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2015-12-12

ナミビアでやりたい 5つのこと

まるで地球じゃないみたいな、オレンジの砂漠。写真だけで、灼熱感が伝わってくる。カラッカラでひび割れた地面に、突き立てられたように生えている枯れた木や植物。私の中では、なんかダリの『柔らかい時計』のイメージです。

ナミビアnamibiaおすすめ

出典:https://jp.pinterest.com

なんかそれっぽくないですか?

下の写真は、ナミブ砂漠の中にある「デッドフレイ(Deadvlei)」という場所。

National Geographiに掲載されていたこの写真を初めて見たとき、「うわぁ~Photoshopってすごいな」と思ったくらいです。でもこの写真、たぶんほとんど加工されてなくて、こんな光景がほんとにあるんだ! ってびっくりして、絶対ここに行きたいと思いました。

それが「ナミブ砂漠(Namib Desert)」。アフリカ大陸南西部に位置するナミビアという国にあり、世界で最も古い砂漠、そして世界で最も美しい砂漠として多くの旅行者を魅了しています。現地の言葉で「何もない」を意味するナミブ砂漠。ほんと、何もない。何も生きていけないよね。私のナミビア訪問目的は、そんなナミブ砂漠をめいいっぱい堪能すること。そして、せっかくナミビアまで行くんだから、この国をとことん満喫してやろうと思います。行く前からおすすめしたい、ナミビアの楽しみ方5選を紹介します。

 

国旗ナミビアナミビア(Republic of Namibia)とは
地図ナミビア

ナミビア共和国(Republic of Namibia)

首都:ウィントフック
公用語:英語
通貨:ナミビア・ドル(南アフリカランドとほぼ等価で、ナミビアでは南アフリカランドも流通している)
気候:雨季12~3月、他はすべて乾季で朝晩かなり冷え込む
行き方:日本からの直行便はないので、南アフリカのヨハネスブルグやケープタウンで乗り継ぐ。そこから所要2時間くらい。
ビザ:≪不要≫3ヵ月以内の観光は不要。ただし、予約済みの航空券などが必要。また、2009年頃からは3ヵ月の滞在可能期間にかかわらず、旅行者が実際に滞在する期間に合わせた期間の滞在許可を出すことが多くなってきたので、入国後、日程変更などが必要となった場合は、充分に気を付けるように、とのこと。


私は、ナミブ砂漠のためにナミビアに行く、と言っても過言ではない。っていうかほとんどの旅人がそうなんだと思うんだけど。“美しい”砂漠ってどんなんだろう? 写真でも、きれいだなーとは思うんだけど、やっぱり実際3Dで見るともっと大迫力なんだろうな~。ということで、行きたいところ、ほぼナミブ砂漠関連です。

■ナミブ砂漠(Namib Desert)とは

上の地図の濃い茶色のところ。ナミビア大西洋側に位置しています。北はアンゴラとの国境付近から南は南アフリカまで広がる、広大な砂漠で、南北は1,288km、東西は幅48kmから161km。面積は約50,000km²にわたる。約8000万年前に生まれた世界で最も古い砂漠と考えられています。

ナミブ砂漠に位置する「ナミブ=ナウクルフト国立公園(Namib-Naukluft National Park)」内に私の行きたい見どころが揃います。“公園”とは言っても、スイスと同じくらいの広さだそう。公園のマップはこちら。

【1】デッドフレイ(Deadvlei)に圧倒されたい

私の一番の目的地、ナミブ砂漠の最深部にある「デッドフレイ」。“デッド”というからには、それなりの理由があって、写真を見ればお分かりになるかと思いますが、カラッカラなんです。現地の言葉で「死の沼」。このあたりで洪水が起こりかつては沼だった場所。でも地形の変動で、周囲を300~400mの砂丘に囲まれて、すっかり水分がなくなってしまったそう。なので、木が生えていますが、とっくの昔(500年前らしい)に干からびてしまって、この木はもう生きてはいない。昼間の気温は40度超えの灼熱、夜は氷点下。そんな場所には、枯れた木を分解する微生物すら生息しておらず、こんなふうに枯れ木がそのままの状態で取り残されているそうです。

この世のものとは思えないこの光景に、さらに照り付ける灼熱の太陽のせいで光と影がものすごく鮮明になり、絵画のようにアウトラインのくっきりした「やばい! 」としか言いようのない景観が出来上がっています。絶対行ったら「やばーい!!」としか言えないと思う。


【2】デューン45(DUNE45)にメロメロになりたい

「デューン」は砂漠を意味していて、45は公園の入り口のセスリム(Sesriem)からの距離。この場所は、公園の入り口から45kmに位置する砂漠ということです。この地点、ナミブ砂漠らしい、視界いっぱいに広がる深みのある赤とオレンジの砂丘を堪能できるスポットとして人気。しかも“セクシーな色”だとか“セクシーな日の出”だとか、やたら「セクシー」という言葉で表現される、超気になる場所。

砂漠とセクシーは今まで結び付けて考えたことないけど、とにかくセクシーらしい。ちょっとよく分からないですが、視界が全部真っ赤に染まるサンセット&サンライズは、それはもう美しいらしく、さらに言うと、ここで見る星空もまた格別だとか。美しすぎる砂漠。素敵です。


【3】ソススフレイ(Sossusvlei)でモンハン気分を味わいたい

この景色、まさにモンハンの「砂漠【昼】」じゃないですか~!

