。1980年代中盤くらいまでに生まれた方はご存知かと思いますが、漫画『幽☆遊☆白書』に出てくる飛影というキャラクターのセリフです。忌呪帯法(いじゅたいほう)という名の包帯による呪法を解くと、飛影の右腕に封じた黒龍を解放することができ、「邪王炎殺黒龍波」というこれまたかっこいい名前の必殺技的なやつを出せるようになります。

ベジータ、飛影、リヴァイと受け継がれる「小柄で冷酷でイケメン、たまに見せるかわいらしさ=向かうところ敵なし」という二次元萌えにおける重要なカテゴリーの確立に大いに貢献した立役者。知らない人はとりあえず『幽☆遊☆白書』読んできてください。

連載中の週刊少年ジャンプでこのシーンを目にした私は、幼いながらも鳥肌たちまくり。飛影のカッコよさがとどまるところを知らねーなと大興奮。「飛影さんやっぱあんたハンパねーっす!! かっけーな、おい。これはいつか言ってみたいな」と。ずっとずっと心の中に大切に大切にしまっておいた神セリフを、本日ついに口にすることができました。もう一回言いましょうか? あ、もういいって?

もう後もどりはできんぞ 巻き方を忘れちまったからな

はい!! ということで、今日、めでたく歯列矯正のブラケット(矯正装置)&針金状のワイヤーが取れました! 『UGLY BRTTY』のヒロインのベティーさんが歯に装着なさっているやつですね。あれを解除してまいりました。

アグリーベティ

※写真は私ではありません。出典:https://jp.pinterest.com

2年にわたる長い長い暗黒時代を乗り越えて、やっと今日という日を迎えることができました。もうね、巻き方忘れましたから、後戻りはできないんです。言いましたよ、例のセリフ。もちろん心の中で。


思い返せば2年前。しぶしぶ始めた歯列矯正。当時の私としては、自分の歯並びは全然“個性の範囲”内に収まっていて、そんなわざわざ矯正なんてしなくていいじゃんって思ってたんですよ。まあそれでもね、今矯正前の写真を見ると「うわぁ~」ってなりますけどね。

歯型とっとけばよかったです。冷静に思い返すと、わりと歯並びすごかったんですよ。あのー、リアス式? っていうんですか?

リアす。

あぁリアしちゃってたなぁ。けっこういい感じでリアしてたわけですよ。リア充

まあ多少リア充な点があったとはいえ、正直言って、私はそこまで高い美意識を持ち合わせているわけではありません(キリッ)。親から与えられた素材で十分満足していましたし、なんなら人よりちょっと大きい上の前歯はチャームポイントだくらいに思っていましたから。そんな私がなぜ矯正を始めたか。理由はひとつ。

歯が、無くなった。

むしろ、亡くなった。つまり歯がお亡くなりになったのです。

どういうことか説明します。が、その前に、歯が亡くなった経緯を語る上で、ぜひ知っておいていただきたいのは、私が世界で一番嫌いな場所が「歯医者」だということ。子供のころに歯医者で受けた心の傷が全然消えなくて、トラウマとなって今なお私を苦しめているのです。歯を削るときの、あの世界の終わりのような絶望的な音。痛みを紛らわそうと手の甲をギュっとつねってみてもまるで効果のない、耐え難い注射の痛み。嗅いだだけで吐きそうっていうか泣きそうになる薬品のにおい。できることなら一生行きたくない場所、それが「歯医者」。


数年前になりますが、ある日、右下一番奥の歯に虫歯ができます。歯医者は嫌いですから、とりあえずその虫歯を放置します。最初は小さな穴ですが、時間の経過とともに穴はどんどん大きくなります。気づけば穴はもはや穴と呼べないサイズになり、歯がどんどん浸食されていくのが実感できます。どんなに歯医者が嫌いでも、普通はさすがにこのあたりで歯医者に行くんだと思います。なにごとにも限度というものがありますから、多くの人が「そろそろやべーな」と思うのがこの頃です。

ただ、私が歯医者に行きたくないという気持ちはあまりにも強く、ここまできてもなお歯医者に行くことはありませんでした。

ぜったいに、歯医者には行かない

私が一度行かないと決めたら、それはもう絶対です。絶対に絶対に絶対に歯医者に行ってなるものかという強い意志。そうこうしているうちに、とうとう歯の、表面に出ている部分がほぼ無くなってしまいました。

なにもそこまで…。」そう思うでしょう。私もそう思います。今となっては「なんでもっと早く歯医者に行かなかったんだろう」と激しく悔やまれるわけですが…。

さてここで、虫歯に浸食された右下の一番奥の歯ではなく、それと対になる右上の一番奥の歯に焦点を当ててみましょう。みなさん驚かれるかもしれませんが、歯というのは、伸びてきます

もう伸びきったとばかり思っていた永久歯が、対になる歯を失ったとたん、その隙間を埋めるかのように伸びてくるのです。「もう一声!! 」みたいな感じで、ここがマックスだろうと思っていたところから、あと一歩いけてしまうのです。こうして、失った下の歯との隙間を埋めるべく、上の歯がその空間をカバーしてさらなる成長を遂げてしまったのです。

Time waits for no one. ←(゚Д゚)ハァ?

