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2016-03-11

大人になったら旅人になりたい君に伝えたい「今からやっとくといいこと」

グラウンドの風景

昨日から実家がある山口県宇部市に帰省中です。宇部市には、山口宇部空港というのがありまして、東京から帰るにはすごく便利です。ANAもJALも乗り入れておりますが(わざわざ書くほど自慢)、私はANA派。クレジットカードもANAなので、日ごろがんばって浪費しているおかげでマイルも順調にたまり、ここ最近はマイルで実家に帰れるようになりました。

飛行機に乗るといつも楽しみなのが『翼の王国』というANA機内誌。中でも、「おべんとうの時間」という、日本中のいろんな人のお弁当を、その人の職場や仕事中の光景とともに掲載するっていう連載企画が大好きです。日本中のって書きましたけど、2016年1月号はなぜか突然インドのお弁当配達屋さんにフィーチャーし、いつもの倍ほどのページを割いてましたから、たまに海外もやるんでしょうね。

そして、昨日私が手にした2016年3月号は、小学校2年生の男の子のお弁当でした。

おべんとうの時間

いつもは働く大人のお弁当なので、めずらしくお子様なんだなー、っていうか超おなかすいたなーと思いながら読んでいましたら、文章の締めに、素敵な一文を発見。

おべんとうの時間

旅人。いいよねー、旅人。そっかそっかバックパッカーになりたいかー。パイロット、宇宙飛行士、からのバックパッカー。そしてタコ焼き屋さん。わりとアリかもですね、そのパターン。自由で素晴らしい。小学校2年生のこの少年は、将来どれにでもなれる可能性を持っている。夢が広がるばかりです。


ところで、このブログを読んでくださっている小学生のみなさんにも、将来の夢はありますか? サッカーや野球の選手ですか? かっこいいですよね、スポーツ選手。成功すればかなりの収入を期待できます。それとも、食べ物屋さんですか? 確かに、しっかり働いた後はまかないにもありつけますし、いろんな意味でおいしい職業だと言えますね。こちらが、第一生命さんが毎年行っていらっしゃる「大人になったらなりたいもの」アンケート2015年の結果です。女の子第一位の「食べ物屋さん」は19年連続1位で不動の人気らしいですよ。

今このブログを読んでいる小学生のみなさんもそうだと思いますが、いまどきの小学生の多くは昨今の政治や経済の不安から「安定した仕事に就き安定した生活を送る」ということに対して漠然と疑問を抱き始めているのではないでしょうか? その証拠に、ランキングにはどこにも「サラリーマン」や「OL」なんて言葉が出てきていませんね。“安定”にそこまで重きをおかない。つまり“不安定”こそ魅力であり将来目指すべき道なんじゃないか、そう感じる小学生はこの先もっともっと増えていくのではないかと予想されます。このランキングには出てきませんが、もしかしたら、すでに11位とか12位くらいには「旅人」もしくは「バックパッカー」が食い込んできているかもしれません。ということで、本日は、「将来バックパッカーになることも視野に入れてこれからの人生を組み立てていきたい」そう思っている小学生のみなさんにむけて、僭越ながら私が「これやっといてよかったわぁ」と思っていることを紹介します。


やっとくといいこと、それは、

体育会系運動部への所属

中学、高校、どちらでもいい。体育会系と呼ばれる、大勢でスポーツなんかをやるクラブ活動に参加してみてください。スポーツではなく、吹奏楽や演劇などでもよいと思います。

あたりまえですけど、チームワークの重要性とか協調性の大切さを身に付けておきましょう、なんてことが言いたいわけではありません。現代社会の縮図である「体育会系運動部」に一度でいいから身を置いてみて、世にも理不尽な「社会」というものをなるべく早いうちに体験しておくことを強くお勧めしたいのです。

 

「なぜ一年は水筒にお茶しか入れてはいけないのに、2、3年はポカリスウェットやアクエリアスを入れてきていいのか」

 

「なぜ一年は体操服しか着てはいけないのに、二年はスポーツメーカーロゴのワンポイント刺繍Tシャツが許されるのか。さらに三年はフロントにデカデカとロゴをプリントしたTシャツまで着る権利を有するのか」

 

なぜでしょうか?