ほら! こういうところにはたいていいます、ガレオス&ドスガレオス。

ほら、もう、こんな感じ。

ここは、DUNE45からさらに奥へと砂漠を進むと行き着く先。それがナミブ砂漠の最深部にある「ソススフレイ」という場所です。元・沼地、現・砂漠、な場所。ソッサスフレイとも呼ばれます。入り口から60kmくらいらしい。通称「赤い砂丘」。

ちなみに、このソッサスフレイとデッドフレイの位置関係、私はよく分かっていなかったのですが、Google Mapで見るとこんな感じ。

ナミブ砂漠の地図

これ見るとなんかソサスフレイが沼、っていうか水のあるところで、その一部がデッドフレイなのかと勘違いしてしましますが、Google Earthだと、ほら。

ナミブ砂漠の地図

旧沼地(モンハンみたいwww)全体がソッサスフレイで、もともと一部だったかもしれないけど、今では別パーツになっているカラッカラのエリア・デッドフレイがちゃんと存在しているんですよ。ソッサスフレイからデッドフレイまでは約2kmくらい? やっと位置関係理解しました。

■How to go

ナミブ砂漠、すごーく広いので、1日で全部回るのはとても無理。車で数日かけてまわることになります。手段としては、ツアーに参加するか、個人で仲間を募りレンタカーで行くかのどちらか。できればレンタカーでいっしょに行ってくれる人を探したいので、多くのバックパッカーが集まる宿に滞在するのがよさそう。旅の起点となるのは、ナミビアの首都ヴィントフック(Windhock)。いろんなバックパッカーさんのブログに登場するゲストハウスが、下記の2つです。

・カメレオン・バックパッカーズ・ロッジ(Chameleon Backpackers Lodge)

・カードボードボックスバックパッカーズ(The Cardboard Box Backpackers)

ここで一緒に行ける人を探して、レンタカーを借りて行くのがよいようです。あとキャンプ道具とかも街中でレンタル可能。


【4】砂漠の怪植物「ヴェルヴィッチア」を見たい

「え、なにこれ超地味。枯れてない? 」って思いました? 私も最初、写真みたとき思いました。でも、枯れてません。デッドフレイじゃありません。この植物は「ウェルウィッチア(Welwitschia)」といいます。ヴェルヴィッチアとも。日本では「キソウテンガイ(奇想天外)」と呼ばれていて、ナミブ砂漠にのみ自生する植物。。呼ばれていてと言われても呼んだことない。知らなかったこんな植物。でも、このウェルウィッチア、知れば知るほどその魅力にやられていく、超個性的なヤツで、今や私はこのウェルウィッチアに会いたくて会いたくてしょうがないです。
まず、この植物が誕生したのは約1億年前。「え、見たんですか? 」と思いますが、とにかくそのように言われています。そこからほぼ形状が変化していないそうです。えっと、寿命は、2,000年。「ふぁ!? 」ですね。とにかく、そう言われています。

葉っぱがぼさぼさで、ゴミ感が否めないこのルックス。実はウェルウィッチアは生涯で2枚の葉しか持たず、このバサバサなのは、経年劣化で裂けてしまった葉っぱの残骸。この過酷なナミブ砂漠の乾燥に適応するために、葉っぱから大気中の湿気を吸収しているらしいんですが、なのに葉っぱが2枚だけって、なんてストイック。あとは、根っこを長さ3-10mにまで伸ばし、地下水を吸い上げて生きているんですって。

現在ナミブ砂漠には、若いウェルウィッチアがいないそう。昔まだ水分が少しでもあったころに育っていたウェルウィッチアは、根っこもしっかり伸ばしてたから、途中でこんな乾燥した気候になっちゃっても生きていける。でも今若い個体が成長しようとすると、根っこが水分のある層まで届くまでがんばれなくて枯れてしまうことが原因と言われています。ってことは、このままいくと、自生のウェルウィッチアは絶滅してしまうのでは、と危惧されています。でも寿命が長すぎて、危機感が薄い。

見た目は地味だけど、ひっそりとたくましく生きている。そしてやけにストイック。ぶれない怪植物。

■How to go

ナミブ砂漠の起点となる街「スワコップムント(Swakopmund)」から車で2時間。ここもレンタカーで行くのがベストです。
スワコップムントからの途中に「ムーン・ランドスケープ(Moon landscape)」という、まるで月面!? と思わせるエリアがあります。