歳月人を待たずとはよく言ったもので、年月は人の都合にかかわりなく、刻々と過ぎていき、少しもとどまることはありません。そうこうしているうちに右下奥歯はどんどん失われ、右上奥歯はどんどん伸びていきました。失われた歯は当然自己修復なんてしませんし、一度伸びてしまった歯が、戻る、もしくは、縮む、ということはありません。どんなに走って行ったところで、元のまともな状態の歯が、未来で待っていてくれることは決してないのです

『時をかける少女』に関していうなら、これはもう完全にタイムリープをくだらないことに使いまくった真琴が悪いですから、かける言葉もないわけですが。歯医者に行かなかった私も、これと同様に、救いようがありません

切なくも美しい思い出みたいに書きましたが、「歯医者へ行かない」というバカみたいな強い決意の代償はあまりにも大きかった

日本円に換算すると約100万円。←(゚Д゚)ハァ?

っていうかむしろ日本円が約100万円。歯列矯正にかかった費用です。

言葉の使い方が全然違いますけど、文字通り「氷山の一角」状態の右下の一番奥の歯。

これはもう使い物になりませんから、撤去することになります。そして、対になる上の歯も、ほかより頭一つ突き出しちゃってますから、これはこれで抜かなければなりません。協調性を大事にする日本社会では「出る杭は打たれる」という悪しき風潮が今なお根強くはびこっておりますが、口腔内においてもこれは同じ。あまりに自己主張が強すぎると、どうしても周りから非難され、制裁を受けることになるのです。打たれる、というより、抜かれる。こうしてまずは2本の歯の廃棄が決定。

そして、実はそれまで歯医者を避け続けてきたせいで、このときすでに神経を抜いてしまった歯が3本ありました。しかもこれがたまたま、歯列矯正の抜歯に最もおすすめな犬歯。もう神経無いんだから、これらの歯は年齢を重ねるとともに劣化の一途をたどります。だったらいっそのことそれ全部抜いちゃって、その隙間をギュッと詰めればいいんじゃね? っていうとても分かりやすい流れです。ということで追加3本の廃棄決定。

まあ、インプラントをする、とか、ブリッジをかけてなんとか凌ぐ、とか、歯医者さんと一緒にいろいろな可能性を模索してはみたものの、とにかくなんでもシンプルが好きですから、もう矯正でいいかなーって。

もちろん100万円という費用に恐れおののきましたが、そこはもう得意の「逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ」からの

やります! ボクが乗ります!!

で、歯列矯正がスタートすることになったわけです。

先生に「歯列矯正の期間は1年半~2年くらいです」って言われてまず頭に浮かんだこと。

「もしさ、その間に結婚式とか挙げることになったらどうしよう。そのときは針金外してもらえるんだよね? 」だってさ、あれ、やるとき目立つじゃないですかー!!

First bite(ファーストバイト)

ファーストバイトとは、ケーキカットの後で、新郎新婦が切り分けたケーキの一切れを互いに食べさせあって二人の愛情の深さをアピールする演出のことをいいます。バイトとは英語で「かじる」という意味です。新郎から新婦への一口は「一生食べるものに困らせないから」、新婦から新郎への一口は「一生おいしいものを作ってあげる」という意味が込められています。

『コトバンク/結婚式・ブライダル用語集の解説』より引用

「ファーストバイトのとき、イチゴの繊維が針金に挟まるんじゃないか」っていう懸念事項は、それはもうびっくりするくらいまったくの杞憂に終わったわけですが。


世界一周に旅立たれる方の多くは、保険適用外の海外での歯科診療を避けるべく、日本でしっかり治療されたあと出発なさると思います。虫歯治療や、親知らずの抜歯など。たしかにそれで間違いない。ぜひやってください。

でも今日私が言いたいのは、もうそういうことじゃありません。世界一周するとかしないとかではなく、歯医者は普段から行ってください。ゆっとくけど、虫歯治療や親知らずの抜歯は保険が効きますけど、歯列矯正は基本的に効きませんから!! 100万円とかマジで世界一周目指してる人からするとほんとに痛い。歯茎に打つ注射よりよっぽど痛い。世界、もう半周はできますからね

しかも親知らずは、最大でも4本抜けば済みますよね。でも矯正すると、私の場合ですが、親知らず以外で5本抜く羽目になります。親知らず4本ともまだ歯茎の下ですやすや眠ってます。それから、ハンバーガーなどの“かじる系”の食べ物は、食べるのがめんどくさい。ナムルとか、ほうれん草のおひたし的な“繊維系”の食べ物は針金にひっかかって本当にストレスフルです。

あと、ブラケットと針金の装着は恋愛にも差し支えます。少なくとも2年間はまともな恋愛なんてあきらめてください(完全に矯正とは関係のない個人の問題)。この2年、「おまえまだ彼氏できないのかよー」とか「最近誰かいい人いないのー? 」とか言ってくる人に対して、決まってこう返してきました。

「矯正終わったら本気出す」

“本気”とは何でしょう? 人生に対しての“本気”と言うなら、まわりの人々の予想をはるかに上回るレベルで本気出しすぎちゃってるんじゃないかな、と思うわけですが。これが恋愛に関しての“本気”となると、それはまだこれからかなーっていう。伸びしろは大いに感じてはいるのですが、ちょっとまだ具体的な展望はたってないっていうか…。

とりあえず、今日の時点でみなさまに披露できる私の“本気”をご覧ください。

「見せてやる 極めた黒龍派をな」(閲覧注意)

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本日は、超私的な世界一周に何ら関係のない自分自身への祝電投稿にお付き合いいただきありがとうございました。最後まで読んでいただけてほんとうれしいです。

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