 

そう、理由なんてありません。しいて言うなら「それは、そういうものだから」です。究極の縦社会=体育会系とはそういう世界。その理不尽さこそが体育会系運動部の醍醐味でもあるのです。

それから、部活顧問との付き合い方も身に付けておくべきでしょう。うまく「お気に入りの生徒」というポジションを獲得できた場合は、たまに学校から駅まで車で送ってもらえますし、全員に課せられたハズの腹筋や腕立て伏せが免除になったりします。

しかし、嫌われるとどうなるか。顧問が担当している教科では、必ず難問の回答を求められクラスメートの前で恥を掻くことになります。そして、校庭ランニングの周回数を理不尽に増やされ、執拗に筋トレをやらされた結果、女子生徒にはあるまじき筋肉質なキレッキレボディが完成することになるでしょう。ここでもきっとあなたは思います。

なぜ?

理由は明白。その組織の中でもっとも権力を持つ者からの寵愛こそが勝利への第一歩。あなたが目指すべきは、ピッチャー、フォワード、エースアタッカーなどの華やかなポジションではありません。「お気に入りの生徒」というポジションこそが何よりも重要なのです。


このような体育会系運動部を経験した結果、あなたはどう思うでしょうか?

「なにくそ! 負けるもんか! いつか自分も成長して、スポーツメーカーのロゴが前面に印刷されたTシャツを着られるようになってやる! 」

そう思った人は大丈夫。理不尽な組織の中で戦っていくことを余儀なくされても、持ち前の忍耐力や負けん気で、なんとか生き抜いていけるでしょう。問題は、

「は!? 正面に堂々とスポーツメーカーのロゴが入ったTシャツなんて、私全然着たくないです。恥ずかしいじゃないですか。別にスポンサードしてもらってるわけでもないのになぜあれを着なければならないのですか? ちょっと意味がわからないです

と思った人。こうなってしまった人は要注意。将来就職した先であなたを待ち受ける現実はまさにこのような世界です。体育会系が無理なら、そこで生活していくことはかなり厳しいかもしれません。このような方は、将来訪れるバックパッカー生活にむけて、できることから準備をはじめていったほうがいいですね。

かくいう私も中学生の頃はバレーボール部に所属していて、セッターというポジションに就き、運動神経抜群のアタッカーの方々の足を引っ張っておりました。理不尽な縦社会に日々疑問を抱きながらも、なんとか3年間辞めずに続けられたのは奇跡と言っても過言ではありません。そして、高校でもまたバレーボール部に入部しますが、「さすがに高校はゆるいだろ」という予想とは裏腹にけっこうガチな感じだったので、「いやそういうのもういいわー。私将来バレーボールで食ってこうとか思ってないし」つって一か月足らずであっさり退部しました。


ここまでを、最低でも高校卒業までに終わらせておくといいんじゃないですかね? 早い人だと義務教育が終了するころにはすでにクリアできているかもしれません。そして、その先みなさんは大学生や専門学生になったり、進学せずに就職という道へ進むことになります。自宅警備員という選択肢もありますが、心なしかまだそれには時期尚早な気がします。

今これを読んでいる小学生のみなさん。「え、僕のこと? 」「わたしのこと? 」そう思った人、そうあなたです。自分は大丈夫、なんて思っていませんか? 先のことなんて誰にもわかりません。もしかしたらこの先、立派なバックパッカーになることを志す日がくるかもしれません。そうなったとき、本日私がお伝えしたアドバイスをしっかり実行できていれば、30歳を過ぎたころ自分が組織にむいてない、なんてやっと気づくこともなくなるでしょう。

早いうちからその自覚が芽生えていれば苦労も半減。その気になればいつでもバックパッカーになるという夢をかなえることができるのです。あと必要なのは、ほんの少しの勇気と、ある程度のまとまったお金。ということで、まずはちゃんと就職して、貯金に励んでください。話はそれからです。

本日も最後までおつきあいいただきありがとうございました。ちなみに、このブログ、小学生読者たぶん一人もいないと思います

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