ここもまた、異世界っぽさたっぷりで興味をそそります。せっかくなら立ち寄りたいですね。


【5】ヒンバ族などの少数民族に会いたい

アフリカでもっとも古い生活様式を続ける民族のひとつが「ヒンバ族(Himba)」。遊牧民族だそうです。このあたりの少数民族の中では一番有名。見た目がすでに相当インパクトありますが、これはこの土地の強い日差しや、蚊などの虫から肌を守るために、バターと赤い粘土を混ぜたものを体に塗っているそう。そして、この粘土は一生洗い流すことはなく、常に重ね塗りが基本。そう、「お風呂に入らない民族」なんです。これをやるのは女性だけで、男性は普通に服を着ていて、この土を塗ったりもしません。
最近は外国からの観光客も多く、写真を撮らせてもらうのにお金を払ったり、村を訪問するのにけっこうな額のお土産を買っていかなければならなかったりと、まあしょうがないっちゃしょうがないんだろうけど、いろいろと環境が変化しているそう。そのせいで、伝統的な暮らしを続けるヒンバ族はあと数年でいなくなってしまうんじゃないかと言われています。

上半身は何も身に着けていないヒンバ族の女性たちですが、そのヘアスタイルやアクセサリー使い、スカートの穿き方は、それぞれに個性があって、写真だけ見ていてもすごくおしゃれ! ぜひ会いに行きたいものです。

■How to go

「ヒンバ族」はカオコランドというエリアに暮らしていらっしゃるそうです。この地域で一番大きな町「オプウォ(Opuwo)」に行けば会えるらしいです。もし村に行きたいならガイドを雇うのがベスト。ガイド料1人70~100ND、お土産代100~200ND(村の規模による)くらいみたいです。ガイドさんはゲストハウスで斡旋してもらうか、自力で村まで案内してくれる人を探します。その場合、スーパーマーケット付近がいいらしいですよ。

ちなみに、わざわざ村まで行かなくてもこの「オプウォ」では様々な少数民族に会うことができます。
こちらは同じ裸族のデンバ族(Demba)。ンデンブ族(Ndembu)とも言うらしいです。黒土で髪の毛を塗り固めているのが特徴的。

こちらは、服を着ているヘレロ族(Herero)。

19世紀ごろ西洋文化がこの地に入ってきたとき、この文化を拒み独自のスタイルを守ろうとしたのがヒンバ族。逆に西洋文化を取り入れたのがヘレロ族。ヒンバ族とヘレロ族は、もともと同じ民族だったそうですが、ファッションでは、今や正反対の道をたどっています。ファッションというか洋服の着方に興味がある私は、実はヒンバ族よりこのヘレロ族のほうに興味津々。

この中世ヨーロッパ風の貴婦人スタイルかわいくないですか。みんな体格がいいからその迫力もすごい! 女子のあこがれ、永遠のお姫様スタイル。頭にかぶった帽子、牛の角を模してるらしいけど。貴婦人なのに牛の角て…。ワイルドでいいじゃないですか。


【ほかにもあるよ! おすすめの場所】

上で紹介した以外にも、見どころがけっこうあります。せっかくレンタカーなんだし、時間とお金に余裕があれば、行ってみるのもよいかと。

■エトシャ国立公園(Etosha National Park)

まず広さは日本の四国くらい。ということでまあ1日じゃ全然無理です。園内はすごく整備されて、園内を走る舗装された道路を車で走るというシステムです。超巨大リアルサファリパークみたいな感じ。乾季で水のない時期は、水場に人工的に水場を作っているそうです。1日でまわりきれない広さなので、園内で宿泊可能。有料の高級ロッジか、リーズナブルなテント泊か。ほとんどのバックパッカーがテント一択なんだろうけど、けっこうサファリでテントってすごいよね。大丈夫なのかな。動物が水場に集まりやすい乾季は5~10月でここがベストシーズン。

雨季である12~3月も、緑豊かでそれはそれでいい感じらしいです。(料金:80ND)

 

■スケルトン・コースト(Skelton Coast)

スケルトンコースト、漢字で書くと「骸骨海岸」。こわいですね。この海岸は、ナミブ砂漠の西側、というかナミブ砂漠が海に面しているところにあります。このあたりの海上はかなりの暴風が吹き荒れており、海岸には沖合で濃霧のため難破した船舶や鯨などが打ち上げられています。

陸は荒涼とした砂漠、海は暴風のため、昔は座礁してしまった船の乗組員はどうすることもできずにそこで最期を迎えたとか。これ入口のゲート。

まじか!

ネットで調べてみても、けっこうパンチ効いてます。(料金:1人80ND、車1台10ND)

 

■ケープ・クロス(Cape Cross)

オットセイがたくさん見られる海岸です。本当にたくさん! すごくかわいいらしいです。

そしてすごく臭いらしいです。そりゃこんだけいれば、ね。

すごい数です。臭くても、鳴き声がうるさくても、かわいいオットセイを見たいならぜひこちらに。(料金:1人80ND、車1台10ND)


ということで、ナミビアで行きたいところをご紹介いたしました。あんまりナミビアのこと知らなかったけど、あまりにも個性的で、調べているだけでも楽しかったです。ちなみに、すでに行かれた方が超詳しい&わかりやすいナミブ砂漠情報を書いていらっしゃるのがこちら。



だいぶ参考にさせていただきました。アフリカのこと調べているとだいたいこの方々のブログに行きつく。ほんとすごいな~。

世界のどこかで